2020.02.11

Bobby Kennedy for President

カテゴリ:留学

毎日、寒い日が続きます。春を心待ちにしているものの、今週は、マイナス16度まで気温が下がる予報が出ています。それでも、去年のマイナス30度を体験している学生によると、今年はかなりの「暖冬」だそうです!

講義はとにかくとても面白く、発見だらけなので、寒い中にも張りがある毎日ではあるのですが、テキストの英語はやはり難しく、州裁判所と連邦裁判所の二本立てとか、陪審とか、日本にない制度のことを理解するのは何かと時間がかかります。特に最近は、損害賠償制度の算定にあたってのアメリカのシステムに驚き続けているのですが、簡単にまとめられる内容ではないので別立てで絶対に書きますね!

それで、面白くて刺激一杯なのは、良いのですが、やっぱり、難しいことを読んだり考えたりし続けると頭が疲弊してくるので、隙間時間に、新聞や絵本に加えて、Netflixで動画を見る楽しみを見つけました!英語の勉強だもん!と自分に言い訳できるのも大事なポイントです(笑)。

最近、ようやく見終わって、本当に感動したのは、Bobby Kennedy for Presidentという有名なケネディ大統領の弟、ロバート・ケネディ氏(以下、愛称の「ボビー」)の一生を追ったドキュメンタリー映像です。私は、ボビーのことは実は余り知らなくて、大統領の弟ってことで司法長官になるなんて凄いえこひいき人事だな、とか、兄弟揃って暗殺されるなんて悲しすぎるくらいの予備知識しかありませんでした。

確かに映像で見ても、政治の舞台に躍り出たばかりのボビーは、「良いところの育ちの良いお坊ちゃん」という感じの良い雰囲気ではあるけれど、華もお兄さんの方が圧倒的にあるし、言っていることもなんだか浅い感じがして、色々な意味で青いなあって感じなんですね。

でも、どんどん変わっていく。公民権運動の指導者だったキング牧師との交流は有名ですが、兄の暗殺、司法長官の辞任、上院議員への当選、というめまぐるしい変転の月日、とにかく彼は、現場に足を運び続けるんですね。彼の育ちからは到底想像もつかないような貧困の現場に圧倒されつつも、集まってくる子どもたちに何を話しかけようかなと逡巡する態度、兄が始めたベトナム戦争だけどアメリカはこんなことをしている場合なんだろうか、もっと大切なことにお金を使わないといけないんじゃないかと憂い始める表情、白黒映像なのに胸に迫ってくる悲しみを感じて、とても心打たれました。

外見は、刻まれたしわも深くなって明らかに老けていっているのに、人間的には深みを増して、若いときよりずっとかっこよくなっていく。
そして、何より、ボビーは自分の感じたことを、人の心に響く言葉に置き換える希有な才能を持っていたと思います。お兄さんも演説の名手で有名でしたが、私は弟ボビーがこれほどまでに凄い言語感覚を持っている(正確には磨いていったのでしょうね)ことに驚きました。彼の言葉は、何故かとても心に響くのです。いくつか書き出してみようと思っていたんですが、時間がなかなかとれません。

でも、ああ、だからこれだけの人が、分断と憎しみがアメリカを覆っていたあの時代に、ボビーのファンになって、大統領になって欲しいって思ったんだ。ケネディの弟だからじゃない、ボビーだからこそ、大統領になって欲しいって思ったんだ、ということがよく分かりました。勿論、このドキュメンタリー映像は、ボビーを愛してやまなかった友人や側近の方々のインタビュー映像も豊富に入っているので、そういう印象を与えるのでしょうけれど、それでも、心底慕われ惜しまれているのがよく分かりました。

享年42歳。余りにも余りにも若すぎる。生きていて欲しかった、と私ですら思いました。
もしNetflixと契約していらしたら、是非ご覧になってみて下さい。お勧めです。

なお、下記は、予告編です。とてもお世話になっている東京弁護士会の芳賀淳先生のツイートで、この予告編の存在を知りました。本編は、4エピソードに分かれていて長いですが、見出すと止まらなくなります。

https://youtu.be/Io3uQ6Q4NlU







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Last updated  2020.02.12 05:10:18