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弁護士YA日記

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日出町法律事務所
2019年6月より1年間、日本弁護士連合会客員研究員としてイリノイ大学アーバナシャンペーン校に留学後、弁護士業務を再開しました。
弁護士葦名ゆき(あしな・ゆき)
2021.08.03
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パンデミック下、誰もが使うようになったオンラインミーティングサービスのZoomですが、この程、"Zoombombing"と呼ばれるオンラインミーティング中に、ハッカーが侵入し、ポルノ画像や人種差別的なメッセージが流す、といった現象を許し、利用者のプライバシーを侵害したことでクラスアクションを起こされ、この程8500万ドル規模の和解に応じることになったそうです。

https://www.nytimes.com/2021/08/01/technology/zoom-lawsuit-zoombombing.html?referringSource=articleShare

和解の内容は、Zoomの契約者は契約料の15%相当額の払い戻し、もしくは、25ドルのどちらか大きい方の金額、その他のユーザーは15ドルまでの払い戻しがあるという内容だそうで、一人一人の契約者が受け取る金額は少ないですが、Zoomの契約者数、まして、ユーザー数を考えると、総額8,500万ドルに達するのも納得ですね。
また、Zoomは、Zoom利用者が会議中に他の会社のアプリを使用した際に(プライバシー流出リスクの)警告メッセージを流したり、従業員にプライバシーとデータ処理に関する研修を行っていくことも約束したそうです。

私はZoomユーザーですが、"Zoombombing"のことは、この記事を読んで初めて知りました。
そんなことがあったのですね!
ただ、もっと詳しい和解内容を見てみないと分かりませんが、このニュースを見る限りでは、アメリカ国民限定とは書いていないので、もしかすると、私も払い戻しの対象者なのかもしれない、とちょっとドキドキワクワクしております(笑)。

原告ではない人が、和解の結果を享受することができるのは、この訴訟がクラスアクションだからです。クラスアクションは、共通点を持つ一定範囲の人々を代表して、一人又は数名の者が、全員のために原告として訴えまたは被告として訴えられるとする訴訟形態(田中英夫編 英米法辞典)で、厳格な成立要件がありますが、権利侵害を自覚していなかった人も一挙に救われ、訴えられた被告にとっても、勿論、大変ではありますが、五月雨式に乱立する訴訟に対応していくよりは、一括対応で、解決できるというメリットがあります。

今回は、2020年春の時点で提起されていた14のクラスアクションが、カリフォルニアにある連邦地方裁判所に統合され1つの手続になったとのことです。この訴訟の統合もスケールが大きいですね。どうやってこんな大規模な訴訟を、この短期間で審理していったのか、裁判所の訴訟指揮が気になるところです。

日本でも、たとえば、「消費者の財産的被害の集団的な回復のため の民事の裁判手続の特例に関する法律」に基づく「共通義務訴訟」(医学部入試における女性差別対策弁護団がこの手続を利用されており、敬愛する佐藤倫子弁護士が詳しく​こちらでご紹介下さっています​)があって、クラスアクションと理念や仕組みが近いような気がします。ただ、佐藤先生のご紹介を拝読する限り、慰謝料や旅費や宿泊費が含まれない等、対象となる債権がかなり限定されているのでしょうかね、この辺は、私ももっとちゃんと勉強しなければ!

まだまだ勉強しなければいけないことだらけですが、ちょっとずつでも、日々成長していきたいと思います。






Last updated  2021.08.03 05:48:54



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