辻説法爺[257]景気回復は…
景気回復は…そうか!水風呂に浸かっているのとおんなじなんだ!世の中、不景気な話ばっかりで…。景気回復が待たれますけど、どういう具合に、なっていくの?1945年に戦争が終って、でも、世の中、何も変わらなかった。燃える物は全部燃えて、壊れるものは全部壊れて、たしかに、もう、これ以上、日本国民が、殺されることはなくなった。いま、言われる、不景気の度合いが、底を打った状態と、同じでした。お店には、少しずつ、品物が並び始めました。たとえば、果物屋さんの店頭に、マスクメロンが1つ鎮座ましましているのを見て、「あれが、メロンだよ」と、よだれを垂らしながら、ささやき合っていたのを思い出します。私たち、小学校に入ったばかりのこどもには、ひもじさの度合いは、少しも、変わっていませんでした。「戦争が終わったのに、何にも変わらない。どうして?」これに、大人たちは、何も答えてくれませんでした。先生にも、質問をしてみました。すると、先生は、「ちょっと待ってて」というと、職員室に、急いで入って行きました。先生方と、論議をしていたようです。そのあと、「参政権が変わったんです。大人の人なら、誰でも、選挙に、投票ができるんです」若い先生は、生真面目に、答えてくれました。「婦人参政権」という言葉は、よく聞いていました。どこかの放送局の人が、取材に来ました。「君たち、何に困っている? どうしてだと思う?」そのころには珍しい、針金の先が膨らんでいるマイクを使っていました。(進駐軍から手を入れたのかも)それを、私たちの口元に持ってきます。私は、答えました。「それはねえ、あのねえ、天皇陛下が悪いんじゃないかと思うの~」家で、その話をすると、父は、大笑いをしました。笑って、笑って、涙を流して、笑っていました。今、考えてみると、父は、戦争中の苦労を、少しでも流したいという気持が、こめられていたのか、それとも、天皇陛下のことさえも、ストレートに、考えて、表現できる時代だという、自由さを実感できたことが、そうさせたのだとも、思います。突然、憲兵がきて、しょっ引かれる心配がなくなったのです。経済の下落が終わっても、経済の回復は、遅い。実に遅い。そういうものだ…。戦後の日本が回復を実感したのは、朝鮮戦争が、始まってからといわれています。米軍駐屯地周辺の水商売が栄えたのが始まりで、生鮮食物の供給、極端には、戦車の修理や、戦場近くまでの物資輸送まで、…あらゆる業種が、総動員されたのでした。それに引き換え、今回の政府の行った経済対策は、相変わらずの、道路・箱物が目立って、経済効果は、極めて薄いのです。建築会社の社長が、3億円持っていて、この人に1億円が流れ込んでも、そのお金は、効果的には、使われないからです。経済効果を期待されるお金の動きが、そこでストップして、いわゆる、死蔵となってしまうのです。私たちが、総額2兆円といわれる定額給付金を手にして、消費税の増額が、頭の隅っこで、ちらついていて、それが、貯金に廻ってしまったら、これも、死蔵です。日本全国で、何割の人が、これを行ったのか、気になることです。朝鮮戦争時代には,この景気回復の力が,実に、効果的に、日本中に、じわーっと、浸透していったのでした。朝鮮戦争への浪費で、米国経済が、どれくらい下降したのかは、知りません。一方、日本の景気回復政策は、お金が使われて、やがて、増税となって、お金を国民から回収することになります。建築会社の社長さんの、死蔵となった1億円は、国民が負担するのです。…いま、中国が、輸入よりも、自給自足を強制する施策を打ち出したともとれるニュースを聞いたばかりです。日本国内の経済を考えると、ものが高いから・安いからだけでなく、海外旅行よりも国内旅行を、海外製品よりも国内産製品の消費を、愛用していきたく思います。その判断基準は、安全・安心の重視です。これが、景気の上向きをも、応援していくことにもなるからです。中国が自国製品優遇…保護主義警戒、日本・EUが調査 【北京=寺村暁人】中国政府が、景気対策に伴う政府調達に関し、中国製品を優先的に購入するよう求める通達を出していたことが18日、明らかになった。 中国は、米国の「バイ・アメリカン(アメリカ製品を買う)」の動きを強く非難してきたが、「バイ・チャイニーズ(中国製品を買う)」とも言える自国製品優遇に動いていた。世界各国の反発は必至で、日本政府も中国の保護主義的な動きを懸念し、緊急調査に乗り出した。 中国製品の優先購入を求める通達は5月下旬、中国全土の地方政府や出先機関に向けて出された。 通達は中国政府が昨秋に打ち出した4兆元(約56兆円)の景気刺激策を実施する際の入札のあり方などを規定している。その中で、「中国国内では調達できないか合理的な条件で購入できない」場合以外は中国製製品の採用を求めている。 中国政府はこの通達について、「(海外製品と国産品の)公平な競争環境を確保するのが目的。中国政府は貿易保護主義に強く反対している」と説明している。 しかし、各国は、保護主義的な動きとみて、警戒を強めており、欧州連合(EU)欧州委員会は世界貿易機関(WTO)などのルールに抵触しないかどうか調査を始めた。(2009年6月19日03時15分 読売新聞 「人生の初志」は、「最後に「楽しかったよ。ありがとう」と言えるような生活をする」ことにしました。[ 採点を! この主旨がまあまあでしたら、キックを! ]楽天ブログランキング人気blogランキング当方トップはこちらですーつづくー