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マスP文庫

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ヤング・マイロン

2014.01.25
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カテゴリ:ヤング・マイロン
このたびヤングマイロンが完結しました。

長い間読んでいただいたみなさんありがとうございました。

なにぶんブログで発表する都合上細切れになり、展開も長編小説の流れで書くことが出来ず、一話一話のショートショート的な展開にせざるを得ず、また他作との兼ね合いもあり発表間隔も長くなってしまいますので、それまでの筋書きを補足する事も必要でその分冗長になる部分もありました。

そんな読みづらいながらも長い間お付き合いいただき、重ねてありがとうございました。

さて、今回主役のマイロンを演じたマイロ君とマイロンと絡んで活躍したオリンを演じてくれたおり君が永遠に旅立ってしまいました。よく私は「出演していただく」というような表現をコメントの中で使いますが、本当に出演するわけではないのに思われる事があるかも知れません。

しかし、ぼんやりしているが内に秘めた類い稀な能力でうまく切り抜けて行く正に「モモー」というイメージのマイロ君や、マイペースで口数が少ないけれど少しやんちゃな面もあるおり君のイメージ、ほかに体は小さいけれど賢さを発揮するイメージのレオ君、ひとり我が道をゆくまめっちをキャラクターとしてストーリーを考えて行った面もあり、私にとっては「ご出演」という感覚がピッタリでした。

もっともブロ友さんたちのご出演は記事から拝察する役どころで、植物や薬草に詳しいhimekyonさんはキョン役にぴったりとは言え、どちらかというと友情(保護者)出演的ではありましたが。

いずれにしろ、このようなインスピレーションを与えてくれたマイロ君、おり君には感謝の言葉を捧げたいと思います。

この「ヤングマイロン」は、そもそも武術魔法学校で知り合ったマイロンとレーオ、マイロンの口から紹介された事のあるハッチ(後の「北の魔王」)、そして次回作『飛翔の剣』主役となるコットン(300年後の話の『キジトラ三銃士』に伝説の勇者として名前と石像が登場)の四人が学校を卒業して、西の国で暴れまわるドラゴンを退治するために、5年間修業して再び集まろうと約束した事に端を発するプレ・ストーリーとして書きました。

従ってマイロンやレーオほか本作中の登場人物が何人か引き続き次回作にも登場します。オリンとヒーナは今の所出演予定はありませんが、実は「ヤングマイロン」中でこの二人のサブストーリーを経て、クロちゃん演ずるクロンのいとことして登場する事を考えていました。

だから小説の中ではみんなこれからもずっと活躍してくれるのです。そして、本当に小さな小さな足跡をこのマスP文庫の中に残して行ってくれるのです。

だから、これからも「ご出演」よろしくお願いします。

                                                 マスP








最終更新日  2014.01.25 12:32:08
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2014.01.19
カテゴリ:ヤング・マイロン
ジャウジャウのジャウカンと彼の妻ミージャウは自由の空気に満ち溢れた大空を舞い、やがてウィンラッド城の中庭に降り立った。
この象ほどもある巨大なワシが中庭に降り立つと、いかに広い庭であっても狭く感じられてしまうほどだった。

「なんども言うけど、私がアクダイの目を逃れてあの長屋に住んでいる頃、あなたは今よりもっとおチビさんで、いつも泥んこだった。でもいつも私の部屋に遊びに来ては、私が知っている事、逆に驚くような事を次々に質問しては、どんどん学んでいった。そしてあなたは武術魔法学校に入学して、私ともそれ以来合う事はなかったけれど、あなたは素晴らしいお友達とともに、私たちサランの民を救ってくれた。本当にありがとう。」
そう言ってキョンはネコ族ヒマラヤン種の小さな体のマイロンを胸に抱きしめた。
マイロンは抱きしめられ、照れくさくて顔を真っ赤にしていた。

「私からもお礼を言わせてくれ。」
コータッツ王も横から感謝の言葉を掛けた。

アズキンは念願がかないサランの国の兵士として残り、尊敬するシモン将軍直属の部隊で、さらに武術の腕を磨く事になった。

クロンはアクダイの兵隊に両親を殺され天涯孤独の身であったが、ゲコクと共に山間部地方で暮らすことになった。クロンとは従兄同士のオリンやヒーナの家族と暮らす話もあったのだが、ゲコクもまたこの反抗活動で二人の息子と一人娘を亡くしており、クロンが強く望んだ結果だった。

サクランは父親の命の恩人のマーメッチと再会し、自分より一つだけ年上である事もありすっかり気が合い、おしゃべりをしながらジャウジャウ夫婦のもとに歩いていた。
これから彼女はマイロンやレーオとともに家まで送り届けてもらうのだった。

「サクラン?これは私たちのお礼だよ。」
そう言ってミージャウは子牛ほどもあるジャウジャウの卵を差し出した。
サクランは目を丸くしていたが感極まってポロポロと涙を流し、ミージャウの羽毛に覆われた胸に顔を埋め、ミージャウもサクランを優しく抱きしめた。

レーオは一旦両親の住む実家に戻り、改めてサランを訪れる事になった。ネコファムのもとで更に魔術を磨くために。思えば彼とマイロンは学校を卒業して彼らの故郷に帰る途中にサクランやアズキンと出会い、はるばるサランの国にやって来て、いろいろな人と出会い、さまざまな困難を乗り越えて来たのだった。

マイロンとレーオは人々に別れを告げジャウカンのもとに向かった。

「マイロン?」
ネコファムに呼びとめられてマイロンが振り返ると、ナスコボス、マーメッチの姉妹もいた。

「ひとつ大事な事を聞きたいんだけど。」
ナスコボスは尋ねた。
「あなた『女神の秘薬』に何を入れたの?あんなに効き目があるなんて変よ?」
今まで微笑んでいたマイロンの顔が青ざめた。
「そ、そ、それは・・・・」
彼が言い淀んでいると更に三人は詰め寄って来た。
マイロンは小声で言った。
「あれを加えると効き目と早さが何倍にもなるんだ・・・・」

「え?何て言ったの?」
マーメッチは言った。

答えを知るキョンはよそ見をした。

マイロンは意を決して大声で言おうと深呼吸をした。

キョンは聞きたくないので耳を塞いだ。

大声で言ったマイロンの言葉に三人の姉妹は代わる代わる言った。
「すり潰した・・・」
「七色・・・」
「ナメクジ?」
そして三人は改めて大声でわめいた。
「すり潰した七色ナメクジ!!?」

茫然としていた三人が我に返ると、マイロンはジャウカンの羽にお尻を出して潜り込み必死に懇願していた。

「ジャウカンさん、お願いだ!早く行こうよ。」
ジャウカンはにやりと笑って羽ばたき大空に舞い上がり始めた。
ユリーチョもアラン卿と並んで手を振ってくれた。
ミーシェも手を振る。レナカは相変わらず、リーデとニルルを追いかけ回している。

平和を取り戻したサンクリッド鉱山のあるアシオ山の谷間に同じネコ族のマーメッチの声がこだました。

「マイローン・・・」

「また来てねー・・・」

「その時はみんなでー・・・」

「・・・」

「お仕置きよー」

―――― 完 ――――

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今回のキーワードは「それぞれの旅立ち」でありがちなタイトルのためか288件ヒット。

そろそろ卒業式の季節。一番ピッタリなキーワードかな?


そういえばそんなシーンがあったような・・・・・


レ・ミゼラブルは去年の正月に家族で観に行ったなあ。


若草物語かあ。これも成長の物語だったな。








最終更新日  2014.01.19 17:28:30
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2014.01.17
カテゴリ:ヤング・マイロン
マーメッチとゲオルグは向かい合ったままけん制し合っていた。ネコファムの体ほど法力を得られないゲオルグの体とは言え、ゾーゲンの魔力は強大だった。
ゾーゲンは身構えながら次第にゲオルグの体に法力を増大させて行った。

「ここにいる者どもをすべて焼き殺してやる。」
彼は今や法力でギラギラと真っ赤に燃えたぎるゲオルグの体から今しも法力を一気に解放して、刑場にいるすべての者を法力の劫火に巻き込もうとしていた。

「ゲコクさん、アズキン。あの粉を、法力封じの粉をゾーゲンに浴びせるんだ!」
マイロンは叫んだ。

ゲコクたちは懐に隠し持っていた法力封じの粉を取り出すと、一目散にゾーゲンに走り出した。

今やゾーゲン自身さえ制御できないほどゲオルグの体は灼熱の炎と化していた。おそらくゾーゲンはゲオルグの体を法力で火の嵐に変え、ここにいる者たちをすべて焼き払い、彼自身は霊体となって再びヘイウッドの像に戻り、新たな機会が訪れるまで再び長い眠りにつくつもりなのだろう。

霊体を完全に消し去るには生体とともに葬らなければならない。

ゲコクたちは法力封じの粉を袋から取り出すとゲオルグの体に投げつけた。
しかし、ゲオルグの体は相変わらず真っ赤に燃えて小刻みに震えていた。
そしてついに彼の体の隅々に亀裂が走り爆発の瞬間を迎える時、ようやく法力封じの粉の効果が見え始めた。

ゲオルグの体の周りに黒ずんだかさぶたの様な模様があらわれ、じわじわと体を覆い始めた。ゾーゲンは我に返り、ゲオルグの体に起きた異変に気付き、両手を目の前にかざして見つめた。

ゲオルグの体はまるでくすぶる炭の様に真黒に黒ずんで行った。

ゲオルグは両手を見つめていた。

その時、何かが飛んできてゲオルグの胸を捉えた。
ゲオルグがそこに目をやると、左の胸に小さくあどけない人形の頭が見えた。

ゲオルグは震える手でその人形の首をつかみ必死に抜こうとしたが、だんだん意識が遠のくのか、それをつかんだまま空を仰いで後ろに倒れ込んで行った。ゲオルグは体が地面に叩きつけられる瞬間、ようやく人形の首を下の鋭い短剣とともに引き抜く事が出来た。ゲオルグは手に握った人形の頭を持つ竹でできた短剣をしばらくぼんやりとみつめていたが、やがて静かに腕を地面に横たえた。

ほどなくゲオルグは死の世界へ旅立った。

ゾーゲンを道連れに。

「もしもの時には自害するために作ったのだが、シモン、相変わらず腕は確かじゃの?」
コータッツは腹心のシモン将軍の肩に手を置いてつぶやいた。

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今回のキーワードは「最期」で20,187件ヒット。

この人の最後はこれで最後にして欲しい。第2、第3のなんてならない様に。


沖田総司と並んで人気な土方歳三の最期を描いた作品。


これって、かなり前にはやったよな?


CHEMISTRYの意味深なタイトルのアルバム。
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最終更新日  2014.01.17 22:05:45
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2014.01.13
カテゴリ:ヤング・マイロン
「何をおっしゃるのですか?私がいつ裏切ったというのです?」
そう言ってユーダンは困惑の表情を浮かべた。

キョンは臆することなく言った。
「あの時、そう私たちが最初にザモスの町中で刺客に襲われた時、あなたはその刺客をアズキンの目の前で殺しましたね?」
「それはあの時、その刺客が強力な毒矢を隠し持っていたから、アズキンを守るために致し方なくと申し上げたはずです。」
ユーダンは言った。

「確かに。でもあの時マイロンがその毒矢を見て私にそっと教えてくれたのです。あの毒矢の毒薬は乾くとすぐに効力が薄れてしまうのです。だから放つ直前に毒を塗る必要があります。しかし、その毒矢はすっかり乾いていた。」
キョンの言葉にユーダンは飲み込めないように言った。
「それはどういうことでしょう?」
「それは、その死んだ刺客の傍にしゃがんだ時、あなた自身が持っていた毒矢を刺客に握らせたという事です。」
ユーダンは言った。
「どうして私がそんな事をしなければならないのですか?」
キョンは鋭い視線を浴びせながらきっぱりと言った。
「それはあなたがゲオルグの影の使者であり、あの時追い詰められた仲間の使者が捕まり、ネコファムの魔術で自白させられる事を防ぐために、口を封じる必要があったからです。そしてあの使者に私たちの注意をそらせる必要があったからです。」

「こんな誹りを受けるとは・・・。しかも私を信頼していただいていると思っていたキョン様の口から、そんな事を告げられるとは誠に残念でなりません。」
「お黙りなさい!私は最初からあなたを不審に思っていました。だから尻尾を出すまで待っていたのです。」
普段温厚なキョンの口からは想像もつかない口調で彼女は怒鳴った。
「まだシラを切るつもりですか?あの刺客が待つ場所へ私たちを導いたのも、宿を別の使者を使って爆薬で攻撃させたのもあなたです。」

「何を証拠にその様な事をおっしゃられるのでしょう?」
ユーダンは言い募った。

キョンは更に続けた。
「私は秘密の通路から城内に侵入した時に、ゲコクさんたちが東の湖側から侵入してくるという嘘の情報をあなたに伝えました。すると私たちが捕えられた時、ゲオルグはその事を既に知っていました。それはあなたが響き石を使ってゲオルグに知らせたからです。魔術でゲコクさんたちを見通せないゲオルグはあなたの言葉を信じるしかなかったのです。」

ユーダンは黙っていた。

キョンは続けた。
「あなたを拷問したのも、あなたに疑いを向けさせないためにわざと仕組んだことですね?」

ゲコクがユーダンの傍に来て、今まで彼を拘束していた鎖をユーダンにかけ始めた。

「危ない!」
その時背後で叫び声がして魔力同士が衝突して激しい音と閃光がきらめいた。
そこにはネコ族キジトラ種のマーメッチが立っており、彼女の視線の先にはゲオルグがどうにか立ち上がり、魔力を放ったばかりの両手を前に突き出していた。

「マーメッチ?いつ戻ったの?」
ナスコボスは驚いて建前上の娘だが、三歳年下の妹の様なマーメッチに言った。
「ナスコボス母さん、ただいま。詳しい事は後でね。」
そう言ってマーメッチはゲオルグに向けて手を振りあげた。

ゲオルグとマーメッチはお互いに次の魔力を繰り出す頃合いを見計らっていた。

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今回のキーワードは「裏切り者」で3,790件ヒット。

しかし、知っているアイテムはほとんどない。多少なりとも知っている単語が含まれている物をあげることにしようとしたが、なぜか商品リンク、ショップリンクが「このページは表示できません」となる。

どうしたの楽天市場さん。メンテナンスのお知らせあったかしら?

なので今日はお休み。








最終更新日  2014.01.13 23:10:53
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2014.01.12
カテゴリ:ヤング・マイロン
「実は・・・・」
マイロンはキョンに促され話し始めた。
「ゾーゲンを倒すためには生体の中に潜んでいるうちに生体ごと滅ぼしてしまう必要があります。」
「だからってネコファム姉さんを殺すことはないでしょ?」
勝気なナスコボスはマイロンに食ってかかった。
マイロンは飛びあがって慌てて言った。
「もももー」
「もももー?」
ナスコボスは詰め寄った。
「も、もちろんです。ネコファムさんは死んではいません。あの毒は魂をもらえると死神が喜んでやって来ても、そのころには生き返ってしまい死神が嘆く『死神だまし』という薬です。その証拠にほら。」
マイロンが指さすとネコファムが浅い息をして、瞼が震えていた。
「あっそ?」
勝気なだけにこだわらない性格のナスコボスはあっさり納得するとネコファムのもとに走った。

マイロンはそれまでの緊張が解け、思い切り前のめりにコケてしまった。

「マイロン?ゾーゲンをネコファムの体から追い出すために、本当に彼女が死んでしまうと思わせたのですね?」
そう言ってキョンはほほ笑んだ。

ネコファムはやがて眼ざめたが、薬の作用でまだ体が思うように動かない様だった。
「マイロン、あなたのあの薬ちょうだい。」
ネコファムはマイロンに言った。
「あ、あの、いいんですか?あの薬で・・・・」
ネコファムは少し考えて、「今はね。何を入れたかは後から聞くから。それよりもすぐに体力を回復させなければ。恐ろしくまずくて本当はいやだけど。」としぶしぶ言った。

キョンは不思議そうな顔でマイロンに言った。
「そう、あの『女神の秘薬』を飲むと前よりももっと元気になれたのだけれど、あなたあれに何か加えたの?もしかして・・・・・?」
マイロンの顔が青ざめた。

そこにアクダイの兵士たちを制圧したゲコクたちが、彼らを取り囲むように集まって来た。そしてその輪からアクダイに拷問を受けた体を引きずるようにユーダンが歩み出てきてキョンたちに近づいて来た。

すかさずクロンが彼の傍に駆け寄って行った。

「ユーダン、そこで止まりなさい。」
キョンはユーダンに言った。
「あなたが裏切り者ですね?」

ゲコクをはじめバンブーの仲間が驚いてキョンを見つめた。
ユーダンを慕うクロンは驚愕の表情でキョンに振り返った。

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今回のキーワードはマイロンの代名詞「もももー」で見事1件ヒット。

そうか?そういうヒットもあるよな。








最終更新日  2014.01.12 23:35:14
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2014.01.10
カテゴリ:ヤング・マイロン
マイロンは、「レーオ!僕を援護して。」と叫ぶなり、ゲオルグに向かって一目散に走り続けた。
ネコファムはゲオルグを守るために、マイロンに火炎魔術を放とうとしたがレーオの魔術攻撃の援護に手いっぱいで、果たせなかった。

刑場では主君を失った兵士たちが、副官の指揮のもと民衆たちと闘い始めた。アクダイの兵士も今まで彼の横暴の片棒を担ぎ、自らも暴虐無人の限りを尽くしてきたため必死だった。

すると兵隊の中から一人の兵士がゲコクたちに向かって走り寄って来た。
鎖で拘束されたゲコクたちは身構えたが、驚いた事に彼らの鎖を次々に外し始めた。

その兵士はナスコボスに振り向いてにこりと笑いかけた。

「ペパー?」
ナスコボスはやけどを負った体を横たえながらも、驚きの表情で彼を見つめた。
彼はサンクリッド鉱山の囚人を救い山頂に身を隠し、ナスコボスが捕えられる前に彼らを安全な場所に連れて行くように託された、ナスコボスの幼馴染のペパー軍曹だった。ペパーはあの後、密かにアクダイの兵隊の中に紛れ込み、今まで好機が訪れるのを待っていたのだ。

自由の身となったゲコクたちはさっそくアクダイの兵隊との戦いに加わり、アズキンも打って変わった様に、ジャウジャウたちとともに暴れまわった。

それを尻目にマイロンは走る。

小柄なマイロンがこれまで見せた事のないような速さで走りゲオルグに迫る。

マイロンがネコファムの脇をすり抜けゲオルグに飛びかかろうとしたとき、何とかレーオの攻撃をやり過ごし、ネコファムが右手を上げてマイロンを攻撃しようした。

シューッ

鋭い音が響き、ネコファムの右手に何かが刺さった。
ネコファムはその鋭い痛みに驚いて自分の腕を見た。
そこには小さな吹き矢がささっていた。

「こ、これは?」
「それは毒矢だよ、ネコファムさん。まもなくあなたは死ぬよ。僕が作った猛毒でね。」
ネコファムが振り向くとゲオルグを後ろにしてマイロンが立っていた。
「オリンありがとう。君の吹き矢の腕はやっぱり大したもんだよ。」
マイロンは言った。

舞台のそでに隠れていたオリンは吹き矢を握りしめた手を持ち替えながら、照れくさそうに頭をかいた。

「マイロン、なんという事をするのです?敵はゲオルグです。ゲオルグを倒すのです。」
キョンはヒーナに『女神の秘薬』をもらって少し口に含んだ後、まだか弱い声でマイロンを責めた。

しかし、マイロンの調合した猛毒の効果はすさまじく、ネコファムは膝をつき、両手を床につけると体はブルブルと震え、激しい苦痛で顔をゆがませながらついに床に倒れ、すぐに動かなくなってしまった。

すると傍に立っていたゲオルグも糸が切れた操り人形の様に傍に倒れた。

「どういう事?」
サクランから『女神の秘薬』を受け取り一気に飲んで、いち早く回復したナスコボスが駆けつけて来て聞いた。

マイロンは言った。
「ゾーゲンは実はネコファムさんに乗り移り、逆にゲオルグを操っていたんです。だから悪いけどネコファムさんには今度は本当に死んでもらうしかなかったんです。」
「死んでもらうしかないって、ネコファム姉さんが。他に何か手があったはずです。」
ナスコボスはマイロンに飛びかかろうとした。

「お待ちなさい。」

後ろから声がして振り向くとキョンが立っていた。

「マイロン正直におっしゃい。」

驚異的な回復効果を持つマイロン製の『女神の秘薬』でキョンも元気を取り戻し二人のもとにやって来た。

マイロンはゲオルグに振り向き、ゲオルグの腕が小刻みに震えだしたのを見届けて話し始めた。

「実は・・・・」

これは元自衛隊幕僚の反撃?


F1レーサーも反撃。
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バートランカスターも反撃。よく見るとピーターフォークも反撃。


パンチングボールも反撃。
あっ、君はいいから。








最終更新日  2014.01.10 21:07:25
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2014.01.08
カテゴリ:ヤング・マイロン
キョンとナスコボスの体が火に包まれるやすぐにレーオが鎮火魔術で火を消し止めたが、二人は明らかに重傷だった。

「ネコファムさんやめて。あの時僕にこれからこの国に住んで、あなたと一緒に魔法の訓練をしないかと誘ってくれたあなたはどうしたの?あなたはゲオルグに操られているんです。」
レーオは前に進み出て叫んだ。
「レーオ、よそ者のお前もこうしてやるわ。」
ネコファムは今度はレーオに向けて右手を差し出した。

レーオはすかさず対抗する魔術を放つために身構えた。

すると二人の間に誰かが割り込んできた。

「マイロン!」
レーオは驚いて、親友のマイロンを呼んだ。

マイロンは小さな体で両手をいっぱいに開き、ネコファムとレーオの間に立った。

ネコファムは驚いた。
「お前は殺されたはずでは?」

「ゲオルグが影の使者に僕を殺す様に命じて部屋を出た時、これでもう終わりかと思ったよ。そしたらあの三人が助けに来てくれたんだ。」
そう言って彼が指さす先にはサクランとオリン、ヒーナが立っていた。

その時、レーオの背後で大きな音がした。

皆が振り向くと、刑場の民衆を取り巻いていた兵士の上に巨大な岩がいくつもいくつも落ちて来た。

いやジャウジャウだった。

最後にひときわ大きなジャウジャウが最後の兵士たちを押しつぶしながら刑場に降り立って言った。

「これはまだ幼い子供たちを残して死んで行ったジャウジョーの仇だ。」

「ジャウカンさん!」
レーオは叫んだ。

「おおレーオ、遅れてすまない。途中翼竜どもに待ち伏せされて手間取っちまった。」
ジャウカンは言った。
24羽いたジャウジャウたちはわずか6羽になっており、ジャウカン自身もかなり深い傷を負っていた。

「おいゲオルグ、翼竜どもを操って俺たちを襲わせるとは。だがジャウジャウを舐めるんじゃねえぞ。」
あの陽気なジャウカンが怒りに身を震わせ、まさに身も凍るような雄たけびを上げた。

身を焼かれ瀕死の重傷を負ったキョンが力ない声で言った。
「マイロン、レーオ、ゲオルグを倒して。そうすればネコファムはきっと自分を取り戻すはずです。」

マイロンはキョンに向かってこくりとうなずいた。

彼はサクランとヒーナに『女神の秘薬』を託すと、ゲオルグに向かって走り出した。

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今回のキーワードは「勇者」で35,933件ヒット。

ドラクエはネコ牧場さん詳しいのかな?


なんでランドセルが?


布袋さん、どんな論調なのだろう?


こんな剣なら大歓迎!!








最終更新日  2014.01.08 22:29:30
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2014.01.04
カテゴリ:ヤング・マイロン
満面の笑みを浮かべたネコファムは勝ち誇った様にアクダイに向かって攻撃魔術を仕掛けようと身構えた。

「おのれゲオルグ。私がお前をこの国に留めてやった恩を忘れたのか?」
アクダイの言葉にゲオルグは言い放った。
「留めてやった?最初から私はお前を利用するためにこの国へやって来たのだ。サンクリッド鉱石の宝庫のこの国にな。だからこのネコファムがまだ生きている事も反抗組織が湖からやっては来ない事も貴様には教えなかった。わざわざ私が手を下さずとも、こやつらに任せればよいのだからな?」

刑場の周囲の兵士たちが操られる様に動き始め、そこにいた民衆を一か所に集め始めた。少しでも逆らった者は何の躊躇もなくその場で刺し殺された。
今まで様子を見守っていたアラン卿とユリーチョもじわじわと隅に追い立てられて行った。

キョンはわけが分からずゲオルグとネコファムを交互に見やった。

「そういう事よキョン・・・姉上?」
ネコファムは身もすくむような冷たい笑い笑顔をキョンに向けた。

「ネコファム、ネコファム、やめて!」
キョンは混乱して必死に叫んだ?

「ネコファム姉さん、やめて?気でも狂ったの?」
ナスコボスもすぐ上の姉に必死に訴えた。

「気でも狂ったの?ですって?お黙り。ゲオルグいえ、ゾーゲン様と共にこの国をヘイウッド原理魔術で支配して、新しい国を作ります。私はゾーゲン様と話し合い、そうすることがこの国にとって最も良い事だと気づいたのです。だから最初にこうするのです。」

そう言ってネコファムはアクダイに振り向き、右手を差し出しニヤリと笑うとひと振りした。
彼女の指先から強烈な火花がほとばしり、一瞬のうちにアクダイは火に包まれた。
「ウォー!」

彼は叫び身を焼かれ、ボロぎれのように火だるまとなり、よたよたと玉座のある舞台から歩き出し、ついに舞台から真っ逆さまに刑場の地面の上に落下して、やがて動かなくなった。

「ネコファムやめろ!やめるのだ!」
コータッツは閉じ込められている檻の鉄格子を折れんばかりに掴んで必死に叫んだ。

ネコファムは父であるコータッツにも手を振りあげ、死の火炎魔術を放とうとした。

「やめなさい!」

キョンとナスコボスがネコファムのもとに走った。
ネコファムはふたりに振り向き、見境もなく手を振った。
一瞬、その手の先から再び火花がほとばしり二人の体を捉えた。

「ああ!」
キョンとナスコボスの二人は悲鳴とともに身を焼かれその場に倒れ身もだえ始めた。

「おお、なんという事を!」
コータッツはネコファムが自分の姉妹を殺そうとしている事に愕然とし、その場に崩れ落ち激しく身を震わせて絶句してしまった。

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今回のキーワードは「操り人形」で1,170件ヒット。

イタリアと言えばピノキオ始めなぜか本場の様な気がしてしまう。


誰を信じればいいのか?ただ今の自民党がしっかり昔の汚名をそそいでくれるのを祈るのみ。


あなたはこれを被って街を歩く勇気があるか?


この犬をペットちゃんたちの所で動かしたらどんな反応をするのだろう?警戒するか?恐れるか?喜ぶか?攻撃するか?








最終更新日  2014.01.04 22:21:35
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2014.01.03
カテゴリ:ヤング・マイロン
アクダイの手が振り下ろされた。

それを合図にバンブーの隊員たちとレーオが刑場の前に引き立てられ、それに合わせて断頭用の大きな剣を持った処刑人がそれぞれの傍らに立った。
レーオもミーシェもクロンもユーダンや他の者たちも全員木枠の上に腹ばいに乗せられ、首から先を木枠の外に突き出した形で、その剣を首に受ける体勢となった。

キョンは空を見上げてジャウカンたちの到着を待ちわびたが、なぜかあの象ほどもあるワシ族の巨大な姿はどこにも現れなかった。

「キョン、ジャウジャウどもを待っておるのか?」
アクダイの意外な言葉にキョンは玉座の前に立つ彼にさっと振り向き困惑した目を向けた。

「ジャウジャウどもはな、このゲオルグ様がいち早く察知されて、法力で翼竜を操り、今頃はやつらに食い散らされている頃であろう。愚か者たちよ。我に逆らえると思ったか?」
そう言ってアクダイは腹の底から上機嫌に笑った。
キョンはゲコクに続き、この作戦の要となるジャウジャウたちの襲撃も断たれ、その場に倒れそうになったが、兵士たちに両肩を抱えられ無理やり立たされた。

しかし、彼女にもさすがに余力は残っていない様に見えたがその時、

「アクダイそんなにうれしいかい?」

アクダイの玉座の影から女の声がした。
アクダイはギョッとして振り返るとそこにはネコファムが立っていた。
「ネ、ネ、ネコファム?お、お前はウェスゴーの地で死んだはずでは?」
そう言ってアクダイは絶句した。

「ネコファム!」
キョンは彼女を見て叫んだ。両肩を掴んでいた兵士の手を振りほどき言った。
「そいつを倒して!みんなを助けて!」

ネコファムはキョンの言葉に微笑んで言った。
「望むところよ。」

「ゲオルグ様、ネコファムをあなた様の法力で焼き殺してください。」
アクダイは強大な法力を持つネコファムを倒せるのはもはやゲオルグしかおらず必死に懇願した。
しかし、ゲオルグは動こうとしない。
ゲオルグも既にネコファムに操られてしまっているのだろうか?
アクダイはうろたえキョンたちを処刑するように命じた兵士たちに振り向いたが、どの兵士も金縛りにあったように身動きしなかった。

処刑場を見回しても誰一人、彼の兵は石像ように動かなかった。

「諦めるのね?アクダイ。あなたの兵士はみんな動けないことよ。」
そう言ってネコファムは高らかに笑った。

刑場を取り巻く民衆からも一斉に歓声が沸いた。

ところが、ゲオルグが静かに歩み出て来るとネコファムの傍に立ってアクダイに言った。

「アクダイ、もう貴様などに用はない。サランの国はこのゾーゲンとネコファムとでいただく。そしてヘイウッドがここに復活するのだ。」

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そしてついに猛烈辛いソーセージの逆襲。なんじゃそりゃ?








最終更新日  2014.01.03 11:12:14
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2013.12.31
カテゴリ:ヤング・マイロン
日は既に高く登り、うずたかく積み上げられた木材はめらめらと燃えさかり、抜けるような青空の下で陽炎が揺らめいていた。

その傍には3本の磔台が立てられ、哀れな餌食を待っていた。

アクダイは上機嫌でその瞬間を待ちわびていた。コータッツ、キョン、ナスコボス、3人の処刑がまもなく執り行われるのである。

城下に特別に作られた処刑場の周りには、サランの国々の各地からあらゆる者が集められそれをアクダイの兵隊が物々しく取り巻いた。人々は声を上げる事を禁じられていたが、中にはいたたまれずにアクダイを非難して叫び、その場で討ち捨てられる者もいた。

西の都市ウェスゴーの領主アラン卿とその娘ユリーチョの姿もあった。
ユリーチョは胸で手を合わせ、涙をこらえきれずに泣きじゃくっていた。

やがて囚われていたコータッツが兵士に引き立てされて、五年ぶりに民衆の前に姿を現した。続いてサランの三姉妹の長女キョン、三女ナスコボスの姿が現れ、その後からシモン将軍、ミーシェ、さらに反抗組織バンブーのクロンやユーダン、レーオとキョンと共に捕えられた者たちが鎖に繋がれて処刑場へと引き出された。

刑場はどよめき、再び何人かの群衆がその場で刺し殺された。

アクダイはそんな様子を満面の笑みで見つめていたが、やがて王の玉座から立ち上がると高らかに宣言した。

「我こそは真の王アクダイなり。王に対して反旗を翻したこの者たちをまず処刑した後、王を追われたコータッツの娘ナスコボス、キョンをその磔台で処刑し、最後にコータッツ自身も処刑する。とくと見よ。」

再び非難の声が飛び、再び自らの悲鳴とともに封じられた。

アクダイの後ろではゲオルグが静かに、しかし鋭い眼光でアクダイの演説を聞きながら不気味な笑みを浮かべていた。
アクダイはキョンを見つめにやりと笑うと、さっと右手を上げ刑場の反対側の入口を指さした。

それを見たキョンたちは息を飲んだ。

気丈なナスコボスの顔にも動揺の色が広がった。

彼らが最後の頼みとしていたゲコクたちが鎖に繋がれて連れて来られたのだ。アズキンの姿もあった。

「アズキン。」
レーオが叫んだが、アズキンは目を合わせずうつむいていた。

やがてゲコクたちはキョンたちのもとに連れて来られ一緒に並べられた。

アクダイは待ち焦がれた瞬間を迎えるために兵士たちに合図した。

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なんともアンバランスな組み合わせだこと。


タイトルより作者に注目。
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本当は怖いグリム童話だもの・・・・


ギロチンは見た目は一番残酷だが一番苦痛が少ないかも。まだ経験はないが。
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最終更新日  2013.12.31 20:46:15
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