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カテゴリ:経営
グローバル社会を迎える中で、誤解を恐れずに言うと、日本の存在感は日に日に薄れていると言っても過言ではありません。
日本の労働生産性は先進国の中で最下位、国連が発表する幸福度ランキングでも53位、高校生の自己肯定感は世界最下位と散々な結果になっています。 コロナ前に巻き起こっていたインバウンドの需要爆発は、世界固有の文化があり、かつ治安が良くて、加えて先進国の中でダントツに物価が安いということが挙げられます。 つまり、世界一品質が良いにもかかわらず、世界一価格が安いというとてももったいない現象が起こっています。 明治維新からの近代化や戦後の高度経済成長を果たした我々のご先祖様から見た時に、残念な気持ちになるのではないでしょうか? 今、尊敬する日本人を海外の方から選んでもらうとしても、ビジネス界ではなかなか名前が挙がらないのではないでしょうか? かつては世界から尊敬される日本人がたくさんいましたが、今回は3人の偉人を紹介します。 一人目は後藤新平さん。 日本の医師、官僚・政治家。位階勲等爵位は正二位勲一等伯爵。 台湾総督府民政長官。南満州鉄道初代総裁。逓信大臣、内務大臣、外務大臣。東京市第7代市長、ボーイスカウト日本連盟初代総長。東京放送局初代総裁を務めました。 台湾中興に貢献した日本人として知られていますが、経営の本質の考え方として知られる言葉をご紹介します。 『財を遺すは下、事業を遺す中、人を遺すは上なり。されど財なくんば事業育ち難し、事業なくんば人育ち難し』 この人を中心にする長期的な視点こそ、現代の経営者に求められる要素ではないかと思います。 国家100年の計を考えられる偉人でした。 二人目はSONYの営業マン達。 プロジェクトXという人気番組で拝見したのですが、戦後復興期に、それまで安かろう悪かろうという評判だった『メイド・イン・ジャパン』の製品を世界で販売し、外貨を稼ぐことが日本の復興に不可欠だという使命感で世界にトランジスタラジオを普及させました。 SONYが創業した第二次世界大戦敗戦直後の1946年の設立趣意書には『日本再建』という言葉が書かれていました。 それを象徴するエピソードがプロジェクトXで紹介されたのですが、様々な営業努力の果てにアメリカ・ヨーロッパマーケットを攻略したSONYの営業マン達が心に持ち続けた言葉が『メイド・イン・ジャパンの誇り』でした。 1959年10月、ニューヨーク5番街に、ソニーはショールームを開きました。 日本企業としては初めての快挙で、多くの日本人であふれかえり、ニューヨーク5番街に、星条旗とともに、日の丸の旗が翻りました。 それを見て、泣いている男たちがいました。SONYと同じように外資獲得に乗り込むも、売れずに苦しんでいた他の企業の営業マンたちだった。車、カメラ、電化製品メーカー・・・ソニーの社員でもないのに日の丸を見て、『日本の誇り』が復興したことに泣いていたのです。 『日本の誇り』という思いが、戦後の日本の奇跡のV字回復を果たす大きな力になったのです。 三人目が、出光佐三さん。 本や映画での有名になった『海賊と呼ばれた男』のモデルとなった伝説の経営者で、出光興産の創業者です。 出光佐三さんの格言の中で『士魂商才』というものがあります。解説はこちら。 ~ここから~ 生活を質素にしたり、われわれが経費を節約するというようなことは金を尊重することで、奴隷になることではない。 それからまた、合理的に社会・国家のために事業を経営してそして、合理的に利益をあげる。これは金を尊重することだ。 しかしながら、昔の商人のように人に迷惑かけようが、社会に迷惑かけようが、金を儲けりゃいい。これは金の奴隷である。それを私はとらなかった。 しかし、私は金を尊重する。昔の侍が金を尊重することを知っておったならば私の先生が私に書いてくださった額にあるように 士魂商才 侍の魂を持って商売人の才を発揮せよ。 この士魂商才が武士によって発揮されて日本の産業は、明治時代に外国のいいところを採り入れて、りっぱな事業家がたくさん出たと思うのです。 ~ここまで~ いかがですか? 激動の次回の今こそ、今日ご紹介した3つの格言を心に止めて、経営者としていかに生きるべきかを考えていきたいです。 私も人本主義・日本人の誇り・士魂商才を実践する経営者であり続けたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2021年05月16日 13時05分57秒
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