2022/11/18(金)19:42
今日は王維と山上憶良
母がいつもテレビを見ていた椅子の正面には、書の額が飾ってあります。
どこかで買った物かと思っていたら、
以前母が書道を習いに行っていたときの先生が、母に書いて下さった物らしい。
頂いたときに、漢詩の意味を説明してもらったのだけれど、
なんか、記憶が曖昧だというので、調べて、ちゃんと書いて渡しました。
大体の意味はわかっていたけれど、「返景」の意味が分からなかった。
調べたら、なんと「夕日」のことだって!!
※「返景」は、(へんけい)または(はんけい)と読む
筆で書いたのは、視野が半分になった母のため、
老眼鏡なしで読めるようにしたのでした。
でも、漢詩を一緒に読んでいるうちに、母が山上憶良のことを言いだした。
美空ひばりの「みだれ髪」の三番の歌詞の最初が好きだというので、
これは、大伴家持の和歌をもじって作った物らしいよ、と教えたら、
そこから、母の頭の中に、家持→万葉集→山上憶良と連想が続いていったらしい。
※「みだれ髪」では、春には二重に巻いた帯が、
すっかり痩せてしまったために秋には三重に巻いても余る、
という歌詞になっていますが、元の家持の歌では、
一重のみ 妹が結ばむ 帯をすら 三重結ぶべく 我が身はなりぬ
山上憶良の歌(長歌)を書いてくれ、と頼まれたので、書きました。
これは、ボールペンで書いたので、ちょっと見にくかったかも。
この長歌の続きに反歌があるので、それは筆で書いてもっていきましたよ。
たぶん、女学校に通っていた頃に習ったのでしょうね。
これを書いてからは、ずっと、
「うりはめば こどもおもほゆ うりはめば うりはめば こどもおもほゆ・・・」
というように、同じところを何度もくりかえしながら、
すらすらと全部言えるように練習していました。
特にひっかかるのは、
「眼交(まなかい)に もとなかかりて」のところ。
夕食後も、ずっと、山上憶良のこの長歌を唱え続けていましたよ。
というわけで、今日の午後は、王維の鹿柴(ろくさい)に始まり、
その後は、ずっと山上憶良。(まだ続行中)
昨日までは、「かあさんの歌」だったんだけどな。
ベッドに横になっていても、何も見ずに、ずっと唱えています。
最後に庭の花。
「オキザリス ラブハピネス」が、ピンクのお饅頭になってきました。