|
カテゴリ:ガンダム:ネタ
同人誌『GUNDAM MILLENNIUM 0023』をお買い上げ頂いた方向けの記事です。
私が執筆した『概説アドバンスド・ジム系MS開発史』において、 丸々文章が抜けていた部分があったので、ここに掲載すると共にお詫び申し上げます。 間が空きすぎていることもあり、果たして何人の方がごらんになっているかは不明ですが、 『~0024』の編集後記にも記載してもらおうと思っております。 修正箇所 83ページ(抜けていた部分を赤字で記載) 『■グリプス戦役期のA・E社製アドバンスド・ジム U.C.0083年に勃発したデラーズ紛争での不手際により、次世代MSの実験機として極秘裏に開発されていたRX-78GPシリーズは秘匿化され、開発元のA・E社も多大な損害を被った。U.C.0080年代半ばに差し掛かると、再起をかけたA・E社はジオン系の技術を積極的に取り入れる機運が高まった事を受け、地球連邦軍次期主力候補となったジオン系ベースのMS、RMS-106“ハイ・ザック”(HI-ZACK)の設計開発に参加。吸収合併した元ジオニック社(ZEONIC/ZIONIC)のエンジニアやグラナダ工場を最大限に活かす事により活路を見出したが、台頭したティターンズ(Titans)を始めとする地球系保守勢力の意向により、RMS-106の生産は早々に頭打ちとなってしまった。以後の新規MS開発計画からも外され、MS開発メーカーとしての立場が危ぶまれたA・E社は、反地球連邦組織AEUGと接触。起死回生の策として、打倒ティターンズ勢力の影のスポンサーとなったのである。 AEUGとティターンズによるグリプス戦役の前夜、A・E社はAEUGから提供を受けたガンダリウムγ合金を採用した次世代型MS、RMS-099/MSA-099“リック・ディアス”(RICK-DIAS)を開発した事は有名であるが、ジオン系を前面に打ち出したデザイン・ラインは、U.C.0085~87年当時の混沌としたMS開発事情を写すようで興味深い。結果的にRMS-106の調達数は伸び悩んだものの、U.C.0085年前後のMS開発事情において、地球連邦軍直下の工廠や研究所でもモノアイをはじめとするジオン系技術を積極的に取り入れていた事は疑い無い事実であり、RMS-099/MSA-099や、それより先行して、RMS-106の性能向上機として地球連邦軍に提案されたRX-107など、A・E社においてもジオン系のデザインを主体としたMSの開発が既定路線となっていた。 この流れに転機が訪れたのは、ティターンズの本拠地グリプス(Grypus/Gryphios)において、RMS-179“ジムII”(GMII)の大量生産を開始した事による。“ジムII”とは元来、一年戦争中に大量生産されたRGM-79A・B型に近代化改修を施したRGM-79Rを指していたが、ティターンズはやや旧式化しつつあった“ジムII”に新たな型式番号を与え、新規生産機を暫定主力MSに仕立て上げたのである。RX-178“ガンダムMk-II”(GUNDAM Mk-II)完成までの繋ぎや、グリプスの生産設備稼動などの理由もあったであろうが、ティターンズの意向を反映した露骨なA・E社外しの施策とも受け止められる。ところが、この動きにいち早く対応したのは当のA・E社であった。RMS-099/MSA-099の開発をする傍ら、RX-78/RGM-79系のスタイルを受け継いだMS、“零式試作機”(註12)の開発も開始したのである。同機は後のMSN-00100“百式”(HYAKU-SHIKI/TYPE 100)のベースとなったMSで、詳細なスペックは不明であるが、後のMSN-00100のスペックが重量、出力、装備のどれをとってもRMS-099/MSA-099と大差無い事を鑑みると、新規技術開拓というよりは、そのスタイルにこそ意味があったのではないだろうか。そして、この試作機から僅かに遅れながらも、A・E社はついにMSA-003“ネモ”(NEMO)の開発に着手する。民間企業ならではの緻密な市場分析に則った中期企業戦略によって、A・E社の巻き返しが始まったのである。 (註12)零式試作機については、『マイアニメ 』1986年5月号掲載、「THE EVOLUTION OF GUNDAM ガンダム進化論 ΖΖへの道」による。』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ガンダム:ネタ] カテゴリの最新記事
印刷して、挟んでおきます。
(2011.02.20 20:55:53)
了解いたしました。
私も印刷して挟んでおきます。 (2011.02.21 22:00:52)
|