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カテゴリ:太っちょポッポのトットさん
「父上、お帰りなさりませ。」 相変わらず時代劇がかった言い回しで息子3号がトットさんを出迎えた。 「母上と娘1号は朝から街へショッピングにお出かけでござりまする。」 息子1号も相変わらずだ。 トットさんの家は時代劇によく出てくる何とかというある有名な役者の大豪邸の隣のムクの木の上にある。豪邸からはよく台本の練習をする時代劇のセリフが聞こえてきて、超美人のトットさんの奥さんがそのまま子供たちに教えたものだから、息子三人と娘一人はそろいもそろって時代劇風な言葉づかいになってしまったのだ。 奥さんは「結構面白いじゃない。」と澄ましたものだ。 「おおそうか。じゃ俺もちょっと街に行ってみようかな?」 そう言ってトットさんは早速街に出かけて行った。 正直言ってあの息子たちの言い回しを聴いていると堅苦しくて仕方がないのだ。 奥さんのお気に入りの店は知っていたから、多分そこだろうと当たりをつけてトットさんはのこのこと歩き始めた。 トットさんは公園の中をのこのこと歩いていたが、ふと前に誰か立っているのに気づき、物思いから我に帰った。 そして、びっくり仰天した。 「お、お、お前ツノムクドリじゃないか?何でツノムクドリが東京にいるんだ?」 トットさんの前には六甲山のミステリーゾーンの奥にあったカナイド町で会ったシャーラン・ポーさんそっくりのツノムクドリが立っているのだ。 「あれ?何でここにデブリンバトが?」 そのツノムクドリも驚いた。
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