お預かりは平穏無事に終えられて、クータンはおうちに帰った。
最初は何があるかわからないと不安もあったけれど、
クータンは目が見えなくても環境が変わっても問題ない様子で、
本当に元気な20歳。
ご飯をあれだけ食べられたら、これからもずっと元気でいてくれるはず。
大半の時間を寝て過していたけれど、
キッチンで料理していると私の足元にいつの間にか来ていたり、
窓を開けると窓辺に寄って行ったり、
ちゃんと周りの状況の変化もわかっているようだった。
うちに来たばかりの時には、何ら途惑うことなくくつろいで、
Mayu-☆さんがお迎えにいらした時は、
起き上がるわけでもなく、淡々と喜ぶクータン。
そんな大らかな振る舞いが老猫の味というもの。
とらちょとは、その若さで空間と時間をかき回されるように過ぎたけれど、
クータンとはひたすら静かで穏やかな時間だった。
時たま足元にすり寄ったり、ご飯の催促をされたりするのが
とても刺激的に感じるほどだった。
でもその穏やかな時間は、クータンが元気でいてくれたからこそ。
クータン、いつまでも元気で。