喧し
君も吾も常に介助の欲しければ至難の業か接吻さへも麻痺の吾が水飲む必須アイテムぞ是非喧しプラスティックストロー乗り降りのひとりもをらぬ鈍行が阿久比駅発つ十四時六分Tシャツのしろき胸もと見てしまふスプーン拾へる実習生の疲れたる脳をリセットするために眠らむとすも酔ひに委ねてあしたへのバージョンアップのため眠る 明日が必ず来ると信じて午後四時の八つ手の花に雨が降り 地震速報尾鷲、震度2五年生のその秋逝きし細眉の辻川さんを想ふ 時雨よ短歌には季語は必要なんですか? 若葉マークの介護士の問ひ己が思ひ己が言葉で正直に三十一文字に綴るだけです裕次郎唄ひ居室へ 缶酎ハイたつた一本飲みしばかりに十一月八日こよなく晴れ渡り一期一会のけふを生きゆく恙なくけふが暮れゆく介護士のあつき介護にけふが暮れゆく8年前の短歌作品群です。御批評の程、宜しく御願い致します。