覚えていないけれど/荷解き
今朝方の夢は、楽しいものだったように思う。今日の思い出は、それで十分だ。広辞苑を横目に、自分用の辞書を作り始めた。======================あらかた終えてはあるものの、中途で投げやってある荷解きを今更、はじめた。持って帰ってはみたけれど、やっぱり要らなかったよ。そんなものも真剣に攫えばあるんだろうけれど、ここで捨てるのはちょっと辛いのでまじまじとは分別しない。例えば大量のタオルをどうしようか、と困る。家族のタオルロッカーはもう満タンだし。かといってほぼ毎日洗濯できる実家でこれだけ大量のタオルは、普通に不要だ。でも私はタオルが好きだった。ざぶざぶ使ってざぶざぶ洗って、週末、天気がいい日にはどっさり乾かして。タオルにも、僭越ながら思い出はじゅわっとしみ出るほどある。そんなことが、荷解きをしているとしばしば起きる。思い出みたいなものに変に引っ張られないよう、私はこっそりと、腹をくくって荷解きする。