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kororin日記

2018.09.14
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カテゴリ:歴史・文学など
​​​​​​​​お習字をやっているときには出せないのですが、漢字パズルや読書の時には、文鳥たちも一緒に楽しむことがあります。


今回の日記では、どの漢詩を紹介しようかなぁ・・・とこの本を取り出します。


秋の詩がぴったりの季節になったからね。

このページを見ていたら、ころちゃんも気に入った様子。


私が説明を読んでいると、ころちゃんは、探検を始めます。



本を読みながらでも、片手で相手したり、鼻歌を歌ったりしていればご機嫌ですが、じっと集中していると、目の前に出てきて、邪魔をします。


手の中で大人しくにぎにぎされていたらいいんだけど・・・


というわけで、今日の漢詩はこれです。



 独り江楼(こうろう)に上(のぼ)れば 思い渺然(渺然)
 月光 水のごとく、水 天に連なる
 同(とも)に来たりて月を翫(もてあそ)びし人は 何処(いずこ)ぞ
 風景 依稀(いき)として 去年に似たり
   
   ※江楼・・・川辺に建つ高い建物、
   ※渺然・・・果てしなく広がっていること
   ※翫ぶ・・・ここでは、深く味わうの意味、翫味。
   ※依稀として・・・ぼんやりとして、よく似ている。

意訳すると、



​ここに、中国語で読んだ動画がありますが、題名が江楼感旧となっています。
中国語で読んでもらえるのは、ちょっといい感じですが、途中絵物語になっているところで、去年ともに楽しんだ人が「男友達」になっています。

でも、「唐才子伝」という書物を見ると、話が違うみたいですよ。
「趙嘏(ちょうか)には寵愛していた女がいた。しかし、彼が科挙受験のため都に上っている間に、節度使(せつどし…辺境警備のための軍人)に奪われてしまった。それを知った趙嘏が詩を作ると、その節度使は可哀そうに思って、女を長安に送った。
途中、ばったり出会った二人は、抱き合って泣いたが、女は二晩ののちに亡くなってしまった。趙嘏はその後、その女を生涯思い続けたとのことである。」


つまり、この詩では、去年一緒にこの景色を見ていた女性が今年はもういないことを、美しい秋の夜を描くことでより一層哀しみを際立たせている、ということですね。

日本人の方が、この詩を吟じていらっしゃる動画もありました。

  詩吟「江楼にて感を書す」


詩吟は、書き下し文を気合を入れて吟ずるので、なんか気持ちよさそうですね。



中国のサイトで、この詩の解説がされているものも、参考にしました。




水辺の高い建物から川の方を眺めると、きれいな月が川に映っているのが見える。月光は水のように澄んでいて、水面に映った月影は、そのまま天の月にもつながっているように見える。こんな美しい景色を昨年も見た。そのときに共にこの景色を楽しんだ人は、今どこにいるのだろう。風景はよく似ているというのに、その人はもういないのだ。


こういう内容の短歌は、日本の短歌にもたくさんありますね。

柿本人麻呂の「泣血哀慟の歌二首(妻の詩を悼む歌)」。
 去年見てし 秋の月夜は照らせれど 
    相見し妹は いや年離(さか)る
 …(去年見た秋の月は今年も同じように夜空に見えるのに、そのとき一緒に月を見た妻は年月が経ってさらに遠い存在になってしまった)
なんて、そっくりです。


でも、人麻呂さんが真似をしたわけではなさそうです。だって、柿本人麻呂さんは660年~724年に生きていた人で、趙嘏さんは844年に進士に合格した人。つまり、人麻呂さんの方が先なんです。

中国でも、日本でも、美しい景色を見て、亡き人を偲ぶ思いは共通しているのでしょう。




では、昨日練習していたお習字。



「樹涼山意秋」


これは、高啓さんの「林下」という漢詩の一節。例の朱元璋の怒りにふれて、腰斬りの刑で殺された詩人さんの作です。


さて、今からお習字の続き。今日は小筆で古筆の臨書です。

「寸松庵色紙」の臨書で、中身は素性法師(そせいほうし)の和歌

こづたへば おのがはかぜにちる花を たれにおほせて ここらなくらむ
(うぐいすが枝を移ると、自分の羽風で花が散るのを、誰のせいにしてあのように鳴くのであろうか)

でも、ここでちょっと疑問。
自分の羽風で梅の花びらを散らして鳴いていたのって、メジロじゃないのかなぁ。

梅の花とウグイスの鳴き声が春を代表するものであることは間違いないけれど、梅の花にやってきてしきりに蜜を吸っているのはメジロです。きれいなウグイス色をしたメジロ。

本当のウグイスは、茶色っぽくて、目の横にすーっと線を引いたような模様があります。木の実なんかも食べますが、基本は小型の昆虫・クモなんかを食べます。
メジロは、いわゆるうぐいす色で、目の周りだけが白。虫なども食べないことはないけれど、花の蜜が大好き。
人がいる場所までやってきて花の蜜を吸っているのはたいていメジロで、ウグイスは警戒心が強いので、林の奥の方にいます。

だから、素性法師が様子を見ることができたのなら、メジロっぽい。

 ウグイスとメジロの違い









では、今から練習します。


​​​​​​​






Last updated  2018.09.14 14:32:26
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Re:ころちゃんと漢詩(09/14)   nik-o さん
いやいや格調高いブログで、ついていくの大変です。(笑)

私もいま中国に帰っている女の子が戻ってきたら漢詩を読んでもらおう、解説してもらおうと楽しみにしているのですが。現代の中国の若者がどの程度知っているのか興味あります。

日本人の方、クラウン会員とありましたね。近所にもクラウンに登録されている方がいて、やはり相当上手い方だそうです。 (2018.09.14 18:55:41)

Re[1]:ころちゃんと漢詩(09/14)   kororin912 さん
nik-oさんへ
格調高いですか? 一応必ず解説は入れているのですが・・・

私には好きなものがいっぱいあって、それを順番に載せている気がします。
虫好き、生き物好き、写真好き、宇宙好き、手芸好き、漢字好き、和歌好き、字の稽古好き、音楽好き、パズル好き、顕微鏡好き、刃物好き、接着剤好き、本好き、歴史好き、七五調の詩が好き、絵が好き、映画やドラマが好き、機械類が好き、植物の観察が好き、民俗学が好き、深海生物好き、微生物大好き、・・・

きりがありませんね。
(2018.09.14 20:32:57)

Re:ころちゃんと漢詩(09/14)   ごねあ さん
ころちゃん、メジロ、ウグイスはわかりました。(笑)

kororinさんは、こんなにお上手なのにまだ書道の号はないのですか? (2018.09.14 22:59:58)

Re[1]:ころちゃんと漢詩(09/14)   kororin912 さん
ごねあさんへ
私達の書道会では、師範クラスの人になると、号をつけていらっしゃいますが、普通の生徒さんたちはみんな本名です。

うちの先生は、号をつける時、お父さんが新幹線の仕事をしていたからと、「幹」の字を入れたそうです。親孝行ですね。
(2018.09.14 23:24:01)

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