《流派にこだわらないうまい精進料理》らかん亭@目黒
“飲食店の勉強代行業”の大久保一彦は目黒に出没しております。 今日は私自身絶賛できる精進料理を勉強したいと思います。 実は精進料理の勉強会を教え子にお願いされ、最初は『醍醐』を考えました。 しかし、ちょっと予算オーバーかなと思いまして、こちらをチョイスしました。 私にとっては、隠しだまの店の登場というわkです。 それがらかん亭。 ここの精進料理は手が込んでいてうまいら。 流派にとらわれず、おいしい精進料理を提供してくれます。 それでは、早速お料理をば・・ 前菜 干し柿さつま巻き かぶら寿司 柿麩 くわいせんべい 焼くるみ翁かけ 初冬の紅葉に雪が降ったさまを表現されています。 名残の柿を麩饅頭で、干柿でサツマイモのピュレーにしたロールケーキ風 粉糖がかかったくるみが美味。 先付け 胡麻豆腐柚子釜盛り 胡麻味噌 三つ葉 精進料理の定番の胡麻豆腐に柚子味噌をそえ、 葉つきの黄色い柚子釜がこの季節を感じさせる。 日本料理で柚子は季節を表す道具となる。 青柚子、花柚子、葉柚子・・ 椀 雪見椀 蓮根餅 雪輪大根 豆乳を用い、汁を初雪に見立てた。 中には蓮饅頭。 蓮は蒸したり、上げると粘りが出る。 強く汁気を切れば堅く、ゆるく絞れば柔らかく仕上がる。 ふっくらと仕上がっている。 そして、後で料理長にお聞きしたのだが、 ゆばをすりおろし、汁にコクを出しているとのこと。 うまい! 変わり肴 京芋グラタン しめじ茸 粟麩 芽くわい 京里芋の器に粟麩 栗に見たてられている日本の慈姑はほくほくしてうまい! 器まで食べられる 焼物 鰆湯葉 松笠くわい 松葉黒豆 はじかみ 鰆の焼きもの・・ではありません。 豆腐で作った見立て料理です。 細うどや白髪葱で骨もあります。 鰆の出棺を出すのに大和芋を混ぜ、のりを張り合わせ、 表面に醤油を塗り、片栗粉をまぶし上げます。 そして、焼き上げます。 ちなみに、食感は魚ごとに違うので、 見立て料理では混ぜ合わせるものを替えます。 夏のあいなめなら蓮根、鰻なら牛蒡です。 牛蒡は泥臭さを出すんですね。 煮物 天かぶ含め 本しめじ茸 小の葉南京 もみじ人参 公孫樹丸十 木の芽 精進料理ではだしも精進もの、生臭ものは使わない。 すなわち鰹節は使わない。 いっぱんには、昆布、干瓢、干ししいたけなどを使うが、 ここの料理長は、焼き玉葱、柿の皮を干したものなどを使うそうです。 この出しは柿の皮の干したものをだしをひくときにいれ、 甘みを出しているそうです。 揚げ物 天ぷら かるかん磯部揚げ 牛蒡深谷揚げ 青唐辛子 赤おろし 天汁 牛蒡の天ぷらには、玉葱の焼いたものをいれ、 深みを出しています。 動物性のものを使わない=技と知識ですね。 食事はそば デザート らかん亭 「飲食店の脚本家」大久保一彦の独断評価 久々の ★★★ 3日前予約ではあるが、その価値はあります! らかん亭 東京都目黒区下目黒3丁目20番11号 天恩山 五百羅漢寺境内 03-3792-7256 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2019.08.24 07:58:51
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