宇宙からきた牛柄猫と極楽インコの物語

2011/04/08(金)14:43

公の力、私の力、企業の責任

アレキサンダー大学校(14)

ある牛丼屋が垂れ幕で「頑張ろう日本」とうたっている。なんか、どさくさ紛れでちょっと悲しい気がした。 ヤマト運輸は宅急便1個につき10円の寄付を表明したがこれは130億円にあたる。 どうしてこの牛丼屋は1杯につき10円とか、あるいは1円でもいいからそういうことにしないのかとおもった。確かに、やぼな話をすれば、個人で3億とか10億とか寄付して話題になるが、その分節税になるので、もともとお金持ちは言葉は悪いが、さして懐は痛まない。ヤマトも利益の半分近く吹っ飛ぶが広報的な価値は計り知れない。 やぽな話はともかくとして、問われているのは企業姿勢であって、社会的インフラを自認している宅急便ならではの発想は敬意に値すると思う。 であるなら、例えば、牛丼屋もいくつも複数の企業が凌ぎを削っているが、持ち回りで区域を決めて、牛丼100万食くらいの炊き出し(もちろん無料)をやってもよいのではないか。 牛丼屋ばかりだと不公平なので、ラーメンチェーンとか、場所と時間を分担して、従来とは違う炊き出しをすれば温かいものが食べられ、たべるものも少なく種類も限定されている被災者の方々にとっても元気付けになると思う。 その点、ユニクロはフリースなどをあっという間に配った。 企業たるもの利益追求集団なのだが、公の使命を帯びているところは公の力を、私の使命のところは私の使命をそれぞれ企業のCSRとして全うしてほしい。 民主党は交通基本法で、過疎地にいる人の移動権を保証することをうたっているが、 そうであるなら、まずガソリン不足の被災地に対して、バス協会と一体となって、2時間に 1本でもいいから、避難所とスーパーなどを巡回するダイヤを組んで走らせるべきだ。バスも公共輸送機関なのだから公の責任を全うすべき。 たまたま牛丼とバスが悪者になってしまったが、他にももっと企業としてやれることはたくさんある。CSRでユニクロに先を越されたとなげくまえに、さすが●●と言われるくらい思い切った事をしてほしいものだ。 それにしても義援金はどんどん膨らんでいる。よいことなのだが、いったいくらになったら配るか?もう震災から1ヶ月がたつのだから、いったん集まった半分でもいいから、被災者の方々にわたしてほしいと思う。

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