旅するランナーの欧州日記(ジョギング・音楽鑑賞日記inヨーロッパ)

2005/03/16(水)20:53

「ローママラソン完走記/地獄の石畳編」

「走り」ネタ(29)

朝、地下鉄に乗って、コロッセオ駅に到着しました。 バスが止まっていて、ゼッケン番号毎に、手荷物を預けるようになっています。 スタート地点に歩いて行くと、これも、ゼッケン番号毎に、スタートエリアが、AからDまで、分かれています。 僕は、Cでした。 イタリア人ランナーたちは、陽気に、みんなで、歌い出しています。 スタートエリアに立って、見渡すと、前方にヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂、左手にフォロ・ロマーノ、後方にコロッセオが見えます。 何か、今ここに立っていることに、ジ~ンっと感動してきました。 9時スタート。 すぐに、ヴェネチア広場を、左に曲がります。 警察楽団が、景気良く、マーチを演奏して、ランナーを送り出しています。 参加ランナーが多いのと、コースの幅が結構狭いのと、石畳が続いているため、ゆっくりしたペースでの、入りになりました。 最初の5kmは、26分30秒くらいです。 ここから、ペースアップして、追い上げます。 9km地点、サン・ピエトロ寺院が、ド~ンっと前方にそびえ立ってます。 「ウォ~っ」と、周りのランナーたちと一緒に、感動の雄叫びを上げます。 サン・ピエトロ広場を、右折して、北上していきます。 12km地点、ブルーの風船を付けたランナーが見えて来ました。 3時間30分ペースランナーのお兄さんです。 「この人に付いて行こう」と、今日走り出す前は考えていました。 でも、「調子がイイみたいなんで、行ってまえっ!」って感じで、お兄さんを追い越して、先へドンドン進みます。 ハーフ地点は、1時間41分くらいで、通過しました。 スタート前、すごく賑やかだったイタリア人ランナーたちも、走り出すと、黙々としてます。 沿道から、若い女の子の声援がある時だけ、急に元気に大声を出す感じです。 27km地点、噴水で有名な、ナヴォーナ広場を通過します。 29km地点、ポポロ広場です。 街中に入ると、石畳が続きます。 「熱いっ!」 両足に、異変が起こり始めます。 足裏が、燃えるように熱くなってきました。 30km地点、スペイン広場の階段が見えてきました。 足が、メチャクチャきつくなってきました。 かなり、ペースダウンしていると思います。 トレヴィの泉の横を走る頃には、石畳から、足裏へのダメージが耐えられなくなってきました。 33km、丁度、真実の口広場で、3時間30分ペースのお兄さんに抜かれて行きました。 これで、集中力が、プツっと切れた感じです。 1kmほど、トボトボと歩くことにしました。 痛む足を我慢して、ボチボチ走り出します。 「石畳のバカヤロー!」 「ローマ帝国なんて、嫌いだいっ!」 石畳に、悪態をつきながら、最後の力を振り絞って、ゴールを目指します。 ようやく、コロッセオが見えて来ました。 反時計周りに、コロッセオを、グルっと回ります。 緩やかな坂を登りきると、ゴールは目の前です。 ラストスパートする気力は残ってません。 左足、右足を、交互に前へ持っていくだけです。 そして、ついに、ゴール。 タイムは、3時間42分41秒です。 完走メダルを、首にかけてくれます。 かわいい女の子を選んで、首を差し出します。 まだ、こういう気力は、残っていたようです。 メダルとともに、金色の派手な、大きなアルミホイール製の、ガウンも配られます。 これを、カラダに巻いて、路上に倒れこんでいる人が多いです。 僕も、その一部になりました。 久しぶりに、フルマラソンの怖さを味わいました。 最近、ちょっと、マラソンをナメていた感じもあります。 過信を捨てて、初心に戻ります。 5月の、ホーム開催の、プラハマラソンで、リベンジです!

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