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カテゴリ:身辺雑記
昨日の人数に8名プラスして、38名で第一の目的地、摩周湖に向かう。 とてもよく晴れ渡った摩周湖は、その全容をくっきりと見せていた。 見終わった後にガイドさんが言った。 「初めて摩周湖を見たときにはっきりと見えた人は、女の人だと婚期が遅れ、男の人だと出世が遅れると言われてます(^o^)」。 orz 峠を下っていくと、キタキツネが一匹車道に近づいてきた。歓声が上がる車内。バスを停車して良く見せてくれる。 ここで添乗員さん「絶対にエサをあげないでください」と注意を呼びかける。 人間を怖がる様子もなく、バスの前後を行ったり来たりするやせたキツネ。やっぱり、エサを期待しているようだ。 幸い、エサを放り投げるマナーの悪い人はなく、バスは再び走り出す。 添乗員さんによると、観光客が野生動物にエサをあげることにより、動物が自分でえさを探さなくなってしまい、冬ごもりが出来なくなって死んでしまう・・という。 我々人間は、本来野生動物が暮らしているエリアにおじゃましているのだ。だから動物たちの生活を乱すようなことをしてはならない。ということである。 オシンコシンの滝の雄大さに感銘をうけてから、観光市場で昼食。鮭のチャンチャン焼き。まあ美味い。 職場向けにおみやげとして「知床昆布まんじゅう」を購入。 バスの発車まで、市場前の海岸をぶらり。前に果てしなく開けるはオホーツクの海。海水に手をつけてみる。思ったよりは冷たくなかった。 いよいよ知床五湖に向かう。 知床自然センターで、ネイチャーガイドさんが合流。ちなみにガイドさんのほとんどがここの自然に魅せられてやって来た人とのことだ。 五湖入り口でバスを降り、いよいよ散策へ。知床五湖のうち、一湖・二湖を廻るコースだ。 木道を一列になって歩く。 参加者の中にきのこを見つけると「あれ、食べられるんですか?」と尋ねる人が。ガイドさん曰く「地球上のきのこの半分は、まだ食べられるかどうか分からない」のだそうだ。なんでも「きのこは今でも「実際に食べてみる」しか食用になるかどうかは判断できない」らしい。 足下に気をつけながら歩くこと十分。原生林に囲まれた一湖へ到着。 対岸は、林が切り開かれており、笹が茂る原野となっていた(写真参照)。 これはかつてこの場所に入植し、家畜の放牧を行っていた跡だという。 しかし、あまりにも厳しい環境により開拓は失敗。全ての人が離農したということだ。 水面には黒い魚の陰が。ギンブナという魚らしい。ガイドさんによると、一湖に鯉・ニジマス・ギンブナを放流して食用にしようとしたが、鯉とニジマスはあまりの寒さのために死滅してギンブナだけが生き残ったという(ちなみに、味は一番まずかったそうだ)。 向こう岸近くの水面には蓮の群生。また森の中にはスモモが生えているらしい。これらも開拓者によってもたらされてその後生き残った帰化植物とのことだ。 これら、かつての開拓者達が辺境の地で苦闘してきた足跡を目の当たりにして私は、人間の力の凄さと、それをも覆してしまう自然の力の壮絶さを、ひしひしと感じたのである。 「夏草や 兵どもが 夢の跡」 まさにこの言葉が当てはまるような光景であった。もはや秋の気配漂う、穏やかな光景であったが。 知床一帯が国立公園に指定されてから二年ほどしてから開拓者は全て離農したという。 このとき、開拓者の土地を観光業者が取得しようとする動きがあったそうだ。 しかし、知床の自然を復元させようと地元の人が運動を起こし、今でもこの場所は観光地化されることなく手つかずの自然が残されている。 地元の人達の賢明さに感謝したいと思った。 さらに奧へと進む。途中でエゾジカが草をはんでいるのを見つける。 二湖へ到着。ここは完全に原生林に囲まれた自然の地だった。 散策を終え、バスへと戻る。往き道にはずらーっとクルマの列が・・・。早めに着いていて本当に良かった。ネイチャーガイドさんによると、知床が世界文化遺産に指定されてからはよく見られる光景だという。GW中には車列が峠の中腹までつづいていたらしい。 「近い将来、マイカーは入れなくなるでしょうね」とのことだ。 ネイチャーガイドさんと別れて、バスは網走を経由し、温根湯温泉へ。 右手に釧網本線とオホーツク海を望みながら、ひた走る。 網走市内を走り、網走刑務所前を通る。さらに、投獄中に道路建設などに従事し、過酷な環境の元で亡くなった囚人達を供養するため建立された鎖塚前も通っていく。 網走湖を左手に望みつつ、囚人達が切り開いたという「囚人道路」を通り、北見市へ。 北見市内に「パチンコ・アロー」を見つけたのには驚いた。ここまで進出しているのねぇ。 温根湯温泉に到着。昨日の阿寒湖温泉と比べるとずっとこぢんまりした温泉地だ。 しかし、ホテルの設備も、温泉の質も良かったなあ。 またここの温泉に浸かりたいねと思わせた。 夕食は「ホタテ会席」だった。鮭の焼き物には味噌が挟み込まれてあり、これまた濃い味である。 向かいに座っていたおじさんが仲居さんに醤油を持ってこさせて、鮭にかけていた(^^; 「醤油なんかかけたら辛くて食えないよー」私と母は心の中で叫んでいた(苦笑)。おそらく味噌を挟み込んでるのに気が付かなかったのね。 硫黄の匂いプンプンで、お肌ツルツルな温泉に浸かって満足しつつ、明日に備えて早めに就寝。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.18 12:37:19
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