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反抗組織のリーダーであるゲコクから、サランの国が置かれている状況と今わかっていることの説明を受けたマイロンたちは、正直言ってとても反抗できるような状況でも、不利を打開できる見込みさえ見いだせない状態である事がわかった。
アクダイに滅ぼされたコータッツ王の重臣たちは数知れず、三人の姫君を救い出しいずこともなく姿を消したシモンの一族もことごとく捕えられ、あるものは葬り去られていた。 残る家臣たちのアクダイに対する反感は根強いが、今それをまとめて一つの勢力にしようとする機運が欠けていた。 こんな時、シモンの様な人物でもいれば状況もまた変わるのだろうが。こんな事を思いながらレーオは言った。 「ゲコクさん。どうにかこの国の有志を集めて組織を大きくし、全国的な反勢力を築き上げることが今一番大事じゃないのですか?」 アズキンもマイロンもサクランもうなずいた。 ゲコクもうなずいた。 「だが、さっきも言った様に不満を持つコータッツ王の家臣たちの身内も幽閉され、王ともども人質となっているため、容易に手を出すことができないのだ。」 「それじゃ彼らを助けだせばいい。」 アズキンが言うとゲコクは急に悲しい表情となった。 「何度も試みたよ。今この組織は三十人にも満たないが、以前はこれでも三百人近くはいたんだ。今から半年前に人質を助け出すために大掛かりな作戦を試みたんだが、どこから情報が漏れたのか待ち伏せに合い、たくさんの部下たちが殺されてしまった。私の二人の息子と一人の娘もそこで命を落とした。我が子たちだけではない。ある者は親を失い、ある者は恋人を失い、ある者はかけがえのない友を失った。それからみんなは散り散りになってしまった。それから半年。ようやくこの仲間が戻って来てくれ、細々と一から出直しているという状態なんだ。」 「俺の父さんもその戦いで死んだんだ。だから俺、大好きだった父さんの遺志を継ぐためにもこの組織に志願したんだ。」 クロンは目に涙をためて言った。 「そうですか。苦しく長い年月を過ごされて来たんですね?」 サクランも涙を浮かべてどうにかそう言ったものの、その先を続けることはできなかった。 マイロンは意を決した様にゲコクに言った。 「どうでしょうゲコクさん。幸い僕たちはこの国では顔を知られていない。密かにコータッツ王の家臣や不満を持つ者たちの所に行き、反抗組織を作るお手伝いをさせていただけないでしょうか?」 ゲコクはこれを聞き、目を輝かせた。 「本当か?それは大いに助かる。それも武術の使い手、魔術の使い手、魔法薬学の専門家の君たちの協力があればこそだ。」 それから間もなく、アズキンとサクランはジャウカンに乗せてもらい、サランの国の東部へと向かった。彼らはそこからさまざまな人と接触する予定だった。 マイロンとレーオはミージャウの背中にしがみつくと、反対の西部地方へと向かった。 Copyright (C) 2013 plaza.rakuten.co.jp/zakkaexplorer/ All Rights Reserved. 「雑貨Explorer」 今回のキーワードは「反抗組織」で4件だったがすべて同じで実質一件。 暗黒星団帝国の中枢に到達したヤマトと、反抗組織パルチザンの視点から進めていくリアルタイムシミュレーション。暗黒星団帝国編3部作の完結編!前作同様、艦隊戦・白兵戦双方の戦いでヤマトの世界を堪能できるほか、ゲーム進行によっては、原作での重要シーンにも影響が及ぶことも!? という具合に、私の大好きな松本零士「宇宙戦艦ヤマト」にヒット。でも4件ともすべてこれ。実質は一件にヒットということになる。
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