cafe de zazie

2010/03/12(金)00:03

ひとり寝デビュー

今日も子供から教えられ(33)

よう児せいかつ団で、春休みにそれぞれ自分が苦手だと思うことを、励んでくることになった。 Rは何を選ぶのかな? ごはんを残さず食べることかな? 朝のおしたくをテキパキすることかな? てぬぐい絞りかな? 私もわくわくして聞いてみた。 「ママ、Rね、今日から一人で寝る」 「えー!? こわくないの?」 「がんばってみたいの」 ひとり寝は4さい組の時に一度みんなで励んだそうなのだが、 Rは5さい組から入団したので、一度もやったことがない。 私も寝かしつけの時間は大事なスキンシップタイムなので、やらせようと思ったこともなかった。 ひとり寝のお励みの目的は、4さいで一人で寝られる子にする訓練ではないようだ。 孤独にむきあう時間をつくることで、目に見えないものに守られている感覚を、まだ心の柔らかい幼い頃に、理屈でなく実感させるものらしい。 らしい…というのも、誰もそうですとは言わないからだ。 せいかつ団では、誰も答えを言ったりしない。 すべてを自分で感じ学びとる、こどもも親も、体験で学ぶ。 Rはすごくはりきっているけれど、だいじょうぶかしら? やっぱりママもきてーって言うだろうなと思ってたけど、 今日で4日目。 何の問題もなく、とてもすんなりやれている。 できた自分にもとても満足しているようで、夜のしたくもイキイキしている。 一緒にお風呂にはいって、歯磨き、明日の用意を終えた後、 7時半頃、リビングの照明をおとして、ミツロウキャンドルを灯す。 すうっとここちよく、気持ちの内側にはいっていくのがわかる。 Rが選んだ絵本を3冊読んであげる。 最後はお祈りの絵本から一節読む。 Rがろうそくを消す。 それから一緒に寝室に行って、ふとんをかけてあげると うれしそうにキャッキャ笑って「おやすみなさい」。 様子を見に行ったりしてないので、わからないけれど、おそらくすぐに眠っているようだ。 前は暗闇がコワかったけれど、 Tちゃんからいただいたクリスタルのオルゴールが、きれいな光を天井にともしてくれて 「天使様といっしょにいるみたいにきれいな光」だそうで「これがあったら怖くコワクない」んだって。 ほんとにふんわりしてて、きれいな光。 母「Rはいつまでひとり寝するの?」 R「え~?ずっとだよ~!! おとなになるまで」 母「ほんと?春休みだけかと思っていた」 R「ずっとだよ~。小学生になってからやめるっておかしいでしょー」ゲラゲラ笑う。 なるほど。 え?てことは? いきなり、寝かしつけ母を卒業!? ええええええ!? まだまだ先だと思っていたのに。 思えばこの5年半…苦労したけど、懐かしく…感慨深いなー。 新生児の頃から、ほんんっとに寝つきの悪い子だったのよ。 眠りに落ちる瞬間が大嫌いらしく、寝る前はいつも号泣、大暴れだったのぉ。 いつの間にか寝ていた…とか、ベビーカーで寝てしまう…なんてことは夢のまた夢で、スリング揺らしでしか寝なかったなー。 隣に寝てないとすぐ起きてしまうので、子どもの寝てる間に家事…も夢だった。 一歳くらいからはさすがに泣かなくなったけど、とにかく寝ない。 毎晩ねかしつけに一時間以上かかってましたな。 とにかく、ずーーーと歌ってた。 30分くらいでネタはつきるので、歌本を用意したり、しまいには自分の好きな歌(ホリー・コールとかエラ・フィッツジェラルドとか)を歌ってた。 それもあんまりつらいので、日没とともに寝るんじゃないだろうか?と発見して、夕暮れから灯をつけずに、だんだん部屋が暗くなってくるのを待ってみた。 これが大成功で、寝かしつけなくても勝手に寝てくれた。 でも、この方法は夏限定で、冬だと日没が早すぎて無理。 入眠がこわくなくなるように、ねんねの国のおはなしを作って聞かせたり、 シュタイナーでいう、寝る前の儀式をしてみたり。 抱っこして家中のものに「おやすみなさい」を言って、ひとつひとつ電気を消していくとか。 テレビをみせない、刺激的なものを与えないのも、寝てほしさにがんばったなー。 とにかく試行錯誤の連続だったわー。 2歳半くらいから、外遊びが本格的になって、お昼寝なしで朝から4時くらいまで遊ぶようになった。 帰宅して玄関からお風呂に直行、お湯を貯めながら入浴するワザを身につける。 朝つくっておいた簡単な晩ごはんをすませ、6時すぎに寝てしまい、朝まで起きない。 そうなってからはラクだったなー。 だんだん8時まで起きていられるようになってからは、寝る前の絵本タイムが、母子ともに楽しみだった。 これまでに、Rは「早く寝ようよ」と言ったことはあっても「寝たくない」といって困らせたことは一度もない。 寝かしつけさえすれば、朝まで気持ちよく寝てくれ、夜泣き知らずの親孝行だった。 字を覚え、絵本が読めるようになってからも、小学生になってからも、寝る前の絵本タイムは続けたいと思っていた。 一緒に「やかまし村のこどもたち」「大草原の小さな家」「赤毛のアン」を読んだり、「指輪物語」みたいな長い物語を少しずつ読むのもいいなぁ…と思っていた。 子どもはいずれ必ず一人で寝る時がくるから、急いで訓練することもあるまい。 Rが好きなだけ一緒に寝てあげよう、その時間をわたしも楽しもう、と思っていた。 一年前くらいから、私も一緒に8時に寝て4時に起きるというヨジラー生活をはじめて、けっこう気に入っていた。 (一緒に寝て一緒に起きることが半分くらいあったけどね) なので、まだまだ寝かしつけ生活は続くと思っていたのに!! え? もう卒業!? さみしいなぁ。 読み聞かせは続けたいので、おやすみ前にリビングで続けることにした。 たまにお風呂も一人ではいってしまうR。 それじゃスキンシップの時間がなくなっちゃうから「お風呂は一緒にはいってください」とお願いしてみた。 「うん、Rもママと一緒にはいりたい」 よかった。 おいのりの絵本、Rのお気に入りです これでロウソクを消すのがRのお楽しみ。 今日はこれをかけて寝てました。 落ち着くんだって。 この絵本のCDも大好きでよく聴きながら寝ます。 『子どもが孤独(ひとり)でいる時間(じかん)』 エリーズ・ボールディング 著/松岡享子訳/こぐま社 とっても大事な時間なんだって。

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