マスターTURKEYの今日のカクテル(おつまみ話)

2008/12/08(月)22:36

フィギュアスケートGP予選総括 モシソヨ安藤美姫ファイナルへ

安藤美姫(89)

さあフィギュアスケートGP予選が終わりファイナル進出者が出揃いました。 この予選の選手の振り分けを見ると世界選手権の順位が反映されているとはいえ、怪我が影響して順位漏れした選手を扱いを考えるとやっぱりね・・・ アイスダンスなんて一番ポイントを稼いだTanith BELBIN / Benjamin AGOSTO USAタニス・ベルビン組が2位2位でどん尻6位での進出、しかも第3戦中国杯から予選6戦終了まで待たされたとなればなんだかなって感じで(別にタニスさんのファンではないですが) それに鈴木明子さんみたな選手が2戦出場出来ていないのも 毎年その権威をあまり感じないファイナルですが、世界ランキング(これも権威をあまり感じないなぁ)に反映されるとなれば、おまけの大会として高みの見物にはできますまい! まあ順位を狙う選手、どちらかというと調整に使う選手色々いると思いますが記憶に残る大会になれば幸いです。 ここで女子シングルだけですがフィギュアスケートGP予選を総括しておきたいと思います。 基本的に各選手平等に2戦、実力があれば一度はエキシビションに出ているはずなので、今が一番総括には良い時期だと思いまして まずプログラムランキング、なぜか11位から 11位 Yu-Na KIMキム・ヨナ EX スケートアメリカ オンリー・ホープ by マンディ・ムーア 僅差でEXとしましたがスケアメのSPも中国杯のFSも好きです。 自分はスケーターには大雑把に分けれ2タイプあって、ミシェルさんやヨナちゃんのような自分をプログラムに染めるなりきりNO.1型タイプと、イリーナさんや美姫さん、明子さんのようなプログラムを自分色に染めるアドリブオンリーワン型タイプがあると思うんですよね、自分は後者派が好きなので素晴らしい演技をした現総合力NO.1のヨナちゃんもここになってしまいました。 10位 Yukari NAKANO中野友加里 EX スケートアメリカ 「ウエスト・サイド物語」より「サムホエア」作曲:レナード・バーンスタイン 9位 Alissa CZISNYアリッサ・シズニー EX スケートカナダ リンダ・エダー「ラ・マンチャの男」 (Man of La Mancha by Linda Eder) 8位 Yukari NAKANO中野友加里 FS スケートアメリカ Giselleジゼル by Adolphe Adamアドルフ・アダン 「あなたが来るのが、遅すぎたのよ」byララァ・スン、あ~もう二、三年早くこんな演技をしてくれていたら大ファンになったのに・・・ 柔よく剛を制すという言葉がありますが表現力・技・表情と全て剛だった鉄仮面が、本当に演技全体のほとんどで柔な妖精になりましたよね、いや、はっきりいって以前はこの人嫌いだったんですよ、演技前は凄いキツイ表情をするし、さらに演技後やキスクラやインタビューでも笑顔を抑えていた、だから演技中の笑顔がまさに作り物に見えるし、演技もとてもカクカクしたものに見えていました。 でも今は全くの別人ですね、びっくりしますよ。 感動したのは「練習は裏切らない」という心、練習を妨げる大きな怪我を防いで、あれこれ考えず、ただ真面目にひたすら周りの人の応援に感謝し恩返しすることをモチベーションに練習の虫になられてましたからね、ひたむきな練習あってこその今の友加里姉さんの姿だと思います。 7位 Akiko SUZUKI鈴木明子 SP NHK杯 La Campanellaラ・カンパネッラ by Franz Lisztフランツ・リスト 6位 Akiko SUZUKI鈴木明子 FS NHK杯 Dark Eyes (Russian Traditional Folk Music)黒い瞳 作曲:フランシス・レイ 明子さんは衝撃、当たり前のことを喜びに出来る謙虚さ、いつでも「失うものは無い」と言えるチャレンジ精神、見習いたいですね。2A-3Tを挑戦した分、FSのほうを上位にしました。 でもこの人に対して点や成績、技のキレに関してのコメントは基本的にいらないですね。 5位 Alissa CZISNYアリッサ・シズニー FS スケートカナダ Excerpts from Dr. Zhivago (soundtrack)映画「ドクトル・ジバゴ」サウンドトラック by Maurice Jarreモーリス・ジャール はっきりいって世界フィギュアスピン選手権なら世界女王、間違いないでしょう。 スピンビーナスと言えば、もう一人スイスのサラ・マイアーがいますが現ISUの採点基準ではアリッサちゃんのほうがレベルGOE共に上だと思いますし、事実、魅た目だけの美しさでもアリッサちゃんのほうが美しいと思います。(ただ表現力まで含めると心に染みる情感こもった演技という点でスピンビーナスNO.1はサラさんなんですよね) だってY字スピンがI字になっているし(本当に人間か?)、ビールマンスピンだって柔軟性ならパールスピンのほうが上でもトータル的にはアリッサちゃんのほうが世界一でしょう。 それにスピンばかりに目がいきがちですが、スパイラルだってサーシャ・コーエンと世界一を二分するといっても過言ではないほど美しいし、ステップも現トップ選手に全くひけをとらない美しさですし、アリッサちゃんが惨敗する度に何でフィギュアにジャンプがあるんだろうと疑問を抱いていました(笑) 特に良かったのはその精神力、「絶対転倒しない」という信念です、今までのアリッサちゃんのスケートは清らかで美しく、清流の小川をイメージさせましたが今回は清流の大河を連想させますね。(サラさんがアルプスなら、アリッサちゃんは五大湖ってとこでしょうか(笑))このシーズンオフに思い悩み苦しんで、その中から新しいモチベーションを心に刻んでリンクに帰ってきたんだと思います、白い歯の美少女が気迫の瞳の淑女に魅えました。 4位 Joannie ROCHETTEジョアニー・ロシェット SP エリック杯 Summertimeサマータイム by George Gershwinジョージ・ガーシュウィン カナダSPが魅なかったのですが最初の2Aから見惚れました、振付けはあのニコライ・モロゾフの前妻シェイ=リーン・ボーンだったんですね。 本来は悲壮感漂う切ない曲なのに、ここまで自分の個性を惜しみ隠さず出して力強い曲に変えてしまうとは・・・いや切なさの出し方って十人十色、高嶺の気取った花の悲壮感漂う切なさってこういうものなのかも、いやこうやって男を騙すのかも(笑)どれだけフィギュアというエンターテイメントが奥が深いか、ジャズという音楽ジャンルが奥が深いか証明しているみたいで感動、人間の人生経験からくる個性が生み出す作品って本当に素晴らしい!!! 最近のジョアニーさんはシェープアップしてきてキレの良いシャープな動きが進化して独特の女性の色気も前以上にふんだんです。 3位 Miki ANDO安藤美姫 EX スケートアメリカ ボレロ作曲:モーリス・ラヴェル 美姫さんの半生を氷上に一筆書きにしたような舞、典型的なメジャー調の曲調にも関わらず、まるでマイナー調の曲と想い込ませるほどの悲壮感いっぱいに漂わせた舞は、まさに数多くの苦しみや悲しみを経験してきた者だけが出来る大人の演技ですね、繊細で弱い心だからこそ、逆に「ボレロ」の曲調の中で雄大さ、壮大さ、荘厳さを引き立てる純粋さや美しさを表現できるのだと感じました。 ほっとした感じの中国杯も良かったですが、個人的には強さ信念をより感じたスケアメを選びました。 2位 Miki ANDO安藤美姫 SP スケートアメリカ The Chairman's Waltz 会長さんのワルツ 映画「SAYURI」by John Williamsジョン・ウィリアムズ ほとんどの選手に「気持ち良かったろうね」と言いたくなるほどの感覚しか受けない。もちろん悪いことではない、彼女達は一般人の限界の精神力を出した尊敬すべき全力の演技をしてくる。 ただ、美姫さんはそれを超えた次元で演技しているように自分には魅える、大げさに言えばそれはもう良い意味でフィギュアスケートではないのかもしれない。 「綺麗で優雅で一生懸命で感動的」これが世間一般のフィギュア感なら美姫さんの舞は「絶望的な悲壮感さえ漂う魂の叫びで衝撃的」に自分には魅える。 なぜなら美姫さんのスケートには満身創痍の中からの悲鳴のような自分自身を出し尽くことへの気迫がある、そこまでしてやるのかと問いたくなる執念がある、「スケートで伝えたい言葉でない何か」が強烈に心に突き刺してくる。 美姫さんの勝つことの執着心はそれほどではないにしろ執念や気迫だけなら、各スポーツの伝説のプレーヤーの魅せる姿とほぼ変わらない。 自分自身の感覚だとF1ならアイルトン・セナ(特にセナプロ、セナマン、母国初勝利など)最近の野球ならイチロー(WBCなど)など同じような感覚を受ける。 それ位、お気に入りのプログラムです。 1位 Akiko SUZUKI鈴木明子 EX NHK杯 リベルタンゴ 作曲:アストル・ピアソラ 明子さんのこの数年を氷上に一筆書きにしたような舞、これもフィギュアではないですね。 前半部分のスローの部分は病気とスケートが出来ないことへの苦悩の日々、 後半のステップはその苦難に正面から立ち向かい再生していく力強い日々 演出か、偶然か、乱れた前髪がとても素敵で、がんばりで輝いている人ってこういう人のことをいうんだとあらためて思い知らされました。 殊勲賞 Fumie SUGURI村主章枝 Rachael FLATTレイチェル・フラット 敢闘賞 Laura LEPISTOラウラ・レピスト Ashley WAGNERアシュレイ・ワグナー 技能賞 アリッサ・シズニー Caroline ZHANGキャロライン・ジャン 特別賞 鈴木明子 Susanna POYKIOスザンナ・ポイキオ MIP(Most Impressive Play) Elene GEDEVANISHVILIエレーネ・ゲデヴァニシヴィリ (エレン・ゲデバニシビリ) SP エリック杯 1Lz+3T、FS エリック杯 2A+2T+2T 2T*+2T*+2T* ゴールデンラズベリー賞 元女王 FS スケアメ、ステファン君の元カノ FS ロシア杯 新人賞 Katrina HACKERカトリーナ・ハッカー Candice DIDIERキャンディス・ディディエ MVP ジョアニー・ロシェット モシソヨ安藤美姫ファイナルへ 今シーズンは美姫さんの順位や点をあまり気にしないで演技を魅ています。 それと心身の調子も余り気にしないようにしようと思っています。 ただ美姫さんのその時々の演技から何を感じさせてくれるか、ただそれだけに関心を傾けています。なぜなら、安藤美姫という女性はスケーターとしてだけではなく人としても大人に、いや真のプロフェッショナルという聖域に足を踏み入れる位、成長したと思えるからです。 だから同じ責任ある大人として彼女を心から信用を持って見守りたいと思っています。 ファイナルに関しては6位どん尻の進出で本当に神様からのプレゼントですかね、魅れればラッキーって感じで、四回転サルコーもそんな感じかな?(どちらかというと年々4S以上に他の技が愛しくなるこの頃です、元々3Lz-3Loのほうが昔から好きですし) もちろん美姫さんが出たい、跳びたいと思っているんですから、美姫さんが想いが叶ってもおかしくないほどの努力をしていたわけで、心からの笑顔全快のファイナルであって欲しいですね。 ただ美姫さんのファンとしてよりか、一スポーツ好きの立場から言わせてもらえば全日本選手権までに一度は成否を問わず4Sトライすることが、全日本で中野友加里姉さん陣営、特に佐藤信夫コーチに多少プレッシャーを与えられるのでは、とはずっと思っていますがはたして(佐藤コーチも戦略を変えてきそうでその方向性が読めませんが) どちらにしても浅田真央ちゃん陣営、特にタチアナ・タラソワさんには全く通用しませんがね。 楽しんでいない人間、リラックスしていない人間は決して他人に楽しみも安らぎも与えられない、だから自分自身が楽しんでリラックスする事が大切 良い時も悪い時も人生を楽んでいよう みんな、失うものは何も無い、チャレンジャー リンクに観客にそして自分自身に想いをこめて STAY GOLD and I BELIEVE 美姫さんガンバ!!!!!!! PS.アイスダンスのロシアのOksana DOMNINAオクサナ・ドムニナ/Maxim SHABALINマキシム・シャバリンがEXでロッキーのテーマで舞ってます、ロッキー4では冷戦時代の今の北朝鮮のような旧ソ連に米国勢としてリターンマッチに乗り込みます、監視下の中の練習、罵声の中の試合、でもお約束、最後は会場中ロッキーコールの中でロッキーの勝利「みんな変われるんです」と宣言、映画の出来はともかく平和・融和に変わったのは嬉しい現実です。

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