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2014/05/08(木)23:01

石川県の昔話 1 かぶそ(かわうそ) 中能登町

石川県の民話 伝説(56)

石川県の昔話 1 かぶそ [かぶそ] 鳥山石燕 [画図百鬼夜行]より 「かぶそ」とはカワウソのことで、あのかわいいラッコの仲間。昔は日本にもニホンカワウソがたくさんいたのですが、現在では乱獲や開発で既に絶滅したと考えられています。このカワウソを、石川県能登地方では「かぶそ」「かわそ」と呼んで妖怪視していました。夜道を歩く人の提灯の火を消していったり、若い女に化けて男をたぶらかしたり、かなりいたずらをしたようです。でも、残念ながら、もう会えないかもしれませんね。 「参考:能登の民話伝説 鳥屋町(現:中能登町)より」 [読みやすいように方言、表現をかなり改変してあります] 鹿島郡鳥屋町良川(現:中能登町良川)でのお話です。その年は豊作で村は活気がありました。村人たちは朝から晩まで働き、各家庭では笑いがたえませんでした。ある地主さんの家では次男の嫁取りも決まり、みなめでたいと、こぞって祝いに駆けつけました。 今年の祝いは豪勢です。ある家の親父さんにはとても食べきれません。そこでうちの子供達のおみやげにしようとご馳走を集め、風呂敷に包んで、席を立ちました。 もう夜中の10時過ぎ、外へ出ると真っ暗。かすかな星空の光だけが頼りです。風呂敷包みを手にさげて、お酒も相当入っているからよろよろと川っぷちを歩いて行きました。 しばらく歩いていると、赤提灯をさげた一杯飲み屋が有りました。あれっ、こんなところに店が有ったかなと思って立ち止まって見ていると、なかから30前後のきれいなおかみさんが現れて、 「こんばんは。今日開店したばかりなんですよ。地主さんの嫁どり式のお帰りですね。よろしかったらもういっぱい飲んでいかれませんか。」と言う。 この親父さん、おかみさんがあんまりきれいなのでついつい中に入ってしまいました。なかはイス7、8席の屋台のような感じ。奥にもう一部屋付いているようです。とっくり一本頼んでおかみさんと話していると、このおかみさん、なんともお話上手、ナマズのごんの嫁取り話、小鮒の五郎の恋話、ついつい時間を忘れて話し込んでしまいました。やがてちょいと子供たちが気になって、帰るかと席を立つと、 「お帰りになる前にどうです。新品のヒノキのお風呂に入っていきませんか。今日取り付けたばかりなんです。」とおかみさんが言う。 「おう、それはありがたい。すっきりして寝ると明日の仕事も頑張れるからな。」 親父さんは奥の部屋へ促され、できたばかりのヒノキのお風呂へ入って行きました。 そのお風呂がなんとも気持ちがいい。ヒノキの香りが満ち満ちて、親父さんの鼻を酔わせます。親父さんはかなり酔っていたこともあり、ついウトウトとしてそのまま眠ってしまいました。 ところが次の日の明け方。遠くから「おおい」と呼ぶ声がするのでふと目を開けて驚いた。川っぷち近くの田んぼの水たまりで、裸のままどっぷり水につかって眠っていたんです。 あの一杯飲み屋は、と見てみると影も形もありません。もちろんご馳走の風呂敷包みもありません。村人たちはこれは「かぶそ」のせいだとうわさしました。それからは、夜遅く川べりを歩かないよう注意したと言うことです。(文責:津幡町 吉田恵一) [石川県民話・伝説 目次] 鹿島郡は2005年、石川県中能登町となりました。グーグルマップでは今も鹿島郡となっているようです。矢印のあとをコピーし、検索窓へ貼付けトップをご覧ください。 (グーグルマップ)→ 石川県鹿島郡 中能登町 □□中能登町宿泊施設□□ 中能登町の宿は全て楽天と契約がありません。ご希望の方は電話にてお確かめください。 民宿 びっくり............0767-76-0576 詳細不明 木幡屋.......................0767-77-2373 詳細不明  カンガルーホテル..03-3872-8573 本社東京 1人素泊3300円 ☆☆☆ 石川県 旅館 ホテルご紹介☆☆☆ [金沢駅前] [金沢繁華街・中心街・郊外] [河北郡] [七尾市] [鳳珠郡能登町]   [能登町 農家民宿] [珠洲市] [輪島市 (1) (2)] [羽咋郡] [羽咋市] [白山市]  [小松市]  [加賀市] どうぞ きまっし石川→ホームへ戻る

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