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miki815

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April 11, 2006
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絵門ゆう子さんの死を知った。
彼女がNHKの朝の顔だった頃を知っている。
美しく光り輝くような女性だった。

彼女のエッセイを目にした。
私にとっては衝撃的なことが書かれていた。

『結婚して子どもを授かりたかった。
高年齢のためあせり、不妊の専門医に行った。
ホルモン剤を処方された。
副作用がひどかった。
訴えると「みんなそれくらい我慢してるんだ。
あんた子ども欲しいんだろ!」と医師に怒鳴られた。
不妊にかかわって何かすることを一切やめた』

『その1年半後、自然に赤ちゃんを授かった。
だが、すぐに切迫流産で入院。
流産を止めるためと言われ、毎日ホルモン注射を受けた。
しかし4日後に流産。
乳がんへのリスクの説明を何もされず随所で使われたホルモン剤。
それがホルモン感受性がある私の乳がんの引き金になった。
それを知ったのはこの3年後、聖路加に入院した時だった』

『命を授かることに焦った自分を恥じた。
乳がんは、強欲に新しい命を望んだ私への天罰だと思った』

http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000139999990307

私も35で結婚し、すぐに子どもを望んだができず、
検査しても夫婦ともに原因不明であった。
「37歳だから」とすぐに排卵誘発剤を注射された。

「毎月規則正しく排卵してるのに?」
そんな言葉も言えない雰囲気に強い違和感を感じた。
しかし、何しろ高齢なので選択の余地はないように思えた。

進むこともできず、休むこともできない状況で
情報をあさり続け、たどり着いたのが
京都の鍼灸院『寺子屋お産塾』だった。

「排卵してるのに誘発することないやろ」
「確率を高めるためだそうです」
「確率?競馬やってるんじゃないんだ!!」

涙があふれてとまらなかった。
「ああ、私イヤだったんだ…。
イヤって言ってもいいんだ」

それから病院にはいっさい行かず、
マクロビや鍼灸、漢方での体質改善が始まった。
マクロビの食事はとても美味しく
半身浴や絹の靴下は気持ちよく、
疲れやすかった身体はみるみると健康になった。

幸運なことに、不妊のことで泣いたのは、
後にも先にもそれ一度だけ。
とても楽しい不妊治療の日々だった。

身体はとても健康になったものの
残念ながら自然妊娠できないまま
40歳の誕生日を迎えたので、
すぐにIVF大阪に行き体外受精を受けた。

やはり薬漬け、注射漬けになることはやむを得ないものの、
IVF大阪の心配りは素晴らしく、
温かく包み込まれての治療だった。

結果は一回目で無事妊娠。
流産止めの薬の副作用で苦しんだものの、
他は一切問題なく、母子ともに順調な経過で
娘を自宅出産することができた。


似たような境遇にあって、
なぜ天国と地獄への分かれ道があるのか?
言葉にできぬほどの苦しい思いで手記を読んだ。

特にこの部分
『乳がんは、強欲に新しい命を望んだ私への天罰だと思った』
そうではないと空に叫びたい。
そうであるなら、なぜこの娘の尊い命が存在するのか?

私もホルモン剤を大量に投与されている。
体質改善の身体づくりは、妊娠するためというより、
不妊治療に耐えられる身体をつくるためでもあった。
あのつらい副作用を思い出すと、ホルモン剤で
どんなに身体を酷使したのか想像がつく。
ガンのリスクは高いだろう。

今ガンに倒れたとしても、少しも後悔はない。
たとえ幼い娘を残して逝くとしてもである。
それくらいに新しいいのちは尊い。

なのに、絵門さんはそれもかなわず、
命だけ危険にさらして逝ってしまった。
その無念を思うと、言葉にならない痛みを感じ、
くやしさで動けなくなる。

ご本人はそういった悔しさは乗り越え、
精いっぱい生きぬいた方なのだと思うし、
同情されることをのぞんでいないと思うが、
胸をかきむしられる思いをどうにもできない。

どんな分かれ道があったのかと思う。
同じ分かれ道がまだあるとしたら、
もうだれ一人迷わないようにできないものかと思う。

私にできることがあるとしたら何なのだろう?





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Last updated  April 11, 2006 02:46:05 PM
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Comments

じよん@ Re:プールズ(05/07) みっちょろんさん >私もそういえば15年…
じよん@ Re:プールズ(05/07) みっちょろんさん >私もそういえば15年…
じよん@ わたしは はじめまして、わたしは、らいしゆう、poo…
miki815@ Re:お元気ですか?(03/11) hiroさん 今頃気づきました!! メッ…
hiro@ お元気ですか? mikiさん、賀状ありがとうございました。 …

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