『一つの恋に・・』(ハボエド)H17・9・18(日)UPっ・・・ハボエドのつもりで書きました。 ・・初めて書いたかもしれない完全ギャグ系です。 さてさて其処行く皆様 お立会(たちあい)・・。 きっと・・、誰もが知らないその恋は いっそずっと誰にも話さず、己の心に秘め続けることにこそ美学はある。 むしろ秘め続けなさい。男なら。By 有能金髪美女部下。 【一つの恋に心ない声援を】 突然声がかかったのはその休憩室の扉の前を通ったとき、 ・・声がかかったというよりは、いきなり『拉致された』と言った方が正しいような気がしないでもないが、その犯人は僕と同じ軍人で、しかも自分より少し位の高い見知った男だった。 よぉ。と声を掛けられたかと思えば、次の瞬間。自分は気付けばその『喫煙者用休憩室』の扉の内側に引きずり込まれていたのだ。 「で・・?何の御用なんですか。ハボック少尉」 目の前で息をするように煙草を悠然としたかんじで、ただふかし続ける少尉に対し、僕は勤務時間のまっ只中で・・・今だって仕事を任されてオフィスに急いで帰る途中だったのだ。 こんな場所で少尉と一緒にくつろいでいる場合でも無く、時間も無かった。 「・・・・」 「・・・」 それでも俯いたままで何の話も切り出そうとしない少尉に、僕は気付かれないよう溜め息を一つ(小さく)吐いて、踵(きびす)を返した・・途端、 「 『鋼の錬金術師』のことで相談があるんだ・・。フュリー曹長。」 ようやく口を開いてもらえたと思えば、・・この人からは普段あまり聞かない二つ名が飛んできた・・。 また「女性を上司に盗られた」とか言う話では無いようで、・・しかも軍内ではもはや知らない人などいないであろう彼の二つ名が出たとあっては聞かないわけにもいかず、僕はすぐ傍のソファに腰を下ろした。 「・・エドワード君に、何かあったんですか・・?」 極平凡な軍人が使用するこの休憩所に『防音』などという便利なモノが備わっているハズもない為、僕の声は自然と小さくなり、視線は忙しなく辺りを警戒した。 「実はな・・」 額から一滴、冷や汗が伝って音も立てず床に落下する・・。 「オレ、あいつに恋愛感情があるみてぇなんだ」 知るか。 ・・思わず声に出そうになった言葉は、普段の温厚な性格故か、かろうじて声にはならず・・。 僕はただその時、99%の生温かい微笑を返すだけで精一杯だった。 「最近なんだよなぁー、自覚は。・・結局は一目惚れだったみたいなんだけどさ。」 「はぁ。」 あなたこの軍内でどれだけ彼に一目惚れしてる人が存在してるか知ってますか? と、聞いてみたかったがやめた。 「大佐よりはオレの方が好感あると思うんだけどなぁ。・・やっぱ自覚持っちまうと苦労するよなー・・」 「ですね。」 そうですね。一生自覚持っていただけなかった方が僕としても凄く助かったでしょうね。 と、言いたかったがやめた。 「やっぱ告白かなぁー。」 「ですか。」 そして早くあの熱烈兄馬鹿な弟君の鉄壁ガードに玉砕してクダサイ。 ・・とはさすがに言えなかったけれど。 はっきり言って目の前のその人のその恋はとても成就するには程遠いモノだろう。 まずライバルが多過ぎる。 そのライバルが(色んな意味でも)強過ぎる。 相手にその気(け)がなさそう(?)だ。 ・・特に真ん中の項目なんかが決定的だ。 白と黒と鉄製の呪術師(弟) ヘタレでキレ者の焔使い(上司) 鉄弾必中の美しき猛獣使い(中尉)・・etc この3人(+その他)のガードを掻(か)い潜(くぐ)ってでも彼を射止めようとした者も決して少なくはなかったが、・・いくらなんでも相手が悪い。 しかもこの少尉は体力と人望くらいしか凡人と秀(ひい)でるトコロのない(つまりは特殊能力が無い)ヘビースモーカー男だ。 それこそエドワード君がこの少尉に日頃から特別な感情でも持っていない限り、勝利は有り得ないだろう。 「・・まぁ。頑張ってください」 「おう。悪かったな」 失礼します。と残して廊下へ出て、小走りに急いでオフィスへ向かう。 オフィスに着くとすぐに大佐と中尉の視線がこちらに向いた。 「すみません中尉。ちょっと少尉に捉(つか)まってまして・・」 「そうなの。・・いいわ、私が後からきつく少尉に言っておくから」 「・・そうですか」 ついでに鉄弾2、3発・・とか考えていやしないだろうか。と、リボルバーに幾つか弾をセットしている中尉を見ながら思ったが、意見出来る立場でもないために軽く流す。 「で?どうだね。最近は」 「アルフォンス君からの情報では二日の内に2、3度は絡まれているようですね。」 「・・確実に増えてますねー・・」 「成長するたび綺麗になるタイプのようだからな」 「さらっとセクハラ発言は御遠慮下さい、大佐。」 「・・軍内での知名度はもう軽く90%を超えています。ついでに身内でも恋愛感情にまで目覚める者が最近は後を絶ちませんね・・。」 「・・・・・鋼のの周囲は引き続きアルフォンスに頑張ってもらうとして、こちらももっと行動の幅を広げなければな。 対処が追いつかん。」 「最近は『鋼の錬金術師は実は女だ』という核心めいた噂も出ているようです。こちらは放っておいても大丈夫でしょうけど・・」 「今はアルフォンス君がうまく言って厚着とかさせているようですけど、大人数で実力行使で来られ(調べられ)たら・・・さすがに怖いですよ・・。」 「なに、そういうことは立派な犯罪だ。・・更に過去など隅々まで嫌というほど調べ尽くして数年は軽く牢獄(ムショ)暮らしにさせてやる。」 「そういえば、中佐から今回の分の調査結果が届いていました。 中には十年を超えそうな人間(ツワモノ)もいたようですね。」 「はぁ。ご愁傷様ですねー」 ふと遠くの空を見て ああ、今日もオフィスは忙しい・・。 『鋼の錬金術師を(愛ゆえに)守ろうの会』 ((今回の)代表・会員番号No、09 ケイン・フュリー曹長) 彼等は今日も何処かで彼女を守るため、戦っているという・・。 続く。 ☆いや、続くなよ;。 CPでハボエドを書こうとしていたらこんなことになった・・。 最初は普通にエド=男という普通設定だったんですが、いつに間にやら女設定。しかも中佐、御存命です。 ついでに会員さんは アル・ウィンリィ・イズミ・大佐・中尉・中佐・ロス少尉・ブロッシュ軍曹・曹長etc・・(←その他少数)ってかんじで、弟を筆頭に頑張ってます。 続かない・・と、思います。(多分;) CP 『ハボエド』、一票有難う御座いましたーっ(遅くなり申し訳御座いませんでした) ジャンル別一覧
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