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弁護士YA日記

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静岡市葵区日出町5-3
TEL 054-269-4590
FAX 054-269-4591
http://hinodecho-law.jp/
日出町法律事務所
2019年6月より1年間、日本弁護士連合会客員研究員としてイリノイ大学アーバナシャンペーン校に留学後、弁護士業務を再開しました。
弁護士葦名ゆき(あしな・ゆき)
2017.03.23
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書きたいことは一杯ありますが、重い内容ばかりで、私としても慎重に言葉にしたいので後回しにして、「ぎゅうぎゅう」の話を。

先日、修習生Tさんを事務所にスポットで臨時に受け入れることになったのですが、最早、余っている机がないので、各種判子やポストイット等の文房具類を置いてある作業台を明け渡して、そこにパイプ椅子を添えて、何とか座って作業できるスペースを作りました。

7月からは、スポットではなく、間さんが主任で修習生を数ヶ月受け入れることになっているので、前々からもう作業台を使うしかないよねえという話を事務所内でしていたのですが、実際に作業台を使って頂く事になり、意外と机っぽいじゃん!と嬉しくなった私でした。実際にTさんの使い勝手がどうだったのかはお聴きしていませんが、ごめんなさいね、もうそこしかないの、許して下さい、と申し上げるしかないないです。

それにしても、弁護士4名、事務局2名、修習生1名が、全員在席していると、小さな事務所はぎゅうぎゅうです(笑)。

でも、私、「ぎゅうぎゅう」好きなんです。
分からないことを周りの人にすぐに聞けるし、事務局さんにもすぐにお願いできるし、他の弁護士や事務局の電話の内容も良く聞こえるので、「なんだか大変そうですね」と声を掛け合ったり、「なるほど、こういう言い方をすればいいんだな」と心の中でメモしたりできるし、事務所内で共有すべき事がすぐ全員に伝わるし。
良いことずくめじゃないですか、うんうん。

ということを思っていて、ふと、私が「ぎゅうぎゅう」好きなのは、一番最初に居た事務所が「ぎゅうぎゅう」だったからだなと言うことに突然気付きました。

新人の頃、在籍していた東京パブリック法律事務所は、当時、弁護士名の増加にビルのスペースがついていかず、2Fと5Fの2フロアに、弁護士も事務局も分かれていました。
弁護士スペースと事務局スペースは多少分かれていましたけど、私がいた弁護士スペースは、ベテランも新人も関係なく、背中合わせに隣り合わせに、とにかくぎっしり机が並んでいました。

新人だった私は、そもそも法律事務所に馴染みがなかったのでそんなものか位にしか思っていませんでしたが、中堅・ベテラン弁護士にとってあの環境がどうだったのか、冷静に考えると、先生たち、良く文句一つ言わず、執務されていたなあと心が熱くなります。

でも、新人の私にとっては、このぎっしりぎゅうぎゅうの弁護士スペースにいたからこそ、学べたことが数限りなくあって、間違いなく最高の環境でした。

まず、私の場合、社会人経験もなかったので、電話をかけること、電話を受けることがそもそも恐怖でした。第一声に何を話せば良いのかも分からない。

だから、全身耳にして、先輩弁護士の電話を盗み聞き?していました。ああ、なるほど、第一声は「お世話になっております。弁護士の○○です」かあ、とか、記録を広げている時の保留ボタンはこのタイミングで押すのかあ、相槌はやっぱり「はい、はい」かな?でも「うん、うん」って言う場合もあるんだなあ、とか内容以前のことは勿論、話の切り出し方、割り込み方、闘う相手に対する凜とした毅然とした口調、傾聴するときの柔らかな声と受け止める優しさに満ちた間、すべてが本当に勉強になりました。

勿論、私の電話も周りの居合わせた先輩が聞いていらっしゃるわけで、のめり込んで電話した後に、「今の相手誰?今の言い方じゃ、あなたが何が言いたいのかまったく分からなかったですよ」、「あの敬語はあり得ないよね」とか気に懸けて頂いたり、注意頂いたり、本当にもう、一本一本の電話が活きた教材でした。

あと、とにかく、そこら中に先輩が居たので、しょっちゅう、「先生、今暇ですか?」と話しかけては、事件相談以前の、「今日こんな事があってびっくりした」「私は、ああいう不正義は許せない」とかの自分の中にしまっておけないお話もとことん聞いて頂きました。

聞いて頂くだけじゃなくて、「で?どうするの?」という応答をせざるを得なくなるような、これは聞きっぱなしで終わるわけにはいかないと、うっかり話を聞かされた弁護士が切実に思ってしまうような駄目弁護士の私の話が、どれほど先輩方の貴重なお時間を奪っていたことか・・・ということも、そういえばかつて書いたことがありました。

https://plaza.rakuten.co.jp/yyy0801/diary/201211080000/

・・・暇だった筈が絶対ない先輩たちに、一度たりとも「暇ではない」と拒否された記憶が無いことを、言い様もなく申し訳なく恥ずかしく、でも、心からありがたく思います。

懐かしい、本当に大切な新人時代が、「ぎゅうぎゅう」という言葉から、空気感まで鮮やかに浮かんできた幸せを書き留めておきますね。
私は、今の私の事務所で、ぎゅうぎゅうの幸せを他のメンバーにも味わってもらえるような人間でありたいと改めて思いました。

今日も明日も明後日も、これからもずっと、日々一瞬を大切に過ごして生きたいと思います。





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Last updated  2017.03.23 23:55:42
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