2010/07/22(木)08:20
「ケンカ番長放浪記 世界のマフィアを相手にして」を読みました
群馬県の「総番」をはっていた17歳で高校を無期停学になり、日本を飛び出した著者(安部英樹氏)。
英国ボーンマスを皮切りに、エジプト、デトロイト、ニューヨーク、台湾、香港、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンと渡り歩き、黒社会の大立て者へと上り詰める。
この拳銃とドラッグと女に囲まれた波乱万丈の半生を、腑抜けきった日本人はどう見るのか。
マフィアと裏社会のインサイド・ストーリーです。
本書は、著者が番長時代の数々のエピソードから始まり、英国への旅立ち、初めて外国マフィアと触れ合った米国ミシガンでの体験、台湾、東南アジアでのチャイニーズ・マフィア達との邂逅までを綴っています。
ケンカに明け暮れた高校時代に「日本になんかいられるか!」と一人旅だった先は英国ロンドンのヒースロー空港。
海外旅行が当たり前の今ではなんてことないことかもしれないけれど、今から40年前の渡航が、どれだけ心細かったのかちょっと想像できないですね。
そして一人の日本人が、チャイニーズマフィアやイタリアンマフィアと付き合い、シノギを削ることができたのは、著者が読書家であるがゆえに、中国古典「孫子の兵法」を熟読し、戦わずして勝つ、という戦術を身につけたからではないかと思います。
だって相手はマフィア。まともに戦っていたら、きっと負けちゃってましたよ・・・
台湾をはじめ、東南アジアにおけるマフィアのルーツや現状についてもかなり詳しい説明が付記されているので、チャイニーズマフィア関係の部分だけでもかなり読み応えがありましたが、二言目には「不良の俺が」と書くので、最後の方は「あなたが不良なのはもうわかりましたからぁ~!」とウザさが倍増してしまったのでが残念です。
オススメ度:★★★☆☆(普通かな)
ケンカ番長放浪記