消滅する民進党の中に見た2人の気骨ある男(野田佳彦と逢坂誠二)
10月22日の衆議院選に向けて、民進党前職の間では誰が希望の党の公認をもらえるかで、みんな右往左往しているみたいですね。考えの合わない人たちとは一緒にやれないという小池百合子の論理は、至極当然のものです。上っ面の言葉が多い彼女にしては、重みのあることを言ったと思います。 対する民進党の連中のみっともない姿といったら、敵ながら可哀そうになるくらいです。ホントに見苦しいです。 阿部知子はバリバリのリベラルで共産党との選挙協力に積極的であったクセに、「子ども、女性、脱原発を自らのテーマと位置づけて取り組んできた自負がある。希望の党の代表の小池百合子・東京都知事が原発ゼロを掲げたことは歓迎し、ぜひ一緒にやりたいと思う。」などとのたもうています。政治家としての信念というものが無いんでしょうか、こいつには。参考リンク 小西洋之にいたっては、「理不尽な選別はあってはならない」と言っていますが、こいつの言っていることのほうが理不尽だと思います。参考リンクまぁ、こいつは参議院であり、当分仕事が無くなることはないですから、気楽なもんだと思います。次の参議院選までに色々と姑息な手を打ってくると思いますが、こういう輩に有権者はだまされてはいけないです。 政治が扱う問題は国内と国際、地方と国家等、広範にわたるので、ある部分では共通である部分では異なるということは十分ありえますが、国家観といった根幹にかかわる部分で同意できるかどうかは、政党として存在するための最低限の要件だと思います。民進党にはそれが無かった。多様性というようなポジティブな言葉で言い換えることで、とりあえず数だけ集めた。そういったところが、結局、消えざるを得なかった原因だと分かっていない連中がまだいるみたいですね。 私は思想的には右側にいる人間ですが、社会党や民社党が無くなった時には、ある種の感慨というか寂寥感にも似たものがありました。しかし、今回、民進党が無くなった時には、そのようなものが全くありません。 敵ではあるが存在は認める。これは議会制民主主義における全てのプレーヤーが守るべきルールだと思うのですが、そういったものが民進党(特に左派リベラル系)には感じられなかった。そんな所も民進党が罵詈雑言を浴びせられて消えていく運命にたどり着いたことと無縁ではないと思います。 そんな消えゆく民進党の前職の中で、敵ながらアッパレと思わせる発言をした2人の男がいました。野田佳彦元首相と逢坂誠二氏です。 野田氏は、細野モナ男の「三権の長経験者にはご遠慮願いたい」という発言を受けて、堂々と「先に離党していった人の股をくぐる気は全くない」と言い放ちました。政治家の発言で、久しぶりに感動させられました。売られたケンカは買ってやるといった気概が感じられて、応援したくなりましたね、全く。(細野は相対的に器が小さいと判断され、また男を下げたように思います。) もう一人、逢坂氏ですが、「できれば無所属でやりたい。希望の党とはどうしても肌が合わない。」「公認を受ければ資金のメドは立つが、言い訳をしなくてはいけない選挙になる。」と言われたそうです。 この人はどちらかと言えばリベラル系であり、思想的に同意しかねるところもあるのですが、このような政治的判断、態度は立派だと思います。選挙に勝つには金は必要ですが、政治家であるためには金よりも大切なものがある。そのような事を、この方は分かっておられるのだと思いました。 野田氏、逢坂氏ともに厳しい選挙になるかもしれませんが、是非当選してほしいと(党派、主張を超越して)思いました。自治体のカタチはこう変わる [ 逢坂誠二 ]したたかな「どじょう」野田佳彦研究 [ 大下英治 ]行く川の流れは絶えずして