2010/03/12(金)00:03
ひとり寝デビュー
よう児せいかつ団で、春休みにそれぞれ自分が苦手だと思うことを、励んでくることになった。
Rは何を選ぶのかな?
ごはんを残さず食べることかな?
朝のおしたくをテキパキすることかな?
てぬぐい絞りかな?
私もわくわくして聞いてみた。
「ママ、Rね、今日から一人で寝る」
「えー!? こわくないの?」
「がんばってみたいの」
ひとり寝は4さい組の時に一度みんなで励んだそうなのだが、
Rは5さい組から入団したので、一度もやったことがない。
私も寝かしつけの時間は大事なスキンシップタイムなので、やらせようと思ったこともなかった。
ひとり寝のお励みの目的は、4さいで一人で寝られる子にする訓練ではないようだ。
孤独にむきあう時間をつくることで、目に見えないものに守られている感覚を、まだ心の柔らかい幼い頃に、理屈でなく実感させるものらしい。
らしい…というのも、誰もそうですとは言わないからだ。
せいかつ団では、誰も答えを言ったりしない。
すべてを自分で感じ学びとる、こどもも親も、体験で学ぶ。
Rはすごくはりきっているけれど、だいじょうぶかしら?
やっぱりママもきてーって言うだろうなと思ってたけど、
今日で4日目。
何の問題もなく、とてもすんなりやれている。
できた自分にもとても満足しているようで、夜のしたくもイキイキしている。
一緒にお風呂にはいって、歯磨き、明日の用意を終えた後、
7時半頃、リビングの照明をおとして、ミツロウキャンドルを灯す。
すうっとここちよく、気持ちの内側にはいっていくのがわかる。
Rが選んだ絵本を3冊読んであげる。
最後はお祈りの絵本から一節読む。
Rがろうそくを消す。
それから一緒に寝室に行って、ふとんをかけてあげると
うれしそうにキャッキャ笑って「おやすみなさい」。
様子を見に行ったりしてないので、わからないけれど、おそらくすぐに眠っているようだ。
前は暗闇がコワかったけれど、
Tちゃんからいただいたクリスタルのオルゴールが、きれいな光を天井にともしてくれて
「天使様といっしょにいるみたいにきれいな光」だそうで「これがあったら怖くコワクない」んだって。
ほんとにふんわりしてて、きれいな光。
母「Rはいつまでひとり寝するの?」
R「え~?ずっとだよ~!! おとなになるまで」
母「ほんと?春休みだけかと思っていた」
R「ずっとだよ~。小学生になってからやめるっておかしいでしょー」ゲラゲラ笑う。
なるほど。
え?てことは?
いきなり、寝かしつけ母を卒業!?
ええええええ!? まだまだ先だと思っていたのに。
思えばこの5年半…苦労したけど、懐かしく…感慨深いなー。
新生児の頃から、ほんんっとに寝つきの悪い子だったのよ。
眠りに落ちる瞬間が大嫌いらしく、寝る前はいつも号泣、大暴れだったのぉ。
いつの間にか寝ていた…とか、ベビーカーで寝てしまう…なんてことは夢のまた夢で、スリング揺らしでしか寝なかったなー。
隣に寝てないとすぐ起きてしまうので、子どもの寝てる間に家事…も夢だった。
一歳くらいからはさすがに泣かなくなったけど、とにかく寝ない。
毎晩ねかしつけに一時間以上かかってましたな。
とにかく、ずーーーと歌ってた。
30分くらいでネタはつきるので、歌本を用意したり、しまいには自分の好きな歌(ホリー・コールとかエラ・フィッツジェラルドとか)を歌ってた。
それもあんまりつらいので、日没とともに寝るんじゃないだろうか?と発見して、夕暮れから灯をつけずに、だんだん部屋が暗くなってくるのを待ってみた。
これが大成功で、寝かしつけなくても勝手に寝てくれた。
でも、この方法は夏限定で、冬だと日没が早すぎて無理。
入眠がこわくなくなるように、ねんねの国のおはなしを作って聞かせたり、
シュタイナーでいう、寝る前の儀式をしてみたり。
抱っこして家中のものに「おやすみなさい」を言って、ひとつひとつ電気を消していくとか。
テレビをみせない、刺激的なものを与えないのも、寝てほしさにがんばったなー。
とにかく試行錯誤の連続だったわー。
2歳半くらいから、外遊びが本格的になって、お昼寝なしで朝から4時くらいまで遊ぶようになった。
帰宅して玄関からお風呂に直行、お湯を貯めながら入浴するワザを身につける。
朝つくっておいた簡単な晩ごはんをすませ、6時すぎに寝てしまい、朝まで起きない。
そうなってからはラクだったなー。
だんだん8時まで起きていられるようになってからは、寝る前の絵本タイムが、母子ともに楽しみだった。
これまでに、Rは「早く寝ようよ」と言ったことはあっても「寝たくない」といって困らせたことは一度もない。
寝かしつけさえすれば、朝まで気持ちよく寝てくれ、夜泣き知らずの親孝行だった。
字を覚え、絵本が読めるようになってからも、小学生になってからも、寝る前の絵本タイムは続けたいと思っていた。
一緒に「やかまし村のこどもたち」「大草原の小さな家」「赤毛のアン」を読んだり、「指輪物語」みたいな長い物語を少しずつ読むのもいいなぁ…と思っていた。
子どもはいずれ必ず一人で寝る時がくるから、急いで訓練することもあるまい。
Rが好きなだけ一緒に寝てあげよう、その時間をわたしも楽しもう、と思っていた。
一年前くらいから、私も一緒に8時に寝て4時に起きるというヨジラー生活をはじめて、けっこう気に入っていた。
(一緒に寝て一緒に起きることが半分くらいあったけどね)
なので、まだまだ寝かしつけ生活は続くと思っていたのに!!
え? もう卒業!?
さみしいなぁ。
読み聞かせは続けたいので、おやすみ前にリビングで続けることにした。
たまにお風呂も一人ではいってしまうR。
それじゃスキンシップの時間がなくなっちゃうから「お風呂は一緒にはいってください」とお願いしてみた。
「うん、Rもママと一緒にはいりたい」
よかった。
おいのりの絵本、Rのお気に入りです
これでロウソクを消すのがRのお楽しみ。
今日はこれをかけて寝てました。
落ち着くんだって。
この絵本のCDも大好きでよく聴きながら寝ます。
『子どもが孤独(ひとり)でいる時間(じかん)』
エリーズ・ボールディング 著/松岡享子訳/こぐま社
とっても大事な時間なんだって。