テーマ:がんばれ旦那さま(594)
カテゴリ:経営者のための連続コラム
レストランで店長をしていた時に、とんかつを残す人がけっこういたんですが、「お包みしますか」と必ず聞きました。
すると、ほとんどのお客さんは、「お願いします」と言います。 そこに、キャベツとソースとご飯をそっと添えて、量が少ない場合はカツを少し足してお渡しするんですね。 すると、とても喜ばれました。 今、日本は、多くの食材を輸入に頼っています。 にも、関わらず、平気で廃棄します。 「持ち帰りたい」と言ってもほとんどの店は、「当店はできません」と言っているのではないでしょうか。 食品衛生法では食中毒を起こした場合、その食中毒の原因の食品を提供したものが罰せられるという法律があるからです。 しかし、提供した食品をそのような事情で平気で捨てる習慣を、私はどうかしていると思っています。 食中毒は防止できるでしょうけど、そんな店が未来永劫に存在するとは思えません。 たかが料理ですが、野菜を作ったり、家畜を育てたり、多くの汗がにじんでいます。 私は、こんな環境で食にありつけている感謝の気持ちをこめて、こだわった食材を扱っている店には「もったいないから、お持ち帰りになりませんか」と言うようにおすすめしています。自信をもって提供しているなら、それがあたりまえのことでしょう。 確かに、中毒のリスクは非常に高いかもしれません。 お客さんがいつ召し上がるのか、どんな管理をするかわかりませんしね。 しかし、「もったいない」と思えるお客さんは、そこに心がこもっていることがわかるお客さんです。 そう、心の行き交いができるお客さんなんです。 そうしたお客さんを大切にすべきだと私は店の人に言いたいのです。 大久保一彦の本 【送料無料】善の循環経営 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.01.10 23:12:52
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