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カテゴリ:ショートショート
岡山の倉敷のあきちゃん、ねえねえ、息子殿と一年ぶりの再開を果たしたトットさんとジョンピーは次の目的地神戸へとやってきた。一年前、神戸の全国菜食猫の会会長マリリンさんの命を救うために二人が決死の大冒険を繰り広げた街だ。
二人はさっそくマリリン夫婦が住む港の倉庫街一帯にやってきた。港の風景は前とほとんど変わっていなかった。 だがどことなく雰囲気が変わっているのが肌で感じられたら。 なぜなのか? そう、先ほどから倉庫街を歩いていて、猫も犬もネズミ一匹見ないのだ。 二人は不安に駆られながらマリリンさんの住みかへやってきた。 しかし、非常階段下の倉庫の外壁にあった入り口はきれいに補修され塞がれてしまっていた。その入り口のすみにマリリンさんが掛けていた小さなバラのブローチもなくなっていた。 「どこかに引っ越したのかなあ?」 ジョンピーは不安げにつぶやいた。 「引っ越したというより追い出されたという感じだなこりゃ。」 トットさんは険しい表情で答えた。 二人が悲しげにマリリンさんの住みかがあった場所を見つめていると、 ニャー!! 身も凍える様な恐ろしげな猫のうなり声が後ろから轟いた。 二人は飛び上がり、蒼白な表情で振り返った。 そこには先ほどの氷で背中をなぞられるような恐ろしい唸り声とはかけ離れた、マリリンさんのおかしそうな笑い顔が二人を見つめていた。 「マ、マ、マリリンさん。脅かすなよ。ぞっとして痩せる思いをしたぜ。」 そう言ってトットさんはその場にへたり込んで。 「何言ってんだい。まだまだやせた方がいいわよ。私が肉食猫ならこれほど食べ応えのあるハト?はいないけどね?」 「こら!マスP!!ハトの後ろにビックリマークを入れるんじゃない!」 トットさんは叫んだ。 (でもその体型はどう見てもゴミ袋でしょ?) 「何を~!?」 トットさんは怒鳴った。 「まあまあ、それは言えるね?」 マリリンさんもジョンピーもゲラゲラ笑った。 「それにしてもふたりともよく来てくれたね。でもここは三ヶ月前に出たのさ。」 「僕たちが来るってどうしても分かったんですか?」 さすがにジョンピーはすぐにそれに気づき聞いた。 「埼玉支部のまめっちがふたりがこっち方面へ行ったと連絡してくれたんで時々ここに見に来てたんだ。」 マリリンさんは言った。 「でここはどうしちまったんだ?」 トットさんの言葉に明るい笑顔のマリリンさんの表情が黒い雨雲がたれ込める様に突然曇った。 Copyright (C) 2012 plaza.rakuten.co.jp/zakkaexplorer/ All Rights Reserved. 「雑貨Explorer」 今回のキーワードはタイトルをそのまま使って「マリリン ブルー」で2,763件だった。 「パワーストーン またたびペンダント?」一体どれが本当なの?
タイトルそのままのブーケ。
マリリン・モンローのブルーレイね?まあ、それもありか?
アラビアン陶器らしいのだが、私には一つ目小僧みたいで不気味に見えてしまう。
マリリン・モンローの作品でもこれは名作でしょ?
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