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普通の朝を迎えて、普通に仕事をしていたおれんじの元に
午前10時過ぎに友達から電話が来た 仕事中だったので、普段なら出ないのだが(すまん) こんな時間に電話はめずらしいので、なんだか気になって電話に出てみた 泣きじゃくる友達の声 脳腫瘍で入院している友達が危篤状態になったとのこと 電話を聞いておれんじは愕然としてしまった どうしよう。どうしよう。 と泣いている友達をなだめ、おれんじも急いで病院へ駆けつける事にした。 以前の日記にも書いたが、おれんじは彼女が入院していて、もう健康体で退院する事が出来ないと知ったのは先月のことであった みんなに心配をかけたくないから黙ってて欲しい と彼女は友達にお願いしていたのだ おれんじ達は彼女の携帯が繋がらなかったことを、あんまり気にしてなかったので、先月の結婚式の余興の話をしたときに彼女の事を聞かされて衝撃だった なんで気がつかなかったんだろう… そして結婚式でみんなが集合したときに、事前におれんじが準備しておいた彼女への色紙にみんなにメッセージを書いてもらった 大勢で押し掛けるのも悪いし、彼女がみんなに心配かけたくないといっている気持ちを尊重したかったので、仲の良い友達に持っていってもらうことにしていた (出来ればおれんじもついていくつもりだった) しかし結婚式に出席できなかった友達と、今回式をあげた友達にまだメッセージを書いてもらえてなかったので、まだ面会に行くことを控えていた 実は、【結婚式に出られなかった友達は、二人目を妊娠中で体調を崩し病院へ入院中】で【結婚式をあげた友達も妊娠がわかった後に体調を崩し、先週まで入院していた】 そんな時に、友達からの電話 全員に書いてもらえなかったけど、今書いてある人だけでも良いからメッセージを伝えたい と友達と強く思い 飛び出すようにして会社を早退し、一回自宅に帰って渡そうとしていた色紙とこの前の結婚式の写真をつかんで病院へ向かった 連絡をくれた友達は先に病院へ向かってもらった しかし慌てて車を走らせるも、おれんじ慌てすぎて病院を聞いていなかったのだ!!!!うわーサザエさんかい!!あたしゃ!!! 結婚式をあげた友達は、結婚の報告の為に彼女に会いに行っていたので、急いで彼女に電話をかけて道を教えてもらう みんなの代表で、みんなのメッセージを伝えてきて おれんじ と泣きながら言われ胸が苦しくなる 絶対に彼女が生きているうちに、私達のメッセージを届けなくちゃっっ!しかも明日は彼女の誕生日!一緒に迎えようよ! ――――――――――――――――― 午後1時すぎ 病院について病室のドアを開けると、たくさんの人に見つめられて 彼女がベットに寝ていた。友達は泣きながら彼女の手を触っていた 友達に導かれて彼女のそばに近づいたとき 一瞬息が出来なかった これが○○○?嘘でしょ? 彼女は既に自分で呼吸が出来ず、機械から出されている色々なコードが体についていた 頭と顔は腫瘍のせいでゆがんでしまっていた。彼女は7年前(19歳)にも脳腫瘍で手術を受けており、その時に切った頭蓋骨を進行した腫瘍が押し上げられているのだ…左側の顔を触ると頭蓋骨の形が確認できる (そのおかげで普通の人よりはもっているのだ。彼女は再発するまでのこの半年間まで、完治していたと思っていたのだが家族が告知していなかったのだ) もう意識のない彼女に一生懸命みんなのメッセージと写真を見せた 泣きながら見せた 頑張れと伝えた ――――――――――――――― 午後2時 脳にもう血液が行ってないらしく…脳圧を下げる薬を中止して、血圧を上げる薬を始める←おれんじよくわからん 家族が希望するなら人工呼吸器を中止すると先生からの説明がある その頃に彼女の彼氏が仕事を到着する 彼女には7年付き合っている彼氏がいる。彼女の病気のことを承知して彼は彼女と付き合っていた。家族が彼に彼女の病気を説明して(彼女を忘れて、次の生活を歩んでもらおうと思った)のだが、彼が断固拒否したのだ。彼女が毎日つけていた日記の後ろのページには、震える字で ○○○ ありがとう とたくさん書かれていた 彼女の左手には彼からの指輪 最初はダブダブだったのに、今はむくんでしまい抜けない 彼は涙も流さず彼女の手をずっと握りしめる おれんじ達が後ろで泣いていた←邪魔である しばらく席をはずす ――――――――――――――― 午後9時 危険な状態には変わりないが、それでも少し横ばいになってきたので、家族だけにしてあげた方が良いだろうと思い、帰りの支度を始めた途端【血圧が80】を切り昇圧剤の量を増やす 脈拍は135…おれんじが昨日エアロバイクをこいでいた頃と同じくらいだ。彼女は寝ながら走っているような状態だ なんとか頑張って誕生日を迎えようと励ます 彼女は長時間同じ体勢なので、何度かみんなで体勢を変える 彼女の妹も友達も現役の看護婦なので、とてもテキパキしている おれんじは後ろでオロオロしている。看護婦はどこへ行っても看護婦なんだ なんだかものすごい尊敬をする おれんじは今の会社を辞めたって、他に通用するわけではない ―――――――――――――― 午後10時すぎ?←曖昧 再び血圧が下がってきたので昇圧剤の量を増やす 彼女は元陸上部で800Mの選手!そう簡単に負けないはず頑張れ! 親戚の人に彼女が持っていたアルバムを見せてもらう 彼氏とのラブラブ写真と家族の写真に混ざって、おれんじ達の写真も入っていた。結婚式の写真だ。余興楽しかったよね… 大切に持っていてくれていたんだね… ―――――――――――――― 午前0時 ラジオをつけて時報を聞く ついに彼女は今日27歳の誕生日を迎えた!!!おめでとう! 彼女を囲んで拍手をし、おれんじと友達が書いたバースデーケーキを渡す。良かった誕生日を迎えられた この調子で頑張れ!おいっ息をしろ 彼女のお父さんが彼女の手を握りながら話しかける そうだよ。頑張って一緒に生きよう 早く元気にならなきゃダメだよ!元気なって彼と結婚しなよ。幸せになりなよ。式では余興をやらせてね おれんじは15分間おきに測定される血圧の結果をドキドキしながらみた。もうずっと血圧は80台 友達の話ではもう回復の見込みは望めないそうだ…もういつまで心臓が保つかの戦いである。 家族で過ごしてもらうため、おれんじ達は挨拶をして帰る また来るね。頑張って と彼女の顔をなでながら言ったが、心の奥でおれんじは彼女の暖かさを感じるのはこれで最後だろうと思った 涙をこらえるため声が震える。ポタポタと流れる どこかで幽体離脱して浮かんでないか本気で探す←体に戻れと怒ってやる そして友達と別れ 報告の為に、同じ部活だった友達の家に行って泊めてもらう (病院と家までかなり距離があるので泊めてもらった) 泊めてくれた友達の結婚式の時も、おれんじ達と彼女は一緒に余興をやったのだ。彼女もポロポロ泣いていた お願いだからお願いだから死なないで 頑張れ!本当に頑張って! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年06月25日 15時28分48秒
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