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石川県 旅館 ホテル 心に残る旅の宿

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yosshi1019

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2011.09.28
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カテゴリ:石川県の民話 伝説
石川県の昔話24 伝燈寺の狛犬(こまいぬ)

[伝燈寺の狛犬(こまいぬ)]

[こま犬(金沢尾山神社)]


[参考:金沢の民話と伝説より]

むかしむかし、金沢の鳴和(なるわ)というところから山奥へ入ったところに伝燈寺(でんどうじ)という大きいお寺がありました。お寺の門の坂を上がると立派なこま犬が左右に座って、悪いものが来ないかと睨みをきかしていました。

ある日の夕方のこと、一人のお百姓が泣き叫ぶ娘を抱えて寺へ駆け込んできました。
「和尚さん、助けてください。」
見ると、女の子の腕から血がしたたり落ちています。
「これはひどい。すぐ手当てせねば。一体どうしたのじゃ。」
「さきほど狼が数匹雨戸を破って入って来て、この子にかみついたんです。わしらが棒でこっぴどく殴りつけてやっと叩き出しましたが、恨みをもってまた来るかもしれません。どうか一晩あずかってもらえませんか。」
「よし分かった。お前さんたちも寺に避難したらいい。だが狼は鼻がきく。ひょっとして寺に来るかもしれんな。村の若い衆も何人か来てもらうか。」
そうしてその夜は雨戸を全て閉めて、12人程度が寺にこもりました。

やがて夜中の10時ごろ、ガサガサと裏山の方から音がして、ヒタヒタと、けものが走る音が聞こえてきました。その音は雨戸のすぐ近くへもやってきて、フッフッ、ハッハッと息の音さえ聞こえます。寺男と若者たちはこん棒を振り上げて雨戸の内側で待ち構えます。すると、突然一匹がウオオーンと吠えました。続いて他の狼たちもオオオーン、オオオーンと次々と吠え出します。その声は山門から裏山から背戸から、寺の周りじゅうから聞こえるのです。
「ううむ、これは・・・」
和尚さんは目を見開きました。
「おそらく3、40匹はいるのう。雨戸を破って入られたらこの人数で大丈夫じゃろか。」
そのうち、あちこちの雨戸からドオンドオンと音がしました。狼たちが雨戸へぶつかってぶち破ろうとしているのです。やがてバキバキッと一部の雨戸が割れ穴が開き、狼の鼻と牙が差し込まれました。寺男たちはそこへ走って行ってこん棒で殴りつけます。またあちらに穴が開き、狼の狂った頭がドオッと差し込まれます。これも数人でたたきつけます。こうして寺男と若者たちは雨戸という雨戸を走り回ります。しかしこれではいつかは破られてしまう。みんな恐ろしさで真っ青になっていました。

その時です。ガオウ、ガオウという狼らしくない低く大きな鳴き声がして、狼がキャン、キャン、キャンと泣き叫び始めたのです。同時に狼のドタドタと逃げまわる音とガオウという不思議な声が入り乱れます。確かにこれは何かが狼と戦っている感じです。狼が雨戸にぶつからなくなったので、人々は何だろうとそっと雨戸を開けて見ました。すると暗闇の中を、何か白く輝く大きい生き物が2匹、狼に立ち向かっていたのです。その生き物は軽やかにヤブをかけ降りし、狼どもをくわえて地面にたたきつけます。そのたびに狼のキャイーンという悲痛な叫びが聞こえます。みんなは、あれは一体何だろうかと目を見張りました。

そうして朝になり、外も静かになったので人々は寺を出てみると、数十匹の狼たちがあちこちに倒れて息を引きとっています。なんとも不思議なことも有るものだとまわりを眺めていた時、和尚さんが門の前のこま犬を見つめました。なんと、こま犬の体のあちこちに引っかき傷が有り、口の牙から血を滴らせています。
「おお、おお、お前たちだったのか。よくやってくれた。お前たちがいなかったら危ないところだったぞ。」
和尚さんは布を取り出し、牙の周りを拭いてやりました。村人たちもそのありがたさに、体を磨いてやり、手を合わせて感謝したということです。

この伝燈寺は現在廃寺となっているようで草ぼうぼう。伝燈寺町という町の名前として残っています。狼を退治したというこま犬は、近くの牧町 三河神社へ移されて、再び子供を救ったという伝説が残っています。このこま犬は今も三河神社に安置され、悪いものが来ないかと睨みをきかしています。
(文責:津幡町 吉田恵一)

[石川県昔話 目次]

[伝燈寺入り口]
ここの石段は長くきついです。途中たくさんの草木に励まされましたが。

[伝燈寺]
今は無住。草木に覆われています。一台の車は管理している方のものでしょう。

[伝燈寺本堂]
この造りでしたら、数十頭の狼が襲った時は怖いでしょうね。

[牧町 三河神社]

□□伝燈寺町周辺宿泊施設□□
伝燈寺町は山の中です。すぐ周辺には宿泊施設はありません。ホテルエコノ東金沢が最も近いです。およそ6km程度。
ホテルエコノ東金沢 安価なビジネスホテル


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Last updated  2015.05.25 17:14:53
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