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「さくらさく」
こんな電報やメールを受け取った人は沢山いるに違いない。 この頃の合格発表につきものの電子メール。 アクセスしてパスワード入力・・・・合否が画面に出てくる。 合格していれば喜びは尚更。 かく言う私の息子もこのメールを受け取った一人。 画面には桜の花が舞っていた。 友人の1人が学校で教師をしている。 「可愛がっていたクラスの子が全員合格したよ」 と、先日教えてくれた。 生徒達を可愛がっていたらしく、いろいろな話をしてくれていた。 私も、関係ない事ながらあの子達はどうなったかしら・・・と気にしていたのでその話を聞いた時は、本当に嬉しかった。 教師冥利に尽きるだろうな・・・と思った。 若い子が真摯に頑張るのは見ていて清清しい。 皆、大学生活エンジョイして頑張ってね!!とエールを送りたくなった。 今年の桜は遅かったせいか、入学式に丁度満開となった。 近くの小学校でも、満開の花の下で新入生がぴかぴかの顔で笑っていた。 日本の春はやはり桜が良く似合う。 桜が咲くと空気がそこだけ白く見える。 朝日に映えて冴え冴えとした感じが好きだ。 なんか凛とした気分になる。 反面、夜になるとあの妖しさに惑わされそうにもなる。 長く続く桜のトンネルの下を歩き続けたら、あの妖しさに気が変になってしまうかもしれない。 桜吹雪の中にいると気分が高揚してくる。 梶井基次郎の「桜の樹の下には」という小説の中に 「桜の木の下には死体が埋まっていて」というフレーズがあった。 その文を読んだとき、気持ち悪いという感情より、桜の花があんなに妖しく咲く秘密が解ったような気がして納得した。 坂口安吾も「桜の森の満開の下」で、桜の花が持つ狂気と人間の孤独を描いている。この作品は映画化された。 岩下志摩さんが攫われた女房役をおやりになり凄絶なまで役になりきってらした。 あまりの凄さにに感動したのを思い出した。 清楚な顔と、妖艶な顔。二つの顔を持つ桜が私にはたまらなくいとおしい。 この一週間ほど、街を歩くたびに心が騒いでいる。 さて、我が息子も先日5度目の入学式を無事終了して帰ってきた。 赤いネクタイを締めてぴかぴかの入学式に出かけた時の姿と、後姿が重なった。 ぴかぴかの入学式からはや16年、変わったところはうっすら髭の生えたところだけだろうか。 あ、ネクタイが彼女の選んだピンクに変わっていたっけ。 やっぱり時は流れてる。 「さくらさく」 今は、出発の季節に違いない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年04月09日 21時11分56秒
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