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yumikan

yumikan

2019.07.14
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カテゴリ:週末は馬でしょ
その馬は突然トップに躍り出た。
2番ドゥラメンテ。
中団後方に付けたその馬は、直線に入ってまだ馬群の中にいた。突然アウトに躍り出たと思ったら、あっという間にゴールを突き抜けた。
「これほどまでに強いのかドゥラメンテ」
連呼する吉田伸男実況アナの声が脳内に残る。

2015年4月19日 第75回皐月賞。
私が初めて馬券を買いTVで競馬を観戦した日である。
馬の名前などハイセイコーとマキバオーしか知らない。ディープインパクトの名前はさすがに聞いた事はあったかも知れないが意識も薄い。
そんな私が馬券を買ったのは、近所のコンビニの店長と客との会話で、場外馬券売場ウインズが近くにあると知ってだ。

ウインズはアウトレットモールの近くで我が家から車で20分くらいか。
アウトレットモールに女子が多いのに反して、そこはおっちゃん達の聖地か。笑
私はマークシートの書き方もわからない。単勝一点を少額買う私に、「普通こういう買い方はしないけどなあ」と隣にいたおっちゃんが笑顔を向けて丁寧に教えてくれた。

家に戻ると、馬券を手にTVの前に陣取った。初めて見る競馬中継だった。
私は好きな数字5を単勝で買っていた。5番リアルスティールは好位につけていた。赤い帽子を追っているうちに、ビギナーズラックと言うじゃないの、と思った瞬間、突然にトップに躍り出た馬に驚かされた。
JRAのサイトにレースビデオがあるのを知って何回もリプレイさせた。更にパトロールビデオの存在も知り、やっとその馬の動きを知る事が出来た。
鞍上M・デムーロ騎手の斜行(他馬の走行妨害)により、彼は2週間の騎乗停止になるが、中団の馬群からかなり無茶に外側に飛び出した騎手の執念も凄いと思ったが、バランスを崩した馬体を立て直して、あの距離からゴールに突っ込んで来た馬の凄さは衝撃的すぎた。
凄い、競馬って凄い。私はこの1レースで競馬にどハマリ。ドゥラメンテに夢中になってしまった。

ドゥラメンテの次走は5月の日本ダービーだ。皐月賞、ダービー、菊花賞の3才牡馬のG1タイトルはクラシックレースと称され、特にダービーの称号は最高の栄誉とされる、とある。
期待通りのドゥラメンテの走りは、父親であるキングカメハメハのレコードを0.1秒更新してレースレコードでの優勝だ。凄い馬と出会ってしまったと思った。

それからは馬券を買うのもレース情報もスマホ片手の私だったが、目を疑うニュースが飛び込んできた。
ダービーの称号を手にノーザンファームに戻りひと月が過ぎた。ドゥラメンテの異変に誰が最初に気がついたんだろう。
両前ぎょう骨遠位端骨折。全治六カ月の診断。
ドゥラメンテという一頭の馬に携わるプロジェクトに立ち込めた暗雲は、私にとっても大変なショックであった。待つ事しか出来ない。

夏競馬はさんざん外しまくり、秋に入ると私にとって馴染みの馬名が戻ってきた。クラシック三冠目の菊花賞はダービーでドゥラメンテに大敗したキタサンブラックが優勝した。オーナーの北島さぶちゃんの「祭り」の熱唱で競馬場は盛り上がりをみせていた。
年末の有馬記念はファン投票によって特別登録馬より優先出走権が与えられる。宝塚記念と有馬記念だけだが、ファンにとってはお祭り気分を煽られる。投票の最終結果に、長期戦線離脱を強いられているドゥラメンテの名前があったことが哀しい。この年の有馬の覇者はゴールドアクターだった。

年が明け、G1タイトル二連覇の功績により2015年最優秀3歳牡馬に圧倒的多数によりドゥラメンテが選出された。競馬場に彼の姿はなく、功績だけがニュースになった。

そして2016年2月28日 中山記念だ。
9か月の時間を経て、ドゥラメンテは帰って来た。不安と期待。八分の状態、九分の仕上がり。ネットに話題がのぼる。
「昨年の皐月賞を見ると買いたくなりますけどねぇ」
懐疑的な解説の声がTVから聞こえた。馬体重18キロ増だと。それでも私の馬券はドゥラメンテ一点。これは祈りだ。
出足は悪くない、良い位置をキープしている。四角からは勝利を確信した。アンビシャスの追撃は凄まじかったが、ドゥラメンテはドゥラメンテだった。間違いなく強いドゥラメンテは帰って来た。

中山記念で復帰を果たして、昨年参戦を仄めかした秋のフランス凱旋門賞が再浮上した。しかし陣営は凱旋門賞の前になぜドバイを選んだのだろう。漠然とドバイどこ。言語は何。馬はヒヒンで通じるとしても環境への違和感は不安を覚えた。

3月27日 ドゥラメンテの八走目ドバイシーマクラシックG1は2着に終わった。
出走の直前に落鉄し、再装蹄を試みたが、興奮状態がおさまらず、片足蹄鉄のない状態で走る事を余儀なくされた。それでもレーティング世界一のポストポンドの2着ですから、ドゥラメンテのその強さは世界に知らしめることは出来たでしょうが、デムーロ騎手は、落鉄がなければ勝てていたと悔しげに語っていた。

凱旋門賞は競走馬レースの最高峰だろうか。日本馬の参戦から47年の時を経る。
2006年ディープインパクトも参戦している。この試合の結果、汚れた天馬なんて言葉をネットで目にした。武豊鞍上に3位入線を果たしたが、ファンにとっては天馬の3位というのも納得のいかない結果だったろうが、帰厩して後、3位入線失格の知らせが届いた。日本では許可されている禁止薬物のドーピングによりその烙印が押された。競馬ファンならずともディープの存在、功績、そしてこのニュースは社会的時事であったが、残念ながら私は全く知らなかった。そして、年内引退を発表したときのファンのどよめきは今の私には感じられる。
引退表明後のG1レース、ジャパンカップは圧勝。年末の有馬記念はファン投票12万という圧倒的な数を集めての歴史的ラストランの優勝だった。こうして余りにも輝かしく余りにも短い14戦12勝の幕を下ろした。
いつだって競馬場にはドラマがあったのだ。

2016年5月。ドゥラメンテの凱旋門賞事前登録が90万の登録料とともになされた。事前登録は他に十頭ばかりいたが、全頭参戦という事ではなさそうだ。しかしこの十頭の中にディープインパクト産駒のマカヒキがいる。ディープの凱旋門賞から十年経っていた。このマカヒキとドゥラメンテ。
十年前はディープの世界一の舞台を観ようと、日本のファン五千人近くが押し寄せたそうだ。
フランスは再び日本人ファンの歓声に包まれるのだろうか。

凱旋門賞登録を済ませ、その前哨戦として参戦を決めた6月の宝塚記念G1。ドゥラメンテの九走目だ。
天気が心配だった。降り続いた雨もレース当日には止み、阪神競馬場は稍重の馬場と発表された。
ドバイでの海外遠征のダメージはドゥラメンテが一番大きかったと厩舎の堀代表が言っていた。落鉄での激走がダメージを大きくしたのだろう。体力の回復に時間がかかったようだ。このレースで弾みをつけて凱旋門賞に挑んで欲しかった。

錚々たるメンバーが揃った宝塚記念G1。
後方のドゥラメンテがいつ抜けてくるのか固唾をのんで見守っていた。直線に向かう馬群から鮮やかに抜け出たのは牝馬マリアライトだった。それを追うドゥラメンテの末脚はメンバー最速だったが、首差追いつかず、まさかの2着。
2着がショックなのではない。ゴール直後、デムーロ騎手が下馬し、動かなくなった馬の横で肩を落としていた事だ。
馬運車で運ばれるドゥラメンテの姿が競馬場での最後の姿になった。
入線後脚を滑らせたのか、左前脚じん帯と腱の損傷の診断が発表された。
そして29日、ドゥラメンテの競争能力喪失そして引退、登録馬抹消のニュースに、泣いてしまった。

この年も最後のG1レースは有馬記念だ。
私の一年の締め括りも有馬とともにあると感じていた。
サトノダイヤモンド、キタサンブラック、ゴールドアクター。人気一、二、三を占有した三頭のデッドヒートは大感動ものだった。キタサンとアクターの鬩ぎ合いを外側から張り付くように追っていたサトノダイヤモンドがスーッと伸びて優勝をさらっていった。
強い三頭による見事な勝負だった。
しかし、ドゥラメンテがここにいたらどんなレースになったのだろう。有馬を走るドゥラメンテが見たかった。
こう思ったのは、きっと私だけではなかっただろう。

この年、マカヒキが参戦した凱旋門賞から海外馬券の購入がJRAより可能になり、舞台の裾野は大きく拡がった。
しかしその陰で、ドゥラメンテ、シンハライト、リオンディーズ、メジャーエンブレム。強烈な光を放ち、そして儚く競馬場を去って行った競走馬達。
私の胸に残した熱く激しいドラマは消えはしない。

競馬はギャンブルである。競馬はビジネスである。競馬はプロジェクトである。
私にとって競馬はロマンである。






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Last updated  2019.07.29 14:01:10
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yumikan@ Re[1]:とうとう犬猫10匹になってしまった。。(08/04) きっしーさんへ ごめんねー 色々事情があ…
きっしー@ Re:とうとう犬猫10匹になってしまった。。(08/04) この記事を書かれてから数年たっています…
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yumikan@ Re[1]:丸亀製麺だし醤油♪(03/25) >無事、5月11日に里親希望者様に1匹引き…
イムちゃん@ Re:丸亀製麺だし醤油♪(03/25) ありがとうございました。 無事、5月11日…

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