疲れてぐっすり眠れるかと思ったけれど、
寝過ごしそうなのが心配で、早朝何度も目が覚めた。
朝風呂に入ってさっぱりしてから出発する。
朝早くから元気なお局様がお迎えくださった。
申し訳ないくらいに、至れり尽せりの旅である。
平和記念公園で、おかーたまとシマ助さんと合流した。
この日は、広島の悲しい記憶をより鮮やかに感じられるような青い空だった。
今は高い建物が周りに迫っている原爆ドームは、
その場所だけが世界遺産に登録されている。
崩壊寸前の残骸が未来への遺産となる…、悲しいことだ。
川沿いに引き返して慰霊碑に向う。
多分いつも餌を与えているのだろう。
おじさんをスズメが取り囲んでいた。
都会住まいが続くとスズメも珍しく、小さくふっくらとして可愛い。
先ほど修学旅行生に囲まれていた慰霊碑は、
花が手向けられて、人もまばらになっていた。
石棺とそれを覆う屋根との間から、
絶えることなく灯されている平和の灯と、その先にドームが見える。
「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」
慰霊碑に刻まれたこの言葉は、子供の頃一度訪れた私の心にも
忘れることなく刻みこまれている。
被爆した地であるのに、すべてを自ら人類の戒めとして
受け入れているようなこの言葉に、感銘したことを覚えている。
半世紀以上経った今も、過ちは世界で繰り返され続けている。
手を合わせ、平和を祈った。
その後、みつあみさんのお宅へ。
猫と住むための工夫をされた新築の素敵なおうち。
窓が逃亡防止仕様になっていたり、
引き戸を勝手に開けられないように鍵がついていたり…。
猫ドアのついたドアをここで初めて見た。
当の猫さんは全然使わないそうなんですが。。。
猫いっぱいのお部屋は、まるでねこたまのよう。^^
こんなにいたらさぞやしっちゃかめっちゃか騒々しい…
かと思いきや、それぞれ距離をとりながら、
大勢でもうまくやっているようだった。
多頭飼いの楽しさ、近所の野良さん事情などをお聞きしながら、
猫好きゆえの辛さやご苦労を伺った。
それでもニコニコおおらかなみつあみさん。
にゃんずの皆さん、お邪魔しました。 ありがとう~。
みつあみさんが加わって、シマ助さん組とお局様組に分乗して、
昼食は有名な広島のお好み村。
お局様のご主人がこの日のためにお店を探してくださった。
朝食を抜いたので、スペシャルお好み焼きもすいすいお腹の中へ。
野菜が多く薄い生地なので、見た目よりも軽くて美味しい。
おばさんの手元を見ていたので、
広島焼きの作り方はしっかり覚えたはず。^^
ごちそうさま~♪
次は高台の見晴らしのいいお局様宅へ。
ベリーちゃんとほたるちゃんを訪問した。
普通に生活しているように見えるベリーちゃんの青く美しい目は
生まれつき見えない。
それが不思議なくらい自然に、ご飯を食べに行ったり
トイレに行ったりする。
目が見えないし、他にも痙攣の発作などを抱えているそうなのに、
特別な扱いをしている風もなかった。
音、気配、臭い。 いろんな感覚がより発達しているのだろう。
時々同じ場所でくるくるしている時があったけれど、
そうやって感覚のずれを修正しているのかも知れない。
大勢で押しかけた私たちに怯える様子もなく、
あくまで自然体のベリーちゃん。
一方ほたるちゃんは、奥の部屋に避難されてしまった。。。
こっそり触れようとするとゴロゴロいってはいるけれど、不満げ。
最後まで出て来てはくれなかった。
ますます色が焦げて来ているというベリーちゃんと
ご機嫌斜めなほたるちゃんに別れを告げて
お局様邸を後にした。
元気でね。 ありがとうございました。
携帯で撮ったこの日のにゃんずの写真をうまく取り込めず…。
すみません~。
今回は時間の余裕のない旅だけれど、
無理をして宮島を望めるフェリー乗り場まで行ってくれた。
はるか向こうに厳島神社の朱色の大鳥居が見えた。
今日、2箇所目の世界遺産。
望遠を目いっぱい利かせても遠い。
かつて見た海に浮かぶ神社は子供心にも十分に幻想的で、
強く印象に残っている。
手を合わせて次に訪れる機会を願い、
お土産屋さんでささっと買物をして、空港へ急いだ。
高速に乗るまでに、シマ助さん組にまたも追いこされる。
シマ助さん、ハンドルを握ると強気になるらしいとか…。^^
シマ助さん組を気にしつつ、時間的にはギリギリなので、
ドライバーのお局様も焦る。 私も焦る。^^
しかし、おかーたまは後部席でひとりうとうと。
昨日に今日では、お疲れですよね。
高速を安全運転でぶっ飛ばして、お局様組は2着で滑り込み~。
何とか間に合った。
別れを惜しむ十分な時間もないままに、搭乗口へ。
2日間のお付き合いに感謝しながら、手を振った。
期待に満ちた行きは長く感じたけれど、
帰りはあっけなく羽田に着いた。
怒濤の2日間をお付き合いくださった広島の皆さま、
キャサさん、お局様、ねこかかさん、おかーたま、シマ助さん、
みつあみさん、カミツレさん。
事前の準備から手配、当日のご案内まで、
それにお休みまで取っていただいたりして、
本当にお世話になりました。
心から感謝申し上げます。
そして広島で出会った、たくさんの猫さんたち。