Yasuakiの株式投資日記

2005/09/17(土)14:50

生活雑貨専門店の比較

同業比較(102)

今日は生活雑貨専門店を見てみます。私の全くの独断で似ている業態 と判断した5社をとりあげました。また、価格帯が違いますが、扱う 商品群が近い100円ショップ、また一部商品群が近いドンキとヴィ レッジを参考のために比較対象としました。 今日取り上げる会社はほとんど私が少なくとも年に数回は行く店ばかり です。よく知っているので分析にも力が入ってしまいました。多分皆さん も良く知っている業界だと思います。 取り上げた5社合計 売上高 260,625百万円  +6.5% 営業利益 22,192百万円 +24.3% 取り扱い商品によって売上高規模が違いますね。雑貨屋ブルドッグは郊外型 の雑貨専門店ファンシー、贈呈用中心で業態的には競合は少ないと思われます。 ■店舗数/1店舗当り平均売上高        店舗数     1店舗当り売上高 無印良品  285店      451百万円 サザビー  360店      219百万円 雑貨屋ブルドッグ 202店   100百万円 バルス    90店      211百万円 パスポート  168店      84百万円 ドン・キホーテ 107店  2,175百万円 ヴィレッジV  180店     78百万円 キャンドゥ  736店   84百万円 セリア    763店   66百万円 ワッツ    277店   51百万円   バルスの店舗数が以外に少ないという印象です。まだ出店余地があるのかも 知れません。 坪効率も見れたら良いのですけどね。 雑貨屋ブルドッグとヴィレッジが成長率非常に高いですね。バルス及び100円 ショップも2桁成長を続けています。 100円ショップが低いのは以前見た通り。ドンキもディスカウントの側面が 強いので利益率低いです。 これらに比べ生活雑貨専門店は低迷が続くパスポートを除きいづれも利益率高い です。やはりナショナルブランドではない独自商品を扱っているので基本的に価 格競争になりにくいのではないかと思います。これはヴィレッジVにも当てはま ると思います。 この利益率を原価と経費に分解してみます。 原価率を見ると一目瞭然、生活雑貨専門店が一番低いです。独自商品で単価が 比較的高く、値引きも少ないと思われます。 100円ショップはやはり単価が低いだけに原価率も高いですが、同じ100円 ショップでも原価率が結構違いますね。 ドンキ、ヴィレッジがローコスト経営だというのが良く分かります。 生活雑貨専門店ではおしゃれ度合いが高い会社は販管費も高くなる傾向が読み取 れます。 ■既存店売上高        今期        前期 サザビー  102.5%   96.6% バルス   100.9%   98.2% 良品計画  100.6%  100.6% パスポート  98.7%   93.7% ドンキホーテ 104.2%  102.0% ヴィレッジV 105.6%  104.9% セリア    103.2%    ― ワッツ    100.0%    ― パスポートの悪さだけが目立ってますね・・・ 雑貨屋は特に在庫回転率は重要だと思います。在庫のコントロールができているか どうかで会社のマネジメント体制の良し悪しも分かると思います。在庫管理って めちゃくちゃ難しいと思います。今までめんどうで比較しなかったのですが、今回 から時々出していこうと思います。 この中で特徴的なのが雑貨屋ブルドッグとヴィレッジVです。なんと半年以上も在庫 を抱えています。ただヴィレッジは毎年大幅に改善しつつありますが、雑貨屋は毎年 悪化しつつあります。会社の説明では店舗の大型化に伴い、在庫も増加すると説明 しています。でも店舗が大型化すれば1店あたりの売上も増えるはずで、回転率が 悪くなる理由にはならないと思うのですが、どうなんでしょ。それほど流行に左右 されない商品とは言っても半年以上も滞留させているのは普通の感覚だと危険ですよね。 ヴィレッジはどうなのでしょうか。似たような複合書店のトップカルチャーは3.9 ヶ月です。何故こんなに多くの在庫を持つ必要があるんでしょうか。 一つ考えられるのはこの2社は成長率20%超と高いことが要因として上げられると 思います。出店に先行して在庫を持つ必要があります。 変化率でみるとバルス、雑貨屋、ドンキ、セリアは毎期悪化しています。バルスは急激 な悪化です。前期下方修正してますが在庫にも不調が表れていますちなみに先週の 中間決算では4.1ヶ月とやや改善が見られます。さらに雑貨屋ブルドックも第一四半 期決算時に下方修正しています。 やはり在庫の回転率の推移は要チェックだと思います。 また、サザビー、ヴィレッジ、ワッツは毎期改善しています。これらに共通なのは 既存店が好調だということです。 私が思うに、このような嗜好度合いが高い雑貨屋は常に商品の回転を高め、新しい 商品に入れ替えていかないとあっという間に飽きられてしまうビジネスだと思います。 こういった意味でも良品計画は良くコントロールされていると思います。 ドンキは以前みた通りですが、雑貨屋ブルドッグは相当無理していますね。 ヴィレッジVは高成長にも関わらずバランスが良いです。 ※株価は9月12日ベースです。 パスポートが最も低PERです。既存店の前年割れが続いているからでしょう。 改善が見られればチャンスもあると思います。小売では業績悪いのに高PERの会社 もなぜか多いですからね。 雑貨屋ブルドッグは21倍ですが、第3四半期決算ですでに会社予想を上回っていて 第3四半期のEPS173円で換算すると15倍になります。これを12ヶ月に換算 すると12倍なんですね。なぜ上方修正しなかったのか不思議です。考えられるとす れば期末に在庫の評価損を見込んでいることですね。まあわかりません。 私はこの3Qの好決算を知っていましたが、ここのIRは大うそつきで超レベル低く 信用できないので、今は投資はしていません。 100円ショップでは以前も書きましたが、やはりセリア、ワッツは総合的に見て このPERでは十分買える水準ではないでしょうか。セリアはPER15.3倍ですが、 最新四季報ではEPS上方修正されています。月曜の株価ではPER12倍となりますね。 ちなみに今週月曜にワッツ・セリア買いました(笑)。 バルスは数ヶ月前までPER15倍そこそこでしたが、先週の中間決算で一気に上がって しまいましたね。3ヶ月で倍になってしまいました。人気会社の一時的な業績低迷は回復 時のパワーも凄いですね。 パスポートの時価総額はたったの16億円ですよ。売上はワッツ、ヴィレッジと同じなん ですけどね。まあワッツも35億円です。評価低すぎのような気がします。 今週は比較シリーズさぼって楽してたので久々に力を入れてみました(笑)。 今まででも一番長い方だと思いますが、全部読んでくれる方いるんでしょうか・・・ でも土地勘のある業界は分析してても楽しいですね。

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