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2007.03.03
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カテゴリ:カテゴリ未分類
本日は朝から機関室にて、機関長相手に配管調査でした。
明日にはどうにか全部終わりそうです。

そう言えばここに来る途中、ブラックアウト操練が行われました。

発電機を人為的にトリップさせて、元の状態に復旧させるものですけれども、物凄い緊張と圧迫でした。

実際こんな現場に立ち会ったら、まだまだ右往左往してどーしょーも無くなりそうです。

発電機(タービン型)のトリップ原因は例えば、過回転だったり蒸気圧の異常上昇だったりと、色々ありますが、
トリップするとボイラも失火する仕組みになっています。
(ボイラは右舷側と左舷側の2缶で、停泊中はどちらか1缶動いていて、航海中は2缶運転。失火すると勿論、操船は不可能で非常に危険)

トリップ後、まず補助発電機(ディーゼル型)が自動起動し、電源復旧させた後、
ボイラ残留の蒸気圧が下がらないうちに2缶とも再点火して、蒸気圧が定格の圧力まで回復したら、元の主発電機を復旧して同期投入、負荷移行。

終わり。

はてさて、予定時刻に発電機がトリップ。

私の担当は、主発電機とメインエンジン。

運悪く、ウッチーという名のめっちゃ恐い機関部員のおっさんと同じ配置で、ずっと隣で見張られてます。

トリップして数秒後、機関室は真っ暗になりました。
本当に真っ暗。
見る見る下がるメインエンジンの回転数。
これは普通に焦った。

間髪置かずに補助の発電機が自動起動する音。

あとは制御室配置の担当者が、DC(ディスコネクト)スイッチを投入すれば、一先ず電源は確保されるはず…

が、しばらくしても一向に電源が回復しない。

わや。

何やら嫌な予感がしたと同時に、制御室からどかどかと人が出てきました。
飛び交う怒号とトーチのライト。
そのまま配電盤をこじ開けて、ガチャガチャやった後に、フッと電源が回復し、再び視界が戻りました。

どうやら、制御室のDCスイッチが反応しなかったみたいで、配電盤にて直接投入したようです。
とんでもないボロ船だ。

続いてボイラ班が、点火作業にかかるも失敗。

再点火準備をしている間に主発電機の回転が停止…。
鬼の形相で睨むウッチーを尻目にターニング開始。

メインエンジンの方も、いよいよ回転が止まりそう。
こっちまで停止されたらもう最悪ですわ。

何とかしておくれーんと祈るうちに、ボイラ班が再点火に成功。

蒸気圧を上げて、主発電機復旧まであと少し、

といった所でふと足元を見れば、いづこよりかしら大量の水が流れてきてますよ、これ。

びっくりして水を辿れば、発電機の裏側にある、補助の真空ポンプの封水タンクから、水がドバドバ躍り溢れ舞い散らして居りました。

わや。

補助真空ポンプが、補助復水器内の空気を吸いすぎて、水まで吸ってしまっているようで。
よりにもよってこんな時に。

誰も見てない事を何故か確認した私は、とっとと適当に弁を閉めて水を止めようとしたものの、間違ってとんでもない事になると余計恐いので、
向こうで腕組みをしてあらぬ方向を向いて立っていたウッチーを召喚し、対処してもらった。

  なにやってんだオメーよう!

などと怒鳴られるも、いや僕は何もしてないのですがそもそもアナタこそ何見てるんだと言ってやりたいが、すればしたで怒られるし、テンパって何故か軽く会釈した僕はやはり怒られた。

主発電機の復旧作業に入りました。
メインエンジンの方はどうにか無事。

発電機の回転数を上げて、補助発電機より負荷移行。

終わり。

この間に百回くらい怒鳴られ、修行が足りんとまで言われる始末でした。もう帰りたい。

昨日、入港後に冷機の担当でしたが、タイマー待ちの間ずっと士官と一緒に、面白半分で腕立て伏せしていたので、ただ今全身筋肉痛です。





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Last updated  2007.03.29 19:15:23
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