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弁護士YA日記

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日出町法律事務所
2019年6月より1年間、日本弁護士連合会客員研究員としてイリノイ大学アーバナシャンペーン校に留学後、弁護士業務を再開しました。
弁護士葦名ゆき(あしな・ゆき)
2020.12.19
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カテゴリ:読書日記
ここ数日、突然寒くなりました。さすがに静岡では雪は降らないものの、朝晩の冷え込みが強く、この情勢下、換気もしなければならないので、事務所全体が暖かくなるまで結構時間がかかります。冷え性の私、一番困るのは、手がかじかんでパソコンが打てなくなること。昨日は、思い立って、カイロを買ってきて指先を温めたところ、ようやく手が動くようになりました。


さて、そんな寒い中ではありますが、先日、子どもたちが通う小学校の絵本読み聞かせボランティア活動のミーティングがあり、参加してきました。
本好きなお母さん(よく考えたらお父さんが何故いないんだ!?とふと思ったり)が、毎月1回、それぞれが選書した絵本2,3冊を、始業前の15分間を利用して、各クラスに出向いて読み聞かせるイベント、私が加入したのはここ数年ですが、とっても長い歴史があるみたいです。今のメンバーは、40人くらい?とお聞きしていますが、ボランティアですので、出られるペース、出られるタイミングで出たら良いよ、 という縛りの緩い活動です。


このボランティアに、昨年から、フィリピンからいらしたお母さんが二人参加されており、昨年ははらぺこあおむし、今年はスイミーを英語で読み聞かせて下さっています。スタイルとしては、フィリピンのお母さんと日本人のお母さんがペアになり、英語版→日本語版を続けて読むスタイル。私は、留学体験があるということで、ここ2ヶ月は、このペアでの日本語版朗読を担当しました。



感動しているのは、英語版スイミーの美しさ。日本語版は、あの谷川俊太郎さんが訳されてるだけあって勿論素晴らしいのですが、ああ、原語ではこういう表現なんだ、というのは新鮮な驚きです。
たとえば、スイミーのクライマックス、小さな赤い小魚が大きな一匹の魚の形作るシーンで、スイミーが「ぼくがめになろう」という台詞。“I'll be the eye.”なんですが、これを英語で聞くと、小さなスイミーの断固とした決意が、静かな迫力と共に伝わってきて、ちょっと鳥肌が立つような感じがするのです。


もちろん、これだけ感動できるのは、黙読ではなく読み聞かせの魔力。私が組ませて頂いたMさん、どれほど熱心に練習してこられたのだろうと思う程、読むのがお上手で、心を込めて世界観を伝えようとしている姿勢が教室中に広がります。子どもたちも引き込まれているのがよく分かります。
醸し出された雰囲気を壊さないように今度は私が日本語版を読むのですが、直前に聴いたオリジナル絵本の世界観を意識しながら読むという幸せな体験ができます。


先日のミーティングは、1月~2月に、全28コマ、どのクラスの担当をするかの担当決め。スイミーは、6年生、5年生が終わりましたので次の2ヶ月で4年生、3年生と進みます。


私が切望していたのは、色んな方々に英語リーディングペアを担当頂くことでした。
そう、去年のはらぺこあおむしも今年のスイミーも、英語が使える人が固定でペアをしていたのですが、2回担当してみて上記のような素晴らしい体験をしていた私としては、この感動を他のお母さんに味わってほしいと強く思ったのです。国籍も言葉も超えて、本が好きだということだけで響き合うもの、この人たちなら絶対に分かる筈だという確信がありました。それに、現実問題としても、日本語の日常会話はほぼ支障ない方々なので、英語を使う必要なんてありません。


また、何より、勇気を出して日本人コミュニティに入ってきたフィリピンのお母さんたちにとって、英語リーディングが、在校生のお母さんと知り合い触れ合い感動を分かち合う機会になって欲しいという強い想いがありました。


実は、私も昨年留学していた際、何事も体験と思って子どもたちが通っていた小学校のPTA活動に参加してみたのですが、正直なところ、ロースクールのトピックが分かっている講義よりも、お母さんたちのお喋りの方がよほど難易度が高くて、英語も速くて全然分からなくて、でも分からないのは自分だけなんだろうし、と流れを止めることもはばかられて、ただニコニコしていました。心が笑っていないニコニコって本当に惨めなんですよね・・・。
でも、そんな時に、あるお母さんが、「この小学校の図書館、日本語の本も結構あるんだけど、全然読めないから整理もできなくて。手伝ってもらったりできる?」みたいなことを言われて、心にぱっと光が差し込むような気がしました。わあ、こんな私でも役に立てますか?加われますか?って思ったのです。残念ながら、その後パンデミックなどもあり、日本語の本整理は実現しなかったのですが、あのとき話しかけて下さったお母さんの笑顔とその時の私の救われた気持ちは今でも鮮やかに覚えています。

という想いが背景にあったので、担当決めの時に、ちょっと良いですか?と上記のようなお話をさせて頂いたところ、なんと、1月2月は、今まで一度も英語リーディングを担当したことがない方4人が手を挙げて下さったのです!ありがとうございます、とても嬉しかったです!絶対に感動するので楽しみにしていらして下さいね!

留学したことで体験したマイノリティ体験は、簡単に「良かった」と総括できるような内容ではありませんでしたが、自分の周囲の今まで当たり前と思っていた日常を見る視点が変わっているのを感じますし、その視点の変化が、日常をささやかに変えていくきっかけになっていって欲しいと思います。

寒い日々ですが、心暖まる経験も、こうして文字に残して刻んでいきたいと思います。           






Last updated  2020.12.19 06:19:26



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