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奈良の小1女児の殺害事件以来、CAPでその事に触れて話をしたり、その事にからめた質問を受ける事が出てきた。
スタッフの間でも、「小児性愛って性的な指向と考えるの? それとも病的なものとするの? 同性愛だってかつては異常者として扱われてたけど、今は指向性の問題とされてるじゃない? じゃあ、小児性愛は?」 と言う声があり、ふーーむ、と考えてしまった。 わかっているようでわかっていない事を、いい加減にいえないなあ、と改めて思う。 本を読んだり、ネットでもあちこちのぞいてみた。 まず、(メーガン法)についてのサイトで、性犯罪の再犯率について単純に数字を鵜呑みにすることの危険を感じた。 「再犯」といった場合、片方が窃盗で片方が性犯罪、という様なケースも混じった数字もたくさん出回っていること。 そして、再犯率というのは、性犯罪を犯した人100人のうち、何人がまた性犯罪を犯すか、という数字で出すべきだが、実際には性犯罪を犯した人100人のうち、何人が過去にも性犯罪を犯しているか、という数字がとりあげられていること。 そんな小さな数字のこと、と思う人もあるかもしれないけれど、統計とか世論調査というものはセッティングの仕方やデーターの抽出の仕方で、相当に意図的な結論を出せるものだ。 数字を出すときというのは、客観的な指標を必要とするときなのだから、ここは冷静にその数字が何を示しているのを考えないといけないと思う。 (小児性愛と子どもへの性暴力を考えるサイト)は、性暴力のサバイバーの女性が作っているサイトだけれど、ものすごく深い。掲示板には被害者はもちろん、加害行為をしている人も書き込みをしていて、その人をたどっていくと一方で加害者同士が情報交換するサイトもつくっていたりする。 今まで、虐待に関わる悲惨な情報にはずいぶん接してきたと思うけれど、今回ばかりは何度も中断しないと冷静には読めないサイトもあった。 小児性愛は性的指向なのか。心の中は、「そんなもの指向なんていわれてたまるか!」という気持ち。そしてそれはエロスではなくて、力関係の「支配」なんだという思い。 でも、心の中で思うことは誰にも禁止できないし、されなくていいはず。問題は、それを行動に移してしまう事であって、小児性愛の場合、社会的に認められる形で自分の嗜好を満たす事ができないから問題なんだろうか。 いわゆる成人女性のレイプだって、女性とセックスしたいという欲望が異常なわけではなく、それをレイプという形で満たそうとする事が犯罪なんだよね。 とすると、子どもに対して性的に興奮するということを抑止しようとすることは、現実的ではないんだろうか。 実際、このサイトの掲示板では、自分の子どもに対しても性的に興奮してしまう人が、雑誌やビデオで何とか解消しようとしたり、子どもを遠ざける工夫に関するアドバイスを受け入れたりしている。 私自身も、頭の中の整理ができない。でも、とにかく自分に都合のいいことだけを見ていくわけにはいかない。いろんな立場から小児性愛ということを見つめて、その中で自分の考えを育てていきたいと今すごく思っている。 このサイトをつくっている管理人さんの徹底したその姿勢に、うたれている。 是非見てください。また感想聞かせてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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