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2014/05/08(木)23:09

石川県の昔話 5 猿鬼(さるおに) 能登町

石川県の民話 伝説(56)

石川県の昔話5 猿鬼 [猿鬼(さるおに)] 「猿鬼伝説」は能登に伝わる最も有名な話。「猿鬼」は能登のあちこちで暴れまくったので、その地方ごとに別伝もあり、それぞれ少しずつ内容が違います。その中のひとつだけご紹介します。また、能登には「猿鬼が逃げた道」「隠れていた洞窟」も公開されています。猿鬼を歩くイベントも有ります。能登めぐりの一つにされると面白いですね。 むかしむかし、大西山(現能登町柳田)に一匹の乱暴な猿がいた。子分どもと一緒に能登のあちこちで村人の作物を盗んだり、娘をかどわかしたりして暴れ回っているうち、顔つきも姿も変わり果て、とうとうツノがあるでかい化物となってしまった。村人は「猿鬼」と呼び恐れ、これでは村が滅んでしまうと嘆き悲しみ、輪島市三井に鎮座する大幡神社の女神で神杉姫(かんすぎひめ)に猿鬼を退治して欲しいと願い出る。神杉姫は猿鬼と一度は戦うが、とても歯がたたない。神杉姫はなんとか村人たちを助けようと、気多大明神を始めとする能登の神々にお願いをして神々の軍団を組織する。   ある日の夜、神々の軍団は猿鬼の住む洞窟の近くで酒宴を催した。きれいな音色の笛や琴を奏し、神杉姫が神々の中心で踊る。神杉姫の美しい姿は他の神々もうっとりするほど。と、そのとき、猿鬼たちは遠くに聞こえる笛や琴の音に聞き耳をたて、何事かと様子をうかがいに洞窟を出てきた。そこで見たものは神杉姫の清らかな舞、紺青の空に黄金の月、笛や琴の音があたりの山々に染み入り、静かに光を発し、まさに今生ならぬ景色。ふと気を許して眺めていた瞬間、気多大明神の「今だ!」の大声とともに神々は全て白衣を脱ぎ捨て一斉に矢を放つ。一緒に潜んでいた村人たちも[おお!]と次々に加勢する。なんの猿鬼も百戦錬磨、それらを全てたたき落としていたが、神杉姫が命を込めて引き絞り放った一本の毒矢がひょうと飛び、その目を突き抜け、猿鬼は「ギヤーッ」とひと叫びして逃げ出した。しかし毒の力と手負いでは長く逃げ切れぬ。よろよろと川のそばに至った時、ついに追いつかれ首をはねられてしまった。その大量の血でしばらくは川の色が黒く染まるほどだったという(地名 黒川)。その後猿鬼の遺骸は川のそばに埋められたが、その後も強いたたりが続いたため、神杉姫の17日間の祈りで安らかな場所へ導いたという。 (文責:津幡町 吉田恵一) [石川県民話・伝説 目次] 猿鬼や、猿鬼を退治した神杉姫の大幡神社に関する写真がありますのでご紹介します。リンクするのは失礼だと思いますので、矢印のあとをコピーし、検索窓に貼り付け、そのトップをご覧ください。 (写真)→ さるおにでんせつ大西山に伝わる猿鬼伝説 語り手 (写真)→ 輪島の民話 第3話 「猿鬼伝説」 (写真)→ 猿鬼伝説 能登でココロもどる旅 (地図)→ 大幡神杉伊豆牟比め神社 kamusugi.html   □□大幡神社最寄りの宿泊施設□□ 大杉神社は山の中で、すぐ近くに宿泊施設がありません。 輪島市街から7kmから8kmです。→[輪島市 (1) (2)] ☆☆☆ 石川県 旅館 ホテルご紹介☆☆☆ [金沢駅前] [金沢繁華街・中心街・郊外] [河北郡] [七尾市] [鳳珠郡能登町]   [能登町 農家民宿] [珠洲市] [輪島市 (1) (2)] [羽咋郡] [羽咋市] [白山市]  [小松市]  [加賀市] どうぞ きまっし石川→ホームへ戻る

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