2006/03/21(火)11:54
妄執
夜はいつも淋し過ぎる
僕を一人ここへ残し
昨日へみんな帰ってしまった
暗い窓の外に一つ
青白い光が見える
やつれ過ぎた僕の顔が
君の声が聴こえないよ
君の声が聴こえないよ
君の口が動いているだけ
花粉は黄色く流れ
僕は狂気の中で
硝子に爪を立て続ける
心の底に涙を満たして
静かに朽ちてしまおう
いつからこんな哀しい処に
居るのか想い出せない
くるめく怯えきった君の姿
身にまとう呪いの衣
しじまに凍る永遠の祈りが
妖しく流れてるだけ
僕は今もここに居るよ
光の無い二つの眼に
何も映りはしない
もう君の姿さえ
全てが消えてしまった ─
【1980】