テーマ:新型コロナウイルス(10913)
カテゴリ:コロナウイルス感染症
私は11時には到着できると言った。
「では11時5分でお取りします」 電話の声は終始冷静、悪く言えば冷たい口調だった。しかし初めて受け入れてくれた医療機関だったので感謝して車でその診療所へ向かう。 診療所は古いビルの1階で、狭いが駐車スペースがあった。ほぼ時間通りに入口を入ると新しく開業したのか清潔そうだった。拍子抜けするほど人がおらず、男性がひとり待つだけ。 電話の声の冷淡な受付からアクリル越しに問診票の記入を指示された。 ほどなく名を呼ばれ診察審に入ると髭面の医師。体調を説明すると、服の上から聴診器を当て、一瞬だけのどを覗いてから私の指にクリップみたいなのを挟み、「これは98あれば大丈夫。抗原検査はキットが無くなったのでできない。PCR検査をしますか?」と聞く。お願いすると、別室に通され、白衣のメガネ女性から半透明の試験官のようなものを渡されて 「ここに唾液をいれてください」 容器を開けようとすると、「いえ、外で」 「え?」 「入り口を出て、看板の下にあるベンチで採取してください。」 私は上着の前をしっかりと閉め、外の固いベンチに座った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年02月08日 21時33分30秒
コメント(0) | コメントを書く
[コロナウイルス感染症] カテゴリの最新記事
|