カテゴリ:旅
☆グラナダ サクロモンテの丘
夜、ホテルへ荷物を置くと希望者だけ マイクロバスへ。 市街地を抜け、狭い坂道を慣れた ハンドル捌きで登って行く。 着いた所はジプシー達の丘、 サクロモンテ。 15世紀、イスラムの支配地だった この地をキリスト教徒が奪い帰す際に 功績のあったジプシー達に永住を 許可した丘との事。 それまで彷徨える民族だったジプシー達はこの丘の 洞窟を住居とした・・・。 今もびっしりと寄る家々、屋内は洞窟の名残が残るそうだ。 その洞窟住居でジプシー達の「フラメンコ」があるのだ。 せまい洞窟の両サイドに観客用の椅子が並ぶ。 T/C氏曰く、「ど演歌のフラメンコ」の始まりだ。 咽ぶようなギター、大きく岩に響く靴音!情念を起こすように 高鳴る弦の響き、情熱の黒い瞳で見据える踊り子・・・。 後でツアーにセットになっているフラメンコショーとの 違いは見ずとも想像出来る。 ドロ臭い、民族のニオイ・・・。背後にこの人たちの 背負ってきたものがおぼろげながら感じられるのだ。 小1時間、ショーは終わった。狭い穴から外の夜気が快い。 坂道をそぞろ歩き、見晴らしのよい所でしばし夜風に吹かれる。 向こうの丘は明日訪れるコースの「アルハンブラ宮殿」。 ライトアップされ、幻想的に闇に浮かび上がっている。 時間はもう0時をまわっていた。しかしまだまだ大勢の人々が 幻想のような風景に見入っていた。 よく「宝塚」の舞台にジプシーが登場する。 必ずネガティブに描かれ、しかし主人公を助け話を膨らませる 役割だ。どこから流れて来たのかわからないとされ、彷徨う 人々だ。 最近、西アジアあたりからの流民とわかったらしい話を聞く。 今も色濃く残るジプシー達のめずらしい定住の丘は私の 心に強く焼き付いたのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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