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YUMEMIRUTOKI

ショートストーリー

魂の出会い その1


その人は、私の目の前に訪れたのは、もう、10数年前のこと。
私のバイトしていた事務所の店長として赴任してきた。
赴任の挨拶をする、その人を見たときに私は不思議な思いを感じていた。
初めて会ったはずなのに、何故か、その人を知っているような気がした。
デシャブ、というやつだろうか。
その人の魂に私は吸い寄せられるような感覚があった。
その人の魂は、傷つきやすいカラーをしていた。
そして、私がそうであるように淋しがりなのだと感じていた。
その頃の私はどちらかというと、キリスト教の影響を受けていたから、
過去世については考えたことがなかった。
けれども、その人の魂にとても親しいものを感じ、
この人は、過去に私と近い関係にあった人ではないかと、何故か直感するのだった。
年は、私よりも5歳くらいは上だった。
すでに、フィアンセがいるらしく左手の薬指に、シルバーのリングがはめられていた。

私は事務の仕事を手伝っていたのだが、その頃は免許をもっていなかったので、
車での移動は、その人の運転に頼ることが多かった。
あまり、男性を意識しないで、男友達だけは多かった私だったけど、
その人の運転する、車の助手席だけは乗るのがためらわれた。
仕事の話に留まっていて、私的な話をほとんどしなかったのだが、
実際にかわされるコミュニケーションとは別なところでお互いを意識していた。

ある夜のこと、その不思議なことは起こった。
会計報告のために、私は遅くまで残っていた。
事務机に向かって、もくもくと経理をしていた。
その後に、その人がいることは知っていたけれど、
別に、二人の関係になんらかの変化があったわけではなく、
あくまでも、店長と事務員の立場でしかなかったはずだった。
それなのに、その時、なぜかその部屋での時間が止まった。
(私の中では・・・)
耳の奥で、耳鳴りがしている。
そして、体中の血が逆流するような感覚があって、
魂だけが浮上していくような感覚があったことを覚えている。
お互いの魂が、引き寄せられていた・・・と同時に離れたところに
いるはずの二人の肉体もまた、引き寄せられていたのだろう・・・
部屋の外をコツコツと歩く足音に、私はわれに帰った。
彼の体は、私のすぐ背後にあり、机上の二人の手は、
今にもふれあわんばかりの距離にあった・・・

ところが、そのあと、すぐに私はその職場を辞めた。
その人と私ではなく、私の友だちが同じ職場内で
男女関係のトラブルを起こし、そのトラブルに私もまきこまれるという、
奇妙な偶然の結果、だった。
もし、そのままその職場にいたら、二人の関係はどうなっただろう。
その時の、体験は私の記憶に強烈に残っていていた。
それが「魂の出会い」の最初の体験だった。



子どもたちが幸せを感じる時


子どもたちが生れ落ちた時、その魂は透明色なの。
それはどういうことかっていったら、その子が本来もっている、
個性のまんま。
ある子は、すごい神経質。ある子は、泣いてばかりいるのに、同じ環境にあって、
ある子はにこにこといつも笑っている。
魂は、自分の可能性の全てを選択して生まれてきたの。
それは種の状態で、目に見えない。
けれども時が満ちて、条件が備わった時、魂はその可能性を開花する。
そのために試練を選択してきている子もいるんだけどね。
完璧っていうのは、100点満点の状態で生まれたってことではなくって、
その可能性をもふくんだ魂そのものの状態。
だけどね、その可能性の芽をつむのは、周りの環境なんだ。
子どもたちにとって、一番不幸なのは、
自分の中の可能性が信じられなくなること。
誰が、その芽を摘むの?
それはね、「いい子に育てたい」って、その子のカラーを塗り替えてしまう大人たち。
もしくは、愛情という養分を与えられずに、
自尊心が育たないまんま放置されてしまうこと。
私なんていなければいいんだ、とか
私はだめな人間だとか、私が悪いんだとか、
自分で自分の可能性の芽を育たなくしてしまう、
周りの人々の言葉とその子の置かれた環境。
最初から環境を選択してきている部分もあるけれども、
それには魂に傷をつけるプログラムなんて本当はなかったはずなの。
魂は乗り越えるために、試練を選択するのだから。
周りの人たちが子どもたちに用意して上げるのは、
スポイルではなくて、その子に必要な支援なの。
現代風の教育という視点よりも、寄り添ってあげることかも…。
流奈が生れ落ちた状態は、肉体的には、私たちには考えられないほど、
苦難にみちた条件だったけど、
流奈が幸運だったのは、必要な支援のみが与えられ、
自尊心を傷つけたり、自信を喪失させるような人たちが
周りにいなかったこと。
そうなのよ、子どもたちが幸せだと感じるのは、
流奈のように、持って生まれた可能性の全てを開花させる
ための配慮が与えられることでしょう。
それには、自己表現も含まれるよね。
だって、流奈に自己表現する方法が与えられなかったら、
彼のすばらしい魂の声を私たちは聞くことができなかったもの。





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