2016.09.07

間光洋弁護士:「弁護士が選ぶ刑事弁護人」に掲載されました!

事務所の同僚、間光洋弁護士が、この度、「弁護士が選ぶ刑事弁護人」に掲載されました。

https://www.keijibengoleaders.net/lawyer/1298/


このHPは、タイトルそのままに、「弁護士が選ぶ刑事弁護人」のリストを紹介する内容なのですが、日本を代表する刑事弁護人の皆様が厳選した「刑事弁護に情熱を持って取り組み,依頼人のために徹底した弁護活動をする弁護士,自分が誰かに弁護士を紹介するときに実際に紹介できる弁護士のみ」(当サイトの目的(理念と趣旨))を掲載しているということです。

実際、登録事務所・弁護士の欄に掲載されている弁護士は、私のような刑事弁護から離れて久しい人間でも一方的に存じ上げている凄い方々ばかりです。
こんな綺羅星みたいなメンバーの中に、間さんが入っているなんて素敵!凄い!と自分のことじゃないのに、感動している私です。

実際、間さんは、私の知っている限りにおいても、ここ数ヶ月間で、無罪判決2件、不起訴処分1件と立て続けに目に見える結果を出しているので、このHPに掲載される資格は十分にあると思います。

刑事事件で「結果を出すこと」がどれほど困難なことか、一度でも刑事弁護に真剣に取り組んだことのある弁護士なら誰でも分かります。

無罪判決のうちの1件は、ちょっと専門的なのですが、違法収集証拠が排斥された結果でした。
しかも、一審は有罪で、控訴審での逆転無罪です。
この事件については、間さんから掲載許可を頂いた内容をご紹介しますね。
どんな事件でも全力を尽くす間さんの姿勢がとても良く伝わる事件ですので、是非ご一読ください。

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事案の概要:
3月25日夕方、被告人はコンビニの駐車場に車を駐車して降りようとした。
ドアを開けたとき、隣に駐車していた車のドアに軽くあたってしまった。
その車の運転手が怒ってしまい、110番通報され、警察官4名が臨場した。
被告人は、警察官に免許証を示したあと、免許証を警察官から取り上げて、車に乗り込み、その場から立ち去った。
警察官が犯歴照会をしたところ、被告人には覚せい剤使用の前科があることが判明した。
同じ日の夜、警察官は、被告人に電話し、駐車場でのトラブルについて「和解の場をもうける」「相手に謝ってほしい」などと言って、警察署への出頭を求めた。被告人は翌日出頭することを約束した。
翌日警察署に出頭すると被告人が言っていると警察官が相手に伝えたところ、相手はもう直接の謝罪までは求めないと述べた。
警察官は、上記駐車場でのトラブルの相談案件を「打ち切り」とする相談等処理票という書類を作成した。
翌朝午前6時50分頃、被告人は、警察に電話し、「体調が悪いので今日は出頭できない」と伝えた。警察官は、「相手は直接会って謝ってもらいたいと言っている」などと嘘を述べた。被告人は、出頭しない旨を告げて電話を切った。
午前7時11分頃、警察官は、4名で被告人方を訪れ、パトカー内で話を聞かせてほしいと述べた。
被告人は、当初、乗車を拒否していたが、午前7時23分頃、しぶしぶパトカーに乗り込んだ。
被告人がパトカーに乗車すると、昨日のトラブルの話もそこそこに覚せい剤を使用しているのではないかという追及が始まり、尿の提出を求められた。
被告人は覚せい剤の使用を否定し、尿の提出を拒否した。
警察官は被告人の腕に注射痕があることを確認し、強制採尿令状請求の準備に取り掛かった。
警察官は、強制採尿令状請求の際の疎明資料(捜査報告書)に、3月25日時点から被告人に覚せい剤使用の嫌疑を抱いていたことを記載せず、3月26日には犯歴照会をしていないのに、パトカーにいるときに犯歴照会をしたという虚偽の事実を記載した(警察官は証人尋問で犯歴照会をしたと思い込んでいたと弁解)。
また、被告人に覚せい剤使用の嫌疑を抱いた経過について、パトカー内で前日のトラブルの事情を聞いていたら、たまたま被告人の挙動から覚せい剤使用の嫌疑が生じ、犯歴照会をしたら覚せい剤取締法違反の前科が判明し、腕を確認したら注射痕も見つかったという事実と異なる経過を記載した。
午後1時27分頃にパトカー内で強制採尿令状を示された被告人は、病院への同行に同意し、病院で尿を提出し、逮捕された。


被告人の主張:
・警察官らは、真の目的は覚せい剤取締法違反の捜査であったのに、前日のトラブルを口実とし、嘘を付き、被告人を錯誤に陥らせ、パトカー内に拘束し、約6時間もの長時間留め置いた。
・警察官は、強制採尿令状を請求する際の添付資料である捜査報告書に、裁判所に対して事実を隠蔽する目的で意図的に虚偽記載をした。
・被告人に対して行われた一連の捜査には、令状主義の精神を潜脱し、没却する重大な違法がある。


原判決の結論要旨:
・電話で虚偽の事実を告げたことは誠に不適切というほかないが、任意同行に重大な違法までは認められない。
・捜査報告書に事実と異なる記載をしたことは違法だが、意図的に虚偽の記載をしたとまでは認められず、重大な違法とまではいえない。


控訴審判決の結論要旨:
警察官は、強制採尿令状請求の際、意図的に虚偽の疎明資料を提出した。
これは令状審査についての裁判官の判断をゆがめ、令状主義を没却する重大な違法がある。
警察官は、被告人を錯誤に陥らせて立ち去ることの困難なパトカーに乗車させた。
これは覚せい剤使用の捜査として許容されるものではない。
以上の捜査手続には重大な違法があり、これと密接に関連する証拠である被告人の尿の鑑定書には証拠能力が認められない。
尿の鑑定書に証拠能力を認めた原審には判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反がある。
尿の鑑定書に証拠能力が認められなければ、犯罪の証明はないので、無罪の言渡しをする。

 
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日々、目の前の依頼者のために、全力を尽くすこと。
どんな状況でも、一歩でも二歩でも前に進むことを考えること。

間さんの姿勢からいつも沢山のことを学んでいます。
私も、自分のフィールドで全力を尽くしたいと改めて思いました。






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Last updated  2016.09.07 04:53:49