希望とぅとぅ消費者金融に借り入れを断られた私。当然ながら、その日を境に急激に金の回りが悪く成り始める。それもその筈、当時の手取りが約25万程度、金利分を支払っただけで、その半分以上の金を失う。 おまけに車のローン・携帯代ナドナドを支払うと手元に残る金は3万程度、しかも借金は金利分しか払って居ない状況… この残った3万程度から返した金額が、本当の借金返済になる訳だが、生活を維持していく上でこの3万円は払えないに決まっていた。 オマケに公共料金など当時の私は払わないのが当然!止められてから払えば良いと考えていた。 月3万円で生活が出来る訳も無く翌月から返済が遅れ始める…当然、消費者金融が黙って居る訳も無く電話がかかってくる。 最初の内は言葉使いも丁寧だった・・・ 『●●様返済日が少々過ぎておりますのでご入金お願いします♪』 しかし金が無いので返せる訳も無く数件はどうしても遅れてしまう。 結果・・・ 言葉遣いが次第に荒々しくなる・・・ 『いつ返してくれるんですかぁ~』 『返す気あんのかなぁ~いいかげんにしてよ・・・』 『返せないなら親に相談しろよ』 『あぁた・なめてんのかぁ~・ちょっと聞いてんの?』 『他人に迷惑かけて貴方は平気なんですかぁぁぁ~』 携帯が止められれば会社に・・・ 会社で居留守を使えば自宅に・・・・ その取立ては精神的に追い込まれる内容だった 酷い時には営業マンらしき人物が家に押しかける事も ピンポ~ン♪ 『●●さ~ん・居るんでしょ?出てきて下さいよ。』 営業マンが呼び鈴を鳴らす度に頭がオカシク成りそうだった。おそらく貸し金の規正法で直接的に 『金を返してください』と言う言葉 だけは軒先で発しなかったが、逆にそれが借りてる本人には恐ろしい位のプレシャーに成った。 映画で良く見かける『金返せ!!』などの張り紙は、されなかったがポストの中は督促状の山・山・山。 金を振り込む、その日まで未納先のサラ金からの取り立が連日続いた。本気で死んでしまおうかと考えた日も… そんなある日、悪友のT君が会社を辞め独立。金を稼いでいる事を知る… その内容は一軒家の屋根に昇って、使わなくなったTVアンテナを撤去するお仕事。 道具は車一台とハシゴが有れば何とか成りそう。T君にお願いし仕事の手伝いをさせて貰い、仕事内容を必死で暗記する。 そして自分にも出来る予感がした…次に取った行動は 愛車『ソアラ』の売却だった。 車を下取りして貰い、仕事用のワンボックス車に乗り換え、必要な部材や道具を購入し、残った金は全てサラ金の返済にあてた。 そして翌日からパチンコの世界から去る事を決意し『アサヒ電気』代表 yukiti10000として借金返済に向けてスタートする。 勿論、会社組織でも何でも無い税金など払うつもりなど一切無し!『完全に闇の電気屋さん』 従業員は私1名と当時付き合って居た彼女。平日の朝から夕方まで(某放送会社勤務)で働いて、それ以外の空いた時間で営業活動やポスティングを実行した。 最初はウマく行かずに心が折れそうになったが、辞めれば恐怖の取立てが迫って来る。 そう考えるだけで体は条件反射のように動き続けた。 夏の炎天下、屋根の上はおそらく50度以上。 冬は屋根に霜が降り、一歩間違えれば転落。 しかし実際に収入が有るのは周2日で3万円程度。金利と返済の一部にしかならず借金は中々減らなかったが 次第にアンテナ撤去工事以外の仕事も舞い込む様になる… 舞い込んで来たのはスナックビルにテレビのアンテナ線を配線するお仕事。これは非常に効率が良く 1軒辺り2万円も取れた。一度工事してしまえば、後は分配工事をするだけなので掛け算的に収入が有り時間効率も良かった。 この頃から一気に返済の金が入り始める。が、電気屋を始めて丁度1年が経ち、借入金はおよそ半分位に成ったものの 『椎間板ヘルニア』と言う腰の病気で仕事が出来なく成る… 【続く】 【目次へ戻る】 |