柏餅
毎朝の聖なる儀式 チャットにて十六人と交す「おはよう」先達のあまたの歌を手本とすインターネットに検索しつつ諸樹々の若葉に雨の降り注ぎ三十年余の平成が果つつつがなく令和元年明けにけり吾に三つ目の元号・令和介護士とジョーク交して起きにけり令和元年五月一日網戸より五月の風や嫋やかにシヤボン香れる汝れが黒髪柿若葉さくらの若葉樟若葉 挨拶交すやうなきらめき誤嚥事故防ぐためらしデザートの柏餅消えはや幾年ぞ久々に会ひたくなつて来ちやつたわ 粽いつしよに食べやうと汝は間食の量を減らせと指示のあり中性脂肪の数値高くて五月二十日快晴微風の月曜日南向きなる部屋に引つ越す九十分Word画面と対峙して一首も産めず 口が苦いよ五日ほど真夏の暑さ続くらし小満のこの雨が上れば積雲がほわほわ白し 地球より即、消え失せろ戦また核けふからはややむつつりのSさんがルームメートぞ 宜しくたのむ雨あとのゆふかぜ涼し 生くるとはみなそれぞれの思ひ出づくり三年前の初夏の短歌作品群です。御批評の程、宜しく御願い致します。