テーマ:フレンチ(284)
カテゴリ:大久保一彦の二つ星と三つ星の間
《青学そばの隠れ家に住む“怪人”》モノリス@青山、青学そば
“飲食店の勉強代行業”の大久保一彦は、表参道から青学のそばの店に向かっております。 今日は、青学そばの隠れ家に住む“怪人”石井シェフを訪ねてフレンチのお勉強したいと思います。 石井シェフは、私が尊敬し愛する“三怪人”の一人で、私の学校の卒業生のお肉屋さんの取引先で、久々の訪問です。 ちなみに、三怪人は札幌の橋本雅祥シェフ、浪花の道野正シェフ、そして石井剛シェフです(笑) 店は前回訪問時とは違い、改装されたようです。 Berrard Bremont Brut Grand Cru まずは、泡を楽しみにながら、・・ ミニバーガーに見立てた豚とごぼうのリエットからスタート。 続いて、パテドカンパーニュのサンドです。 マスタードの酸味とカリカリとしたトーストのテクスチャが食欲をそそるスターターです。 ここでいきなり、コンサル目線!! 私の経営本には、「食べログの評価を上げるには、最初の皿には加点要素となる”グルメ食材”をたくさん使え」と書いてありますが、これは真逆なスタイルですね(笑)。 そもそも、本来は、最初の皿はその後の料理の暗示。コースの料理は、しりとりのように流れがあるべきで、無理に、グルメ食材を駆使する必要はないわけです。ただ、私の経営本には「(最初から)味のわかる人はほとんどいない。わかるお客様を増やせばその店は繁栄する」と私の経営哲学に基づいて書いているだけです。 パートブリックでローストした初鰹(シェフのFacebookによれば初鰹のクルスティアン、ラヴィゴットソース、茗荷のサラダと言うようです)。 火入りがちょうどよく、おもっているよりしっとりしていて、ラビゴットソースがあいます。 ズワイガニにと雲丹と焼きトウモロコシのムース。 トッピングの食材たちがとても甘~く感じます。 ボリューム満点です。 2015 Ch. Jun Koshu Limited 4 Barrels 蒸し煮にしたエゾ鮑、肝とマディラのソース スライスした独活、コゴミ、ホワイトアスパラガス、たらの芽の天ぷら。 肝のソースがおいしい。ソースが山菜ととても合います。 チョイスしたワイン、間違ったな・・ 2014 Valerie & Philippe Jeannot Santenay Vieilles Vignes こちらのが良かったか・・ 桜海老の天ぷらをのせた鰆 春菊と海老のソース 鰆の皮目の香ばしさと桜海老の香ばしさの組み合わせがとても良いです。 モダンフレンチにありがちな、単なる春菊の色目だけのソースでなく、海老の味わいがとても魚にあう、柚子胡椒のアクセントのソース。 鹿児島宮地ファームのイチボ インゲンと山葵のコンカッセ。 奥にあるのは、蕗味噌のペーストをかけたサツマイモです。 とてもおいしい料理。 ただ、選んだワインと山葵の辛さがどうなんだろう。 メインは・・ ブルターニュの子牛、アスパラとモリーユという立夏の日らしい超ど定番の組み合わせ。 果実感あるモリーユのソースはモリーユの味わいと合いまり、とてもおいしい。 2009 Chapelle de Potensac アヴァンデセールはオレンジとアングレーズソース。 これ、組み合わせは鉄板ですが、もちろん、おいしい。 アングレーズ好きの私にはたまりません。 デセールは、この時期旬のランティーユのフルーツぜんざい、黒糖のアイスクリーム。 小豆をランティーユに置き換え、甘く炊きぜんざい。 甘く炊いたランティーユが浸透圧の関係で中々柔らかくならなくてちょっと苦労しましたとのことですが、その甲斐あり、とても、おいしい。 最後にデザートのワゴン。 石井シェフの考え方と性格が出ていたとてもおいしい料理でした。 お客様や口コミに振り回されることなく、このスタイルを貫いて欲しいですね。 月替わりでメニューがかわるようですので、通うと良さがよりわかる店だと思います。 ゴー・ミヨーに掲載されたようですが、ミシュランに掲載されていないのが不思議な印象です。 個人的にはカウンターがあると良いですね。 24席だから仕方ないですが、メジェヴのエマニュエルのようにキッチンの中で食べさせてくれないしら。 ちなみに、今回はゴールデンウイーク限定のお子様定食の勉強もかねていました。 前菜は捻ったかけあわせメニューだったので、子供にはそのひねりを理解できなかったようです。 小学生の場合は、ストレートのほうがわかりやすいことを学びました。 黒毛和牛ハンバーグ、黒毛和牛イチボのステーキ、ホタテフライとタルタルソース、インカの目覚めのベイクドポテトはとてもおいしく、すでに前菜とパンでお腹いっぱいの子供たちも完食していました。 帆立フライはとても貝の甘さが出ていて、タルタルソースがなくてもおいしかったですね。 モノリス (MONOLITH) 東京都渋谷区渋谷2-6-1 平塚ビル1階 電話 03-6427-3580 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.08.15 11:14:15
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