000414 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

弓月城太郎の『神秘体験』/コンピュータ将棋

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール


yuzuki8137

カレンダー

楽天カード

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

フリーページ

ニューストピックス

2010.06.02
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類

hawai21.jpg

 ホテルでの朝、波のさざめきで目が覚めた。外は青い光の夜明け。僕はベッドから抜け出すと、白いレースのカーテン越しに海を見た。海はきのうとまったく表情を変えていなかった。でもどこか新鮮な感じがした。

 顔を洗い、歯を磨いてから、まだベッドの中でぐずぐずしていた父さんに行き先を告げ、僕はひとりで散歩に出ようとした。すると父さんに「ここは外国で治安が良くないから、ホテルの敷地からは出るなよ」と呼び止められた。僕は「わかったよ父さん」と返事をし、そのまま部屋を出た。

 吹きさらしになっている開放的なロビーに下りてきたところで、海が僕を呼んでいた。

 芝生の敷地とプールの脇を抜け、プライベート・ビーチに出ると、そこにはエメラルドグリーンとオーシャンブルーのハワイの海が待っていた。

 東の空を振り仰ぐと、ちょうど朝日が昇るところだった。うっすらとバラ色に染まった漂う雲の切れ間から、金色の曙光が射し、惜し気もなく無償の財宝をこの世界に投げ掛けていた。

 この静かな気持ちはいったい何だろう?

 僕はこの限りある時のうちの永劫を、うつろいゆく時の美しさの中に、しっかりと繋ぎとめた。

 今日、そう、いよいよこの日が来たんだ。その時は、はじまりは静かで、やがて勢いを増す日輪のように白昼の闘いへと移行してゆく。しかし僕は、その輝ける時がどのように過ぎてゆくのかを知らない。

 コンピュータと人間との闘い。それはコンピュータを生み出した、人工知能の実現を志す人間と、己の頭脳の限界に挑戦する専門棋士との闘い。

 計算力では人間を遥かに凌駕するコンピュータに対して、人間が勝るもの。それは読みを省略する能力「直観力」だ。

「直観力」とはいったい何なのだろう?

 この神秘の能力を解き明かすことが、これからの僕自身の「闘い」なんだ。

 すべては神様のお導きのままに――。僕の想いは朝焼けに染まった雲の彼方に、海原を渡りゆく潮風によって運ばれ、そして広大無辺の大空の中に溶け込んでいった。


【読者の声】

神童視点, 2010/5/25 ★★★★★
By あぎ "あぎ" (東京)

神童とか扱う小説は多くても、神童視点の小説は今までなかっただろう。
分かりやすく書かれていれば、余計にこの作品の凄さを思い知る。
子供口調で物語が進展して、成長にあわせて徐々に漢字が増えてる技巧は中々のもの。
コンピューターの将棋対決は、こちらもドキドキするほど楽しかった。
将棋についてはあまり判らなかったが、ああ今大変なところで、歴史が変わるところなんだ、というのが判った。

 

 すべてのカスタマーレビューを見る



pdf電子書籍無料ダウンロードサイトはこちら














最終更新日  2011.04.02 14:29:21

Copyright (c) 1997-2019 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.