マスターTURKEYの今日のカクテル(おつまみ話)

2009/04/08(水)03:06

フィギュアスケート世界選手権女子シングル総評FS 安藤美姫

安藤美姫(89)

続きです、是非この前のブログもお読み下さい FS 「SymphonyNo.3 Organ by Camille Saint-Saens」交響曲第3番ハ短調 「オルガン付き」(カミーユ・サン=サーンス) 126.26 62.34 63.92 7.95 7.65 8.15 8.05 8.15 0.00 #21 1 3Lz+2Lo 7.50 1.00 8.50 2 2A+3T 7.50 1.20 8.70 3 3S 4.50 0.20 4.70 4 CCoSp4 3.50 0.80 4.30 5 SpSq4 3.40 1.00 4.40 6 3Lo< < 1.65 x -0.36 1.29 7 3Lz 6.60 x 0.20 6.80 8 3T+2Lo+2Lo 7.70 x 0.80 8.50 9 2A 3.85 x 0.80 4.65 10 FSSp3 2.60 0.20 2.80 11 SlSt3 3.30 0.70 4.00 12 FCoSp4 3.00 0.70 3.70 要素点=基礎点+GOE ジャンプ得点 43.14(3-3、3Lo成功で参考49.85)=39.3(3-3、3Lo成功で46.65)+3.84(3-3、3Lo成功で参考3.2) ジャンプ以外の得点 19.2=15.8+3.4 *L4:3 L3:2 L2:0 合計 62.34(3-3、3Lo成功で参考69.05)=55.10(3-3、3Lo成功で62.45)+7.24(3-3、3Lo成功で参考6.6) 合計=ジャンプ得点+ジャンプ以外の得点 真央 60.15=41.55+18.6 *L4:2 L3:3 L2:0 ジョアニー 60.59(3Lo、3Lz成功で参考65.89)=41.59(3Lo、3Lz成功で参考46.89)+19.0 *L4:4 L3:1 L2:0 ヨナ 63.19(3S成功、CCoSp4認定で参考70.95)=46.39(3S成功で参考50.65)+16.8(CCoSp4認定で参考20.3)*L4:4 L3:1 L2:0 美姫 62.34(3-3、3Lo成功で参考69.05)=43.14(3-3、3Lo成功で参考49.85)+19.2 *L4:3 L3:2 L2:0 GPF08 FS 31.11=34.65ー3.54 16.34=14.00+2.34 *L4:2 L3:1 L2:2 47.45=48.65-1.2 ワールド東京 FS 49.48=46.63+2.85 18.18(LSP無しで16.24)=16.80(LSP無しで15.0)+1.38(LSP無しで1.24) 2(LSP無しで1) 67.66=63.43+4.23 まず以前の書き込みから補足説明をしておきますが、「FSのPCSは数分間はあのスルツカヤに次ぐ歴代2位、結果的にヨナちゃんの史上最高により歴代3位」これは2003スケートカナダのサーシャ・コーエンさんと荒川静香しーちゃんの記録を参考記録と位置づけた場合という条件付です(ちなみに同大会に出場した太田由希奈さんもベスト10入りをしています) 理由はあのソルトレイクのスキャンダルによるルール改正案による実験的にGPシリーズに導入された現採点方法によるもので、そのシーズンのワールドは旧システムのままです 2003スケートアメリカも目立って数値が高く、今まで歴代記録の上位をこの二大会が上位を占めてたことを考えると当時の採点の混乱を感じさせます まあ、実験導入をどう受け入れるかは個人差があるでしょうが、近年、スケーターの現ルールへの順応が進んでいることを考えると、個人的には2003年の記録は参考扱いにしたいと思っています どちらにしてもジャンプのミキティとアスリート扱いされた少女がさまざまな苦難を経験し、心身共に傷だらけ血だらけになりながら、しかしそのHURT(痛み)を演技の糧に出来るようになるほど見事に成長し、その芸術性を世界中の誰にも否定しきれない状態になるまでになったこととその苦難が報われたことは間違いないと確信しています そのFSですが、まず出だしからスケーティングが早い、一見気負いとも思えるんですが、この成績が残せるということで、この曲の勢いとテンポが心・技・体、美姫さんにはベストマッチなんでしょうね、詳しくは次回で話ますがこのまま五輪まで使ったほうが良い結果が出ると思います。 そしてなんと言っても、ジャンプは完全復活じゃないかと思います、素晴らしい! 回転運動の理想として、周るコマや地球の軸が傾いている事実が物理上の回転し易さを証明しているんですよね ジャンプ好調の原因を考えると大会直前はジャンプの練習が出来ず、ジャンプ以外の練習に重点を置いていたとか… 思い起こせば、あの女王になったシーズンもジャンプ以上に絢香の「I BELIEVE」に乗せてステップなどを強化したことがジャンプを復調させたように、結果的に下半身強化になるジャンプ以外の練習がジャンプにも好影響を与えたと素人考えで勝手に関心しています。 3Lz+2Loは軸の傾きが特に素晴らしく、いわゆる女子では最速と言われる秒速5回転の高速回転、つまり全日本連覇の頃の本来の美姫さんのジャンプの完全復活じゃないかと思います。 GOEが伸びきれなかったのは怪我で力不足による高さの無さの為でしょうね、でもキャロル・ジェンキンスコーチのように美姫さんに高さを求めるとトリノシーズンの時のように真上に跳びがちになって軸が立ち気味になって、回転速度が鈍ってジャンプの調子を崩しやすいですからね、 そういう高さ重視の跳び方は伊藤みどりさんや真央ちゃんのようなアクセルジャンパーの得意とするところ、真央ちゃんの最近は手をあげて跳ぶ連続ジャンプのセカンドも軸が立つ真上に跳ぶ高さ重視のジャンプですよね。 回転速度か、高さか、どちらが重要というよりかは自分のパターンのジャンプを跳ぶことが先決だと思います。 (ただキム・ヨナちゃんのジャンプは美姫さんの軸の美しさと真央ちゃんの高さを両方兼ね備えていて、だからあの驚異的なGOEになるんですよね) 事実、その後の2A+3Tの3Tの軸の傾きも申し分なし、まるで周るコマや地球の傾きのごとく自然な回転を創っていて魅惚れますね。(GPFでは軸が立っていて、真上に跳ぶ高さ重視のジャンプでしたからね) それにこの2A+3Tのランディングはスピードが落ちないと高評価の殿(織田君)のものよく似ていて、習った? 3Sはランディングが合わなかったか?この辺り構成が入れ変わっていて試行錯誤した形跡を感じますね。 キャメルコンビネーションは相変わらずニコライ・モロゾフコーチらしい合理的な戦法ですね、とにかくポジョン変化を最小限に抑えて、限りなく同じ姿勢で8回転を稼いで組み合わせいく、まるでルールどおりやることはやったんだからL4くれるよねと言わんばかりに! そしてそのシンプルさが技のキレを産みGOEを稼いでいく、かといってしーちゃんの言う、休むエレメンツのごとく体力消費はを最低限に抑えたような技 シンプルで綺麗なんで好きなんですが、もう少し変化があったらさらに素敵なのにと思いつつもニコライコーチには改めて脱帽ですね、とにかく結果は出しているので・・・ スパイラルもそうですね、限りなくシンプルなポジョンで、でもスピードやポジョン、維持時間やエッジの切り替えもルールどおりやることはやったんだからL4くれるよねと言わんばかりですね、でL4でしかもGOEで1点を採っちゃうんだからベラルーシの熱血男、恐るべし! まあ、仕方無いですが個人的にはあのキャッチフットポジションは好きではないし、何より痛々しいですね。 単発のループジャンプは、う~ん、跳び急いで周りきれていなかったかな?! もしそうであれば今期はというか、今期のレギュレーションだとジャンプを降りたポジョンに問題のある、跳び急いだシーズンだったのかもしれませんね、ジャンプをきちんと降りましたよというポジョンでのアピールが足りない為に、0.75回転にとってもらっていないのかもしれません。 ただこのジャンプも軸が傾きが良く綺麗、単発のループってヨナちゃんも苦手ですが、どちらかというと回転力がとり難い、ジャンプ力での高さが重要なジャンプの為に、軸のとり方にこだわり過ぎると失敗しやすいでしょうね・・・ だから極端なことをいうと、このジャンプが不調だったり高さが今一ってことはジャンプの軸の状態が良いということ、逆を言えばこのジャンプが高さがあり好調だとジャンプの軸が立ち気味の傾向があるかもしれないので、単発のループが失敗でなくダウングレードの被害で済んだことは美姫さんにとっては大した問題ではないと思います。 しかも次の単発ルッツが着氷の乱れ?でGOEで減点評価ということで、全体的にジャンプの特徴にもよりますが怪我の影響がでているんでしょうね、先に書いたとおり軸の状態は凄く良いと思うので!!! その証拠に3連続もアクセルもスピード感あふれた流れがあって素晴らしい(まるであの優勝したスケアメのよう)、つまり無理の無い状態で跳んでいるからこそなので、ジャンプの跳び方自体は完全復活絶好調で怪我さえなければ四回転ってとこでしょうね、だから3-3にも自信があったのかもしれませんね。 フライングシットスピンはね・・・まあGOEが低いとはいえL3を採っているので良しとしましょう。 実際、次はあの激しいステップなんでね、ここでもう一度、体力温存と考えるとさすがアイススケート界の色男ですね(笑) そのステップ、やっぱり何で美姫さんが一番の点の稼ぎ頭ではないのって感じですが、ステップ王子高橋君があの素晴らしいピップホップでのステップをもってしてもL4が採れないんだから、本当に素人には判断のつき難いエレメンツですね。 とにかく、それ位、このFSのステップはスピード感があって力強くて素晴らしいってことです。 そして何と言ってもあのステップ前の振り付け、あんな自信に満ちた微笑顔で妖艶なポーズでWBCのイチローのごとくイキかけました(笑) 今大会は事実ポイントバブルでしょうが、男性レフリーはあの一瞬だけで間違いなくポイント割増したに違いありません、しない男性レフリーは間違いなくゲイです(笑) と冗談ついでに、森田健作さん、美姫さんのファンに危うく、八つ当たりされるところでしたね(苦笑) あのEXでの完全版のリプレーは真央ちゃんに勝って日本人トップだった御褒美ですね。 (これはあくまでフジテレビに対するいやみです) 最後のフライングキャメルコンボ、本当に先のCCoSpと比べて足替えとI字の形の差しかありませんが、最後の力を振り絞った高速I字スピンはいつもながら素晴らしいですね、最後の最後まで魅せてくれて最高です。 それにオーケストラストリングスはもちろんのこと、パイプオルガンの音色が、自信に満ちた美姫さんには良く似合う、素晴らしいコラボですね。 結果的に今回に限ったことになるかもしれませんが、フリップが無かったのはPCSにも好影響だったと・・・ 美姫さんの場合、どうしてもフリップのランディングで振り付けの流れが止まりやすいので・・・ しかし来期に全ジャンプのボーナス制を導入されるとまた状況が変わりますが、ボーナス制は全てのジャンプが認定された状態で跳べる美姫さんに有利ですからね。 個人的にはFSよりSPのほうが音楽が自分の嗜好に近い分だけ好きですが、オルガンは美姫さんが自然に伸び伸び滑っている分、カルメンやジゼルより好きかな?!それ位、メロディーやテンポが美姫さんにあっていると思います。 本当は弱く繊細な面の多い美姫さんだからこそ、強さや厳しさを求める心が、単なる力強さではない、勢いの中にも冷静ささえ感じる、メリハリの有る素晴らしい演技を生んだような気がします。 その辺りのことは「フィギュアスケート世界選手権 闇を乗り越えてきた三つの涙の光」でお話ししています。 技術点は上の資料のとおり、ジャンプ以外の得点でSPのレイバックスピンのように捨て技が無い(もっともレギュレーション変更の利ですが)ので、トップスケーターとほぼ互角でGPFからこのFSを滑りこんでレベルアップしたのがよく解ります、努力の成果エライ! 従って3-3で1点台のGOEが多い美姫さんなら(上で参考○○ありますが、これはGOEが0点と仮定して出した点という意味)FSのジャンプ得点だけで51点前後が出る可能性が大きく、ジャンプ以外の得点でこのまま19点前後、芸術点PCSで60点オーバーすればFSで130点台も夢ではないですね。 現に今回も約3Lo+GOE分、約6点分は稼げた可能性があるので、五輪一年前にこういう内容の演技が出来て、トップグループで互角に勝負できることが証明されたのは大収穫ですね。 したがって今回の演技プラス3-3でSPで70点、FSで130点、計200点の勝負が十分出来る、さらに四回転サルコーだとと夢は膨らみますが(笑) その話は次回の安藤美姫の五輪という視点のブログでします。 リンクに観客にそして自分自身に想いをこめて STAY GOLD and I BELIEVE 美姫さんガンバ!!!!!!!

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