テーマ:日本料理(368)
カテゴリ:大久保一彦の二つ星と三つ星の間
《深ク深ク追求スル、探求スル。又自分自身ヲ耕シ研鑽スル》研覃 ほりべ @京都市・四条烏丸至近 “飲食店の勉強代行業”の大久保一彦は京都に出没しております。 今日は、信頼おける食通の知人の紹介の和食店でお食事をしたいと思います。 店名は、『研覃 ほりべ 』です。 祇園で10年ほど営業して、一年ほど前にこちら四条烏丸駅にほど近い、新町通と室町通りの間の錦小路にあります。 店はひっそりと佇み、祇園の艶を感じることができます。 ちなみに、ホームページを見ますと、 研覃(けんたん)とは、「深ク深ク追求スル、探求スル。又自分自身ヲ耕シ研鑽スル」という意。 と、書いてあります。 真面目に繊細な料理を提供する店主のお姿を想像できますね。とても楽しみですね。 先付けは素揚げにした栗と銀杏に和え物です。 二十四節気では秋分。しかも、本日は“中秋の名月”のころ。これから寒さ深まる瞬間を感じ取れる、お料理からスタートです。 素揚げにしたクリと銀杏 新いくらをのせた菊菜と丹羽シメジの白和えと炊いた海藤花(かいとうげ・蛸の子)です。 お酒は堀部大将に地酒をおすすめしていただきましょう。 京都は『城陽酒造』(http://joyo-shuzo.co.jp/brand.html)の特別純米“徳次郎”です。 いい酸があり、とてもおいしいです。 続いて、お椀替りの鱧の鍋すい。 鱧の骨からとった味わい深いおだしが体にしみます。 とても薄くひらひらした鱧が綺麗に花をさかせています。 お造りは戻り鰹、鯖のきずし、ヤリイカです。 チリ酢と醤油でいただきます。 きずしと烏賊にふった胡麻がとてもよく、烏賊はとてもやわらかいです。 続いては、焼き物です。 鰆のほうば焼き、胡桃味噌 万願寺唐辛子、零余子(むかご) 胡桃味噌をかけた鰆がとてもおいしく、メニュー開発のヒントを得ることができました。 さて、鍋物だそうです。 和牛のすき焼き風。 おだしで火入れをして、甘い割り下のようなタレで温泉玉子を崩して食べます。 火入れした牛蒡と九条葱が添えられています。 お食事は、・・ 煮穴子と蓮の実の土鍋ご飯です。 城陽の無花果と赤ワインのシャーベットと梨と巨峰 三谷サイダーのゼリーとほうじ茶の寒天 五辻の昆布 とても丁寧かつ繊細で、雅でない京料理らしい料理ですばらしいです。
しかも4500円のコース。このお値段は東京ではあり得ないですし、金沢の和食でもなくなりましたね。 すぐ、予約が難しくなるでしょう。 こういう料理に、しみじみできる自分自身に感慨深い、中秋の日でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.02.12 17:34:19
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