ザコＦ２の隠れ部屋

全体の初見感想を前回書いたので、
今回は一般映画作品としてのＺの感想を書こうと思います。

まあ、いつものとおりあんまり深く考えないで
だらだら書いてるので、適当に流し読みすること。
ほんでもってガノタモード全開なので、ファンじゃない人には辛いかもー。
（前置き長いな）

まず思ったのは、
これはやっぱりガンダム映画であって映画ではないということ。
「１」公開時から富野さんが一般的な映画を目指した、
とずっと言い続けてきたワケだけど、
補助情報を仕入れてないと、見ていて分からないっていうのは
かなり致命傷だと思う。
ＴＶ版「Ｚ」の詳細をかなり知っていないと見ていて辛い。
本気で分からない。
「なーぜー？」と友人に問い詰められました（私のせいじゃないっつーの）
パンフに人物関係載ってるじゃん、という意見をどこかで見たけど、
私の周りの映画通な知人たちはパンフ買う方が稀なのですよ。
（パンフに金を出すならその分我慢して余計に映画見たほうが良いらしいです）
そういう人たちが見て「なるほどね」と思ってもらえるような
作りにして欲しかった。
大体みんな劇場作品なんて１回しか見ないでしょ？
１回見て分かる作りにしてもらわないと。
リピーターなんて重度のガノタぐらいなもんだから。
せっかく世間の認知度が高くなってきているのにとてももったいないです。

そりゃ何回も見てりゃ「ああ、そういうことなのかなあー」ちゅー感じに
なりますけど、
そこまで一般のお客さんに求めないでほしいとか思いました。
ほんと、何度も言うけどもったいない。


３部全体の構成としては
これ以上縮めようがないんじゃないかっていうくらい
とっても上手くまとめてあると思う。
さすが富野さんです。
全５０話のお話を４時間半ちょっとの話にまとめているんですからね。
ヘタすると「指輪物語　王の帰還」見るよりも短いかも。
（調べたらサスガにあっちの方がコレクターズエディションでも短かった）
スピード感は絶対に「Ｚ」のほうがありますね。
作品の方向が違うので比べちゃいけないんだけど。


映画「Ｚ」３部全体が、
ＴＶの持っているものを土台としつつ、
しっかり「新訳」としてのテーマで貫かれていて、
すこやかなものになっているのでとっても良いのです。
そして全３部がそれぞれ個別のものとしてでなく
これ全体で１つの作品としてみれば、
しっかりとした構成を持つ映画として成り立っているような気がします。
個別にすると一般映画じゃなくて、３部全体で一作品というか。
上手く言葉が見つからないな。

だから、なに気ない仕草やセリフの中に
重要なキーワードやテーマが隠れちゃっているのがもったいないのですよ。
そういうものは何度か繰り返して強調するのがセオリーなんだそうです。
「Ｚ」には独特の富野ゼリフではあるけれど、繰り返しや強調がないので、
聞きのがしちゃうと分からなくなってしまうような気がします。
みんなサラリと重要なこと言うんだもん。
たとえば「２」も冒頭でベルトーチカが
「ティターンズが月にコロニーを落とそうとしてるんですよ」と
言ってるんですけど、５回目ぐらいでようやく気がついた。
これってかなり重要な情報じゃん。

まあ、そんなことは狙ってないんですよと監督は言いそうですけど。



話変わるけど、
「１」「２」のＤＶＤをほとんど毎日繰り返して流し見してるんだけど
全然飽きない。
ほんでもってこれだけで「Ｚ」を俯瞰できちゃうので
もうＴＶに戻れないんじゃないのかと思っちゃうくらい。

戻れなくなっちゃうから
「永遠のフォウ」とか「ダカールの日」とか
「サイド１の脱出」とか、ロザミィ関連のＥＰとかが
ないのかなとふと思った。
それを見たきゃＴＶ版でと。
そういうコトなのかなあ。商売上手いな富野さん（違）