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座 禅 猫

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雪の間(05年2月)

   雪の間   2005年2月


†雪の間を馬二頭が行くほどの春(1日)

 主の奉献
†ともしびを世に差し出だす御母の手(2日)


 高山右近帰天日
†七曜の星や故郷は天にあり(3日)

†春立てる窓にこぼるる鳥の歌(3日)

 2月5日、日本二十六聖人の日
†春浅き丘パライソヘ続く道(4日)

†いとけなき子の「アディオス(さよなら)!モリル(死)!パライソ(天国)!」(4日)

†小雀の讃美うららに丘の上(4日)

†揚げ菓子の甘み明日から四旬節(8日)

†月たちて心冴ええぬ横寝かな(9日ako虫さんの句を読んで)

†しるされる灰の十字や生一瞬(9日)

†聖水に灰洗うまでの四旬節(9日)

†薔薇一輪愛で老夫婦のバレンタイン(14日)

†迷えるは幸かも知れぬ戻り雪(19日)

†悔いもあろ名残尽きせぬ春の雪(21日)

†春賛歌歌いそめたる朱の鳥(22日)

†恋の味問う家猫の無邪気かな(23日)

†戻らぬ人の肖像淡雪眺めたり(24日)

†兎の行方優しく覆う春の雪(24日)

†さらさらと二月流れて雪残る(28日)

狂歌

明日よりはまじめに行かむと思うのに昨日も今日もおしり振りつつ 尻部赤人太夫(26日)

天の原振り酒見れば春日まん三笠の山に月見だいふく 餡部仲麻呂太夫(27日)



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